映画と本の『たんぽぽ館』

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007は二度死ぬ

2011年07月07日 | 007
B級のノリで・・・?

            * * * * * * * *

007の第5作ですが・・・。
ほとんど全編日本が舞台ですね。
う~ん、それにしても、私はこれ、ものすごいB級感を覚えてしまった。
007といえば、スパイ映画の王道と思っていたけれど。
でも、当時これも人気はあったみたいだよ。
そうなのか・・・。まあ、ある意味面白いと言えば面白いんだけどね。
今、いろいろな映画を見ている人にとっては、まともに見るのはつらいかな・・・。

それは、「日本」がまともに描かれていない、ということ?
いや、もとよりそれは覚悟の上。
この話、スペクターが米ソ両国の直接対決を画策するために、
双方の宇宙船を乗っ取ってしまうという暴挙に出るわけです。
それで、宇宙や宇宙ロケットの映像があったりして、多分にSF的。
でも、そのシーンがよくないんだな。
今の映画なら宇宙船の質感・重量感、そういうのはすごいよね。
でもこれはどう見てもミニチュアのオモチャだ。
それは時代が時代なんだからカンベンしてあげれば・・・?
う~ん。まあそうなんだけどね。
CGもなにもない時代の作品で、そこを責めるのは酷なのか。
そうだよ~。そこは目をつぶらなきゃ。
でもね、たとえば前作の水中シーンとかはホントによく出来ていた。
それを無理に今作では宇宙船なんかを出したりするから、
逆に安っぽくなっちゃったのが失敗だとおもう。
ストーリーも、これは結構むちゃくちゃというか陳腐というか、意味わかんない。
いちいちあげるときりがないからやめておくけど、
行き当たりばったり、面白ければそれでよしというのが見えすぎます。
ねえ、あんまり悪口言うのはやめることにしたんじゃなかったの?
はは・・・、そうでした。つい、口がすべっちゃって。
でも、むしろおもしろがって見たくなる人もいそうじゃないですか。
まあ、それくらいにしておきましょう。
そうそう、それから、今作で初めてスペクター首領プロフェルドが
「猫と手元」だけじゃなくしっかり顔まで出てくるよね。
でも、これはどうなんだろうね。
正体がわからないからミステリアスで不気味なのに、
ここまであからさまに出てきてしまっては、ただの普通のおっさんだ・・・。
おっと、そこまで。・・・どこまでもこき下ろすんだね・・・。
でも、私も一つ言わせてもらうと、ボンドが日本人に変装、なんてシーンもあるけど・・・
ど、どこが・・・(^^;)
えーとですね、というようなことで、
今作をこれから見る方は、B級作品を楽しむノリで見ることをオススメします・・・。
でもまあ、日本が舞台ということで、そっち方面の楽しみ方もあるよね。
そうだね。高度経済成長期のエネルギッシュな日本は感じるかな。
丹波哲郎氏が準主役級くらいで出てくる。
若くてかっこいいよ。「キーハンター」をやってた頃かな? 
ボンドガール、浜美枝さんと若林映子さんも
これまでのボンドガールに負けず劣らずおきれいで、この辺はぜんぜん遜色ないと思います。


それにしても、女なら誰でも彼でもイタダキというボンド氏、
結局それが命取り。
だから二度死ぬなんてことになる。
うんにゃ。そこまでいっても止めない、
というところが彼のすごいところなんだよ。
今回の帽子かけは、原子力潜水艦の中でした!!

007は二度死ぬ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
ショーン・コネリー,ドナルド・プレザンス,浜 美枝,若林映子,丹波哲郎
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「007は二度死ぬ」
1967年/イギリス/117分
監督:ルイス・ギルバート
原作:イアン・フレミング
出演:ショーン・コネリー、丹波哲郎、浜美枝、若林映子、ドナルド・プレザンス


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