古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ビッグ・サー    ジャック・ケルアック 渡辺洋+中上哲夫・訳 新宿書房

2015-10-20 14:33:24 | 小説の紹介
「ビッグ・サー Big sur ジャック・ケルアック




渡辺洋+中上哲夫・訳。




ボクが愛読するフェイバリット・作家です。




ニューヨーク(古巣)から、アル中生活から抜け出し、




大博打での大帰還を果たす。そして、コディたち




との生活……。ビッグ・サーでの山小屋での静




かな暮らしから、ビートニクどもとの狂騒の生活に、



そして、この小説の主題である狂気へと至る。




そして狂気の一夜から、あっさり帰還し、物語り



は終わる。ケルアック最後の光となる小説だ。狂



気がそこから戻ってきたものによって、的確に描




かれている。   
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血の収穫    ダシールハメット  河野一郎・訳

2015-10-20 11:28:35 | 小説の紹介
色々な人に影響を与えたという「血の収穫」



ダシ-ル・ハメットの中央公論社からでて




いる河野一郎訳版をよみました。




”わたし”がパースンビル通称ポイズンビ




ルへと乗り込んでゆく。依頼人のドナルド・



ウィルソンは着くと殺されてしまった。ポイ



ズンビルはエリヒュー・ウィルソンによって




支配されていて、汚職に満ちている。果たして




”わたし”はどう事件に対応するのか?



血なまぐさい殺人事件の連続であるが、抗争の



火種を与え、解決まで導く知略とは?
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「土を喰う日々~わが精進十二カ月~」  水上勉

2015-10-19 23:04:24 | 小説の紹介
「土を喰う日々~わが精進十二カ月~」水上勉



昭和五十三年の作品です。




他の作品でも触れているように、九歳で寺院で




暮らし、精進料理を覚えてきた、と明かす。





今の季節は、十月なので、これによると、山に果





(み)のなる季節。ボクも公園で、ザクロの実がぼ




とぼとと落ちていたので、人目につかなかったので、





獲ってきちゃいました。意外とおいしいんで




すよね、これが。




水上さんは果実酒を作り、地梨子にスグリを使って



……実に美味しそうです。僕はお酒は飲みませんが。




猿も果をたくわえ、酒を作るそうだ……。




一年を通して、その季節ごとに章立てられていてい




るので、読みやすい構成になっている。





今の時代に、あった感覚ではないだろうかと思う。誰もが






理想とするような生活である。






























































































































































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暗黒世界のオデッセイ     筒井康隆

2015-10-18 15:47:02 | 小説の紹介
暗黒世界のオデッセイ、筒井康隆、新潮社文庫





「二〇〇一年暗黒世界のオデッセイでは、昭和



四十九年から見た2001年の世界を描く。出



生率は上がらず、日本では下がったけどね。そ



れにスラムもないし。予測は現実とは違うらし



い。また、筒井さんの描いた漫画も所収され



ている。シュールでブラックな世界観が繰り広




げられている。乱調人間大研究では、ちょっと



変な人。精神が異常な人は天才なんですって。




だったら、ボクも可能性があるかもしれませ



んね……(+_+)……合掌。


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セイタカアワダチソウ染め教室!

2015-10-17 11:17:30 | 教室
いま、セイタカアワダチソウの




染め教室をやっているところです。





セイタカアワダチソウは、よく




空き地などに生えている背の高い



黄色い花ですね。



事前に、空き地に行って採集して



きました。植物のくっつくやつが




くっついて大変だったですが……。




黄色く良く染まったと思います。





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はるかな町   三木卓

2015-10-16 17:29:46 | 小説の紹介
はるかな町、三木卓、1979年の作品。エッセイ集。




集英社文庫。





詩的なイメージをうまく使った、日常風景を切り




取った作品群。





おもどりさん、など印象深い話しも描かれている。




口を利かない子、というエッセイがあるのだが、



残念ながら、ボクの時代にはそんな子はいなかっ




たな。あんまり喋らない、程度の子はいたけど。





記憶の中でうつろいゆくもの。しかし、はっきり



としているものもある。なにか温かく、そして、



意地悪……になろうとするも、なりきれない、



ボク……。








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てんのじ村    難波利三

2015-10-15 13:49:03 | 小説の紹介
昭和59年4月に書かれて、第91回直木賞を受賞




している。



大阪は通天閣の下、陽の当たらない芸人たちの住む、




実際にあったてんのじ村を舞台に、”よごれ”と”か




ぼちゃ”とドジョウ掬いを芸にしている花田シゲル





を主人公に、その八十四歳までの人生を描いている。




大衆小説として、優れていて、お笑いの、又吉さんの




火花は読んでいないけど、おそらくそれとは違った




お笑いのことが描かれていると思われる。これまた、



直木賞も獲っているし、ボクなんかが説明するこ



ともないと思うのだけれど……お勧めします。




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イエュニック《生命》アラスカの原野を旅する   星野道夫

2015-10-14 17:18:01 | 小説の紹介
イエュニック《生命》アラスカの原野を


旅する 星野道夫 新潮文庫。




93年に書かれているが、星野さんは96年に



クマに襲われ亡くなっている。冒頭、アラ




スカに家を買う話から始まり、数々のイメー



ジ深い話しが詩情豊かに語られる。まあ、中




身を書くとあれなんで、とにかくすごい話し




ばかりで夢中になって読んでしまった。自然




の起こす奇跡を描くのは難しい作業だが、それ



を達成しているところが読みどころか。




クマに襲われて亡くなるとは、まさしくこの人




らしい末路と言うべきだろう。
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オーパ、オーパ!モンゴル・中国編スリランカ編 集英社文庫  開高健

2015-10-13 13:24:07 | 小説の紹介
モンゴルの大地に触れ、120センチのイトウを狙い、見事に





釣りあげる。シリーズ完結編にあたる、モンゴル・中国編で




すが、ジンギスカンに想いを馳せる。ハナス湖で、十メートル



一tの怪魚を釣りに出かける。果たして結果やいかに……。




他に、池原ダムや琵琶湖でのバス釣りなどの釣りも所収。



スリランカ編では、釣りとは関係がなくて、宝石について語り



ます。




僕もゴールデン・ティップスという石油王しか飲めない紅茶は一



度は飲んでみたいものだ、と思いました(絶対ムリだ)………合掌。





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続 四國五郎追悼・回顧展 四國五郎のシベリア抑留記

2015-10-13 10:18:42 | ギャラリー
四國五郎さんのシベリア抑留記展に行って





きた。昨年の春、八十九歳で亡くなられた。




もう少し、早くギャラリーをやっていれば、




お目にかかれたかもしれないと思うと残念




でならない。



確かな力強い筆致に戦争の悲惨さを伝えたいという





メッセージを感じた。絵を再現した等身大の人形





もありガタロさんらが作られたらしい。顔なども





精緻に作られ、見ごたえがあった。




僕が戦争に取られていたら、生き残れるかな、




と考えた時に、その自信はない。



青年期の四國さんが、今の社会を見て何を思うのか、




想像を巡らせてみたりした。幸せに暮らしていただろ



うか、とか。戦争は決して、起こしてはいけない、と




結論した。
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