映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」

2020年08月01日 | 映画(か行)

小説の身代金

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世界的ベストセラー、ダン・ブラウンの小説「ロバ-ト・ラングドン」シリーズの出版秘話を元にしています。
すなわち、作品の違法流出防止のため、各国の翻訳家たちを
秘密の地下室に隔離して翻訳を行った、ということ。

確かに、世界同時発売ということで、話題にもなりました・・・。

さて本作、フランスの人里離れた村の屋敷。
全世界待望のミステリ小説「デダリュス」完結編の各国同時発売へ向けて、
9人の翻訳家が集められました。

完全に外部との通信を遮断され、毎日20ページずつ渡される原稿を翻訳していきます。
しかしなぜか突然、冒頭10ページがネットに流出。
24時間以内に500万ユーロ支払わなければ、さらに続きを流出させるという脅迫メールが届きます。
そんなことになれば、この本の出版もほとんど無意味なモノになってしまい、
出版社の損害は計り知れない。

一体誰がどんな方法で、原稿を盗み出したのか・・・?!

あまりにも商業主義に走り、文学性無視の出版業界への警鐘・・・
と言えば言える内容ではありますが、
それにしてもこの原稿を盗み出す方法が、確かに意表を突く面白さ。
なるほど~と驚きながらも、賞賛したくなります。

本作の作者が覆面作家で、一般にはその正体を晒していない、
というところがミソでした。

 

<J:COMオンデマンドにて>

「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」

2019年/フランス・ベルギー/105分

監督:レシス・ロワンサル

出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、リッカルド・スカマルチョ、アレックス・ロウザー

 

ミステリ性★★★★★

満足度★★★★☆

 



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