究極の選択
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ゲイで友に暮らしているエリックとアンドリュー。
休暇で、養女ウェンとともに人里離れた山小屋で過ごしています。
ある日突然、武装した見知らぬ男女4人が小屋に押し入り、
わけも分からぬままエリックらはとらわれの身となってしまいます。
そして、彼らは言います。
家族のうち誰か一人が犠牲になることで、
世界の終末をくいとめることができる、と。
もし拒絶すれば、何十万もの命を奪うことになる、
と彼らはエリック達に選択を迫るのです。
エリックとアンドリューは、
何かの頭のおかしい狂信者の戯言と思ったのですが、
彼らを説得できなかったメンバーは一人、また一人と
目の前で死を遂げていきます。
そして、テレビでは世界各地の甚大な災害を伝え始める・・・。
エリックらは、誰か一人を犠牲者として差し出さなければなりません。
それは、誰かの自殺ではダメで、
この中の3人のうちの誰かが一人の命を奪わなければダメだというのです。
なんとも残酷なことですね。
エリックらは始めから子供のウェンを犠牲にするなどという発想もなく、
つまり、エリックかアンドリュー、
どちらかがどちらかを殺さなければならない、ということになるのです。
しかしそもそもこの話自体、信じるべき話なのか・・・?
もしかしたらテレビのニュース自体が仕組まれたインチキなのでは・・・?
と、シャマラン監督ならではの疑いを私は持ってしまったのですが、
でも、そうではない。
エリックらを説得するために、実際に彼らは仲間を一人一人惨殺していくわけで・・・。
インチキのためにそこまでするとも思いがたいのです。
作中、冒頭でウェンがガラス瓶の中でバッタを飼うというシーンがあります。
バッタたちの運命はウェンの気持ち一つにかかっているということ。
それと同じく、この地球上の人々の運命は、
わたし達の知らない何者か、創造主とか神とか言われるような者の
意のままに操作されているのでは・・・?という話なのですね。
私はもっとひねりのあるストーリーなのかと思ったのですが、
いえ、まさにそのものズバリ、エリックとアンドリューの選択の問題の話なのでした。
人類のために、一番大切な人の命を損ねることができるのかどうか。
言いたいことは分かるけれど、ちょっとピンとこない感じだなあ・・・と思ってしまった。
押し込んできた4人のうちの一人は、ルパート・グリント、
つまりハリー・ポッターの親友、ロン役でおなじみの方ですね。
<シネマフロンティアにて>
「ノック 終末の訪問者」
2023年/アメリカ/100分
監督:M・ナイト・シャマラン
原作:ポール・トレングレイ
出演:デイブ・バウティスタ、ジョナサン・グロフ、ベン・オルドリッジ、
ニキ・アムカ=バード、ルパート・グリント
究極の選択度★★★★☆
満足度★★★☆☆
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