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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

モネ・ゲーム

2013年05月28日 | 映画(ま行)
俳優たちの化学反応



            * * * * * * * * *

軽いコメディタッチのコン・ゲーム。
しかしこれが、コーエン兄弟脚本というので、期待させられます。


美術鑑定士のハリー(コリン・ファース)は、
大富豪の彼の雇い主・シャバンダー(アラン・リックマン)から、
正当に評価されていないことに不満を持っています。
そこで、印象派モネの名画「積みわら」の贋作を用意し、
シャバンダーに詐欺を持ちかけようと計画を立てます。
しかし、計画は完璧のはずなのですが、
どこか抜けているハリーのドジ連発。
計画はほとんど予定ハズレで・・・。



本作は、実力派俳優の“らしくない”役柄が化学反応を引き起こし、
とてもおかしな魅力を発揮しています。
コリン・ファースはほとんど3枚目。
『ズボンなしのスーツ姿で、ツボを抱え、一流ホテルの窓の外に立っている』図。
一体どうすればこんな状況に陥るのか。
・・・まあ、是非ご覧になって確かめてください。
これをローワン・アトキンソンがやってもまあ、普通なんですが、
コリン・ファースがやるというところが、
なんともおかしく、そして贅沢ですよねえ!!



それから、アラン・リックマン演じるシャバンダー。
ハリーは彼をかなり過小評価して見ているのですが、
実のところ、ただでここまでのし上がってきたわけではないという鋭さをのぞかせます。
なので、ハリーが思ったほど事は簡単には進まないというわけ。
けれどまあ、やっぱり軽いのです。
女好きで俗っぽい。
なんとなんと、アラン・リックマンのオールヌードが見られます。
いや、別にみなくてもいいんですけどね。


イギリスの普段は渋いおじさま方の奮闘にくわえて、
パッキパキのテキサスガールを演じるキャメロン・ディアス。
この取り合わせがなんとも心憎いじゃありませんか。
陽気で怖いもの知らず。でも仁義はわきまえてますよ。


そして、日本の商社マンが登場するのですが、
とっても“ヘン”です。
う~ん、英米から見た日本人はやはりこんな風?
・・・でも、まあいいか。
面白いから。
彼らが身内で話すナマの日本語(作中では英語の字幕が出る)が、おかしい。



さてしかし、ドジ連続のハリーだからといって油断してはいけません。
この詐欺計画には裏がある。
ナイスな結末を楽しみましょう。

「モネ・ゲーム」
2012年/アメリカ/90分
監督:マイケル・ホフマン
脚本:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:コリン・ファース、キャメロン・ディアス・アラン・リックマン、トム・コートネイ、スタンリー・トゥッチ

ユーモア度★★★★☆
俳優達のおとぼけ度★★★★★
満足度★★★★☆