映画と本の『たんぽぽ館』

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007 トゥモーロー・ネバー・ダイ

2012年09月20日 | 007
もはや“現代”の007

                       * * * * * * * * * 

007、シリーズ第18作です。
1997年・・・だから、15年前かあ。
でも、かなり現代に近い。
もうほとんどいかにも『古い』という感じがなくなってきているね。


中国近海を航行中のイギリス海軍艦が何者かに撃沈され、英中の軍事的緊張が高まります。
でもこれは、国家間の緊張を高めることを目的としたある人物の策略。
それは、新聞やテレビ・ラジオ等の報道を牛耳るメディア王、カーヴァー。
なるほど、情報を制するものはすべてを制する。
いかにも現代風の悪役像になってきたよね。
情報操作で世界を撹乱し、操る・・・というのは今だからこそ信憑性があるなあ。
はじめの方は、イギリス艦がGPSで自らの位置確認を行なっていたのだけれど、
カーヴァーがGPSのデータ処理を撹乱させたため、中国領海に入り込んでしまっていたということなのだよね。
う~ん、よくわからないけど、まあ、わかるよね。
うん。もうすっかり、今の世界の007ということだ。
ボンドカーをケータイで操縦する、なんてあたり、
もう一時代昔の夢ものがたりじゃない・・・と。
そうだねえ。


それから、今回のボンドカールは中国の国外安保隊員の、ウェイ・リン。
つまりは女スパイだね。
敵同士のようだけれど、戦争を望むわけではない両国の共通の敵がカーヴァーということで、
共同作戦に当たることになる。
それも以前のように極度にデフォルメされた“東洋の女”ではなく、
普通にスタイリッシュでカッコイイ、ウェイ・リンなのでした。
二人、手錠でつながれながら、バイクでのチェイスのシーンは、
ハラハラ、ドキドキ、そしてカッコ良かったなあ。
テンポも良くて、退屈しなくなってきたね。
はい。まずは及第のボンドシリーズでした。

トゥモロー・ネバー・ダイ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
ピアーズ・ブロスナン,ジョナサン・プライス,ミシェル・ヨー,テリー・ハッチャー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



「007 トゥモーロー・ネバー・ダイ」
1997年/イギリス・アメリカ/119分
監督:ロジャー・スポティスウッド
脚本:ブルース・フィアスティン
出演:ピアース・ブロスナン、ジョナサン・プライス、ミシェル・ヨー、テリー・ハッチャー、ジュディ・デンチ



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