古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

蛾   安岡章太郎

2024-12-07 05:52:04 | 小説の紹介

新潮文庫 昭和三十四年

 

実に、それは不思議なことであった、とはじまる

 

短編。脊椎が、どうやらおかしい、と云う主人公

 

の耳に蛾が入り込み、うごく度にバタバタと気も

 

狂わんばかりに、気狂い踊りを踊るようになって

 

ちょっとヘンな軍上がりの医師のやっている病院

 

のことが出て来て、ぼくは中盤では、ほんとは蛾

 

なんか入り込んでいなくて、気が狂ったのではないか、

 

と思った。一昨日後、そのヘンな病院に行き、あまりに

 

くだらな過ぎる、と書いてあるが、ボール紙の筒と

 

懐中電灯を妻のさち子に運ばせ、蛾を取り出した。それ

 

は足元でひくひくとうごいていた。

 

(読了日 2024年11・22(金)15:15)

                 (鶴岡 卓哉)


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