映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

春に散る

2023年08月30日 | 映画(は行)

それでも前進する

* * * * * * * * * * * *

不公平な判定で負けたことをきっかけに渡米し、
40年ぶりに帰国した元ボクサー、広岡(佐藤浩市)。
同じく不公平な判定負けで心が折れていた黒木(横浜流星)。
この2人がふとしたことで出会い、
黒木は広岡にボクシングを教えてほしいと懇願します。

広岡は始め拒んでいましたが、かつてのボクシング仲間に背中を押され、引き受けることに。
厳しいトレーニングの後、世界チャンピオン中西(窪田正孝)との試合が迫ります。

正直、横浜流星さん見たさで見ましたが、
すごく力のこもった作品で、すっかり魅入られてしまいました。

広岡は心臓に病を抱えています。
そして黒木は一つ前の試合で目を痛め、
医者からは次にまたダメージを受けると失明しかねないと宣言されています。
けれどまあ、こうした場合のお決まりで、
彼らに前進をあきらめるという道はありません。

双方崖っぷちの状況にありながら、だからこそ今のこの気持ちを大事にしたい。
やめるとか引き返すというのはなし。
とにかく全力を尽くすと決めます。

何しろ題名が「春に散る」というわけなので、
めでたしめでたしとはならないことが予感されるわけですが・・・。

ディフェンディングチャンピオンが窪田正孝さんというのもナイスです。
窪田正孝さんのボクサー姿は確か前にも見たことがある・・・。
「初恋」という作品でした。
サマになっているのも当然です。
だからもう、試合のシーンは迫力満点。
実際つい息を潜めて見てしまい、息苦しくなってきました・・・。

ものすごく見応えのある作品。

<シネマフロンティアにて>

「春に散る」

2023年/日本/133分

監督:瀬々敬久、星航

出演:佐藤浩市、横浜流星、橋本環奈、板東龍太、
   片岡鶴太郎、哀川翔、窪田正孝、山口智子

 

ボクシングシーンの迫力度★★★★

満足度★★★★☆.5



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