映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

樹海村

2021年12月03日 | 映画(さ行)

絶対に検索してはいけない言葉

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「犬鳴村」に続き、実在した心霊スポットを題材とする「恐怖の村」シリーズ第2弾。
先日「犬鳴村」を見たので、せっかくだからこちらも、ということで拝見。

自殺の名所などと言われる富士の樹海。
禍々しい呪いがその樹海の奥に封印されているのです。
それは、「絶対に検索してはいけない」と語り告げられる「コトリバコ」。

友人の引っ越し手伝いに出向いた天沢鳴(山口まゆ)、響(山田杏奈)姉妹。
その家の床下で不気味な小箱を見つけます。
それこそが「コトリバコ」で、この箱に関わった人々が次々と不可解な死を遂げます。

以前から少し言動がおかしかった響は、
いよいよ様子がおかしくなり、統合失調症として精神病院に収容されますが・・・。
これらの出来事は13年前の姉妹の体験に関係していて・・・。

「絶対に検索してはいけない」言葉、などと言われると、ちょっと恐いですね。
いつでも簡単に「検索」出来る状態に私たちはいて、
それをするなと言われたら余計にしたくなってしまう。
響が見ていたパソコンの画面が次第に不気味なものに埋め尽くされていく、
というのもなかなか恐い。
「リング」でテレビ画面から人が這い出してくるショッキングシーン、
アレのさらに進化バージョン、まさに現代の恐怖です。

でも終盤、富士の樹海でゾンビみたいのがぞろぞろ出てくるシーンでは、
ちょっと白けてしまいました。
やたらと長いし・・・、いや、もういいわ、
どうでもいいから早く終わらせて、と思ってしまう。

不意に車が飛び出して来て跳ね飛ばされたり、
病院の玄関から出たところで上から人が落ちてきてぶつかって死んでしまったり、とか。
こうした原因不明の、事故を装った理不尽かつ不可解な死のシーンこそは、
虚を突かれて恐ろしいのですが、
それが形を表わすと途端に陳腐なものになってしまう。
見えないものこそが恐ろしいと、私は思います。

 

<WOWOW視聴にて>

「樹海村」

2021年/日本/117分

監督:清水崇

出演:山田杏奈、山口まゆ、神尾楓珠、倉悠貴、塚地武雅、國村隼

 

斬新さ★★★☆☆

恐怖度★★★☆☆

満足度★★★☆☆

 



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