平成3年
実験色の濃い冒険短篇。表題作。小説とはなんであるかの
さまよいみたいなものが、この路頭に迷ってしまったような
現代社会と符合し、浮かび上がらせる。
この不思議な物語の行く末はどこだろうと、そこには、明確な
答えなどはないだろう。綿々とした長大な物語がそこに横たわって
いるのみだろうからだ。
この紙芝居じみた、第332、333、334、335巻飛び飛びに
なった第599巻。
この捉えどころのない物語はどこかで誰かを待っているのだろう。
想像力の羽根を持った王子様が王女を待ち続けるだろう。
(読了日 2023年2・14(火)15:16)
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