映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

プルートで朝食を

2024年08月07日 | 映画(は行)

自分らしさのままで生きていく

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舞台は60年代~70年代のアイルランドとイギリス。
双方の関係がうまくいっていない時期ですね。
近くて遠い国。

 

アイルランドに住む青年パトリック(キリアン・マーフィー)は、
教会の前に置き去りにされた捨て子で、
すぐに養子に出されて養母に育てられました。
なぜか化粧やキラキラしたものが好きで、時には女装したりもします。
今でこそ性同一性障害という言葉があって、
そうしたマイノリティへの配慮もされるようになってきましたが、
この時期のアイルランドでは、それはタブー。
養母はこんなパトリックが全く気に入らない。

そして、パトリックは自分の実の母が以前、
リーアム神父(リーアム・ニーソン)の所の家政婦をしていたことを知ります。
つまり、神父が実の父なのか・・・? 
それを問いただそうとしても、神父は何も答えません。
そして、ロンドンで母を見かけた人がいることを頼りに、
家を出てロンドンへ向かいます。

 

ロンドンでは「キトゥン」と名乗るようになったパトリック。

様々な人と出会いながら、自分らしさのままで生きる道を探していきます。
自分を忌み嫌う人もいるけれど、助けてくれる人もいる。
中でもアイルランドでの幼馴染みたちが、キトゥンを勇気づけます。
そんなところに、アイルランドの闘争のことも交えて語られるのが興味深い。

 

 

ちょっぴりコメディタッチ、
つらい立場にありながらもいつも笑顔であろうとするキトゥンが大好きになってしまいます。
中でも父との和解、そして母との邂逅シーンは感動的。

このポスターにもあるとおり、キリアン・マーフィーが演じるキトゥン、美しいですね~。

 

<Amazon prime videoにて>

「プルートで朝食を」

2005年/イギリス/127分

監督:ニール・ジョーダン

原作・脚本:パトリック・マッケイブ

出演:キリアン・マーフィー、リーアム・ニーソン、ルース・ネッガ、ローレンス・キンラン、
   スティーブン・レイ、ブレンダン・グリーソン

性同一障害度★★★★☆

満足度★★★★☆



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