人の助けがあったからこそ
* * * * * * * * * *
1977年、ラクダと犬を共にオーストラリアの砂漠2000マイル(3000キロ)を
一人で踏破した女性の実話です。
オーストラリア中央部のアリス・スプリングス。
働きながらラクダの調教を学び、旅の準備を整えたロビン。
特に冒険家というわけではありません。
何かの記録をつくろうとしたわけでもない。
ただ、やってみたかった。
この骨太の女性役にミア・ワシコウスカが挑みます。
4頭のラクダと愛犬・ディギティと共に町から旅立ったロビン。
目指すは西へ遥か2000マイルの海岸です。
ロビンはもともと人付き合いが苦手と見えます。
旅の前に訪ねてきた友人たちのおしゃべりにも、やや辟易した様子。
しかしその先、嫌でもたった一人きりの旅になるわけですが。
犬というのはかなり気持ちが通じ合う相手です。
だから彼女の一番の相棒はディキティ。
そしてラクダたち。
彼女はこの仲間さえいれば十分と思っていました。
一日平均32キロを歩くことになります。
始めのうちそんな彼女の最も大きなストレスは
時折やってくるカメラマンのリックなのです。
一人でいたいのに。
うるさい。
目障り・・・。
そんな気持ちがありありと。
しかしナショナルジオグラフィックスから旅の資金を得た交換条件として、
写真を撮ることを承諾したので、追い返すわけにも行きません。
長い旅の間には、孤独と毎日毎日果てしなく続くキツイ歩行に
挫けそうになることも・・・。
そんな時には、この彼と会うことすらもありがたく思えてくる。
まあ、そんなもんでしょう。
けれど終盤、彼女には最も大切な相棒を失うことになりますね。
胸が塞がります。
様々な困難をのりこえて7ヶ月、ようやく海岸へたどり着いた感激もひとしお。
海が眩しい!!
もちろん彼女は一人でこれをやり通した。
でも、彼女はこれは自分一人の力で成し遂げたわけではないということを
噛み締めたのではないでしょうか。
案内をしてくれたアボリジニ。
途中で出会った人々。
そして嫌っていたはずだったカメラマン。
いろいろな人達の助けがあったからこそやり遂げることが出来た。
そんなところで彼女自身もこの旅で変わったのだろうと思います。
今でこそ、女性の一人旅、しかもこのような冒険めいた行いも
そう珍しくはありません。
けれど1977年。
その頃なら、これはかなり思い切った行動だったと思います。
エンドロールで紹介される実物の彼女の写真を拝見すると
これがなかなか、美しい方です。
確かに「絵」になります。
以前、「裸足の1500マイル」という作品を見ました。
それは同じくオーストラリアを、子供たちが1500マイルを踏破する物語。
やはり私は、こういったロード・ムービーが好きなのですワ・・・。
ロード・ムービーというよりも冒険。
サバイバル。
リース・ウェザースプーンの「わたしに会うまでの1600キロ」も、もちろんみますよ~。
オーストラリアやアメリカはやはりサスガに広いですね。
日本も北から南まで歩けばそれなりに距離はありますが、
何日もも民家も水場もないなんてことはまずありませんものねえ・・・。
ラクダの調教にも挑んだミア・ワシコウスカ。
さぞかし撮影も大変だったろうと思えますが、ステキでした。
本作35ミリのフィルムカメラが使われたというのですが、
その貴重さ、大変さは、
西川美和さん「映画にまつわるxについて」を読んでいればよくわかります。
オーストラリアの果てしない大自然を、くっきりと写し取りたかったのでしょうねえ・・・。
そして、もちろんそれは成功しています。
しかし、行けども行けども荒涼とした乾いた大地。
同じ距離でも日本の美しい自然の中なら
さぞかし気持ちは癒やされると思いますけれど・・・
「奇跡の2000マイル」
2013年/オーストラリア/112分
監督:ジョン・カラン
原作:ロビン・デビッドソン
出演:ミア・ワシコウスカ、アダム・ドライバー、ローリー・ミンツマ、ライナー・ボック
冒険度★★★★☆
満足度★★★★★
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1977年、ラクダと犬を共にオーストラリアの砂漠2000マイル(3000キロ)を
一人で踏破した女性の実話です。
オーストラリア中央部のアリス・スプリングス。
働きながらラクダの調教を学び、旅の準備を整えたロビン。
特に冒険家というわけではありません。
何かの記録をつくろうとしたわけでもない。
ただ、やってみたかった。
この骨太の女性役にミア・ワシコウスカが挑みます。
4頭のラクダと愛犬・ディギティと共に町から旅立ったロビン。
目指すは西へ遥か2000マイルの海岸です。
ロビンはもともと人付き合いが苦手と見えます。
旅の前に訪ねてきた友人たちのおしゃべりにも、やや辟易した様子。
しかしその先、嫌でもたった一人きりの旅になるわけですが。
犬というのはかなり気持ちが通じ合う相手です。
だから彼女の一番の相棒はディキティ。
そしてラクダたち。
彼女はこの仲間さえいれば十分と思っていました。
一日平均32キロを歩くことになります。
始めのうちそんな彼女の最も大きなストレスは
時折やってくるカメラマンのリックなのです。
一人でいたいのに。
うるさい。
目障り・・・。
そんな気持ちがありありと。
しかしナショナルジオグラフィックスから旅の資金を得た交換条件として、
写真を撮ることを承諾したので、追い返すわけにも行きません。
長い旅の間には、孤独と毎日毎日果てしなく続くキツイ歩行に
挫けそうになることも・・・。
そんな時には、この彼と会うことすらもありがたく思えてくる。
まあ、そんなもんでしょう。
けれど終盤、彼女には最も大切な相棒を失うことになりますね。
胸が塞がります。
様々な困難をのりこえて7ヶ月、ようやく海岸へたどり着いた感激もひとしお。
海が眩しい!!
もちろん彼女は一人でこれをやり通した。
でも、彼女はこれは自分一人の力で成し遂げたわけではないということを
噛み締めたのではないでしょうか。
案内をしてくれたアボリジニ。
途中で出会った人々。
そして嫌っていたはずだったカメラマン。
いろいろな人達の助けがあったからこそやり遂げることが出来た。
そんなところで彼女自身もこの旅で変わったのだろうと思います。
今でこそ、女性の一人旅、しかもこのような冒険めいた行いも
そう珍しくはありません。
けれど1977年。
その頃なら、これはかなり思い切った行動だったと思います。
エンドロールで紹介される実物の彼女の写真を拝見すると
これがなかなか、美しい方です。
確かに「絵」になります。
以前、「裸足の1500マイル」という作品を見ました。
それは同じくオーストラリアを、子供たちが1500マイルを踏破する物語。
やはり私は、こういったロード・ムービーが好きなのですワ・・・。
ロード・ムービーというよりも冒険。
サバイバル。
リース・ウェザースプーンの「わたしに会うまでの1600キロ」も、もちろんみますよ~。
オーストラリアやアメリカはやはりサスガに広いですね。
日本も北から南まで歩けばそれなりに距離はありますが、
何日もも民家も水場もないなんてことはまずありませんものねえ・・・。
ラクダの調教にも挑んだミア・ワシコウスカ。
さぞかし撮影も大変だったろうと思えますが、ステキでした。
本作35ミリのフィルムカメラが使われたというのですが、
その貴重さ、大変さは、
西川美和さん「映画にまつわるxについて」を読んでいればよくわかります。
オーストラリアの果てしない大自然を、くっきりと写し取りたかったのでしょうねえ・・・。
そして、もちろんそれは成功しています。
しかし、行けども行けども荒涼とした乾いた大地。
同じ距離でも日本の美しい自然の中なら
さぞかし気持ちは癒やされると思いますけれど・・・
「奇跡の2000マイル」
2013年/オーストラリア/112分
監督:ジョン・カラン
原作:ロビン・デビッドソン
出演:ミア・ワシコウスカ、アダム・ドライバー、ローリー・ミンツマ、ライナー・ボック
冒険度★★★★☆
満足度★★★★★
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