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架空OL日記

2022年05月29日 | 映画(か行)

飾らない日常感

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2017年に放送された連続ドラマの劇場版。

バカリズムさんが06年から3年間銀行勤めのOLのフリをしてネット上につづり、
働く女性の心理や日常がリアルに描かれていると話題を集めたブログを書籍化した
「架空OL日記」が原作です。

WOWOWでバカリズムさんの特集を組んでいたので
「殺意の道程」に続いて見てみましたが、ちょっとクセになりそうです。

月曜の朝、銀行員OLの“私”(バカリズム)は、眠い中やっと起きて家を出て、
満員電車に揺られて職場の銀行へ。
そのロッカールームでの女子のおしゃべりが一日の始まり・・・。

始め、OLとして登場する“私”はバカリズムさんそのままなのでちょっと驚きます。
確かに女性の服装ではあるのですが、
髪はそのまま、胸にパットを入れている風でもなく、
つまりいわゆる「女装」ではないのです。
でも、周囲の人も普通のOLとして扱っている。
つまり、この人は男性に見えるけれど、一応普通のOLだとみなしてね、
と、そういうお約束なんですね。
でも、そのことが変に飾らず、ごく当たり前の日常感を生み出していて、
ほとんどだらだらとした会話ばかりなのだけれど
わずかなストーリーを生み出していく、
これぞバカリズムさんの真骨頂。

そしてOLの会話と言えば人の悪口とか恋バナとかを思い浮かべるのですが、
そういうのとはまた違う。
確かに、気に入らない上司の悪口はみんなで盛り上がったりするけれど、
どこかあっけらかんとして楽しいし、
陰湿ないじめとかお局様みたいのがなくてサバサバしている感じ、
こういう職場で働いてみたい。

OL仲間に三浦透子さん、シム・ウンギョンさんがいたのがウレシイ。

 

<WOWOW視聴にて>

「架空OL日記」

2020年/日本/100分

監督:住田崇

原作・脚本:バカリズム

出演:バカリズム、夏帆、臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩、三浦透子、シム・ウンギョン

 

日常度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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