映画と本の『たんぽぽ館』

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藁にもすがる獣たち

2021年12月12日 | 映画(わ行)

大金を巡って過酷な運命に翻弄される

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曽根圭介さんの同名小説を韓国で映画化したもの。

欲望をむき出しにした人々が、大金を巡り、
過激な運命に翻弄されていく様を描きます。

事業に失敗し、ホテルの清掃のバイトで生計をたてるジュンマン。
あるとき、ホテルのロッカーに、忘れ物のバッグを発見します。
その中には、10億ウォンの大金が・・・!!
ジュンマンはひとまず、ホテルの保管室にバッグを隠しておくことにします。

さて、この大金はどこから来たものなのか。

ジュンマンはこの大金を無事持ちだして使うことが出来るのか。

それとも、他の誰かに奪われてしまうのか。

失踪した恋人が残した多額の借金の取り立てに追われるテヨン。
暗い過去を清算し、新たな人生を始めようとするヨンヒ。
借金のため家庭崩壊したミラン。

 

すでにどん底の道を歩んでいるそれぞれが、大金を手に入れたいと夢見て、
そしてさらに大きく人生を踏み外して行くことになる・・・
恐ろしい物語です。

悲惨な死を迎える多くの人々を尻目に、
大金のことなど何も知らなかった認知症のジュンマンの母が言います。

「生きてさえいれば、なんとかなるよ」

とはいえ、生きていくのにもにもやっとというような
低賃金での生活が続くのはやっぱりしんどいですよねえ・・・。
一発逆転を狙う人々の気持ちは痛いほど分かります。

大金の行方を追う血みどろのストーリー。

刺身工場のシーンが、恐かった~。

<WOWOW視聴にて>

「藁にもすがる獣たち」

2020年/韓国/109分

原作:曽根圭介

出演:チョン・ドヨン、チョン・ウソン、ペ・ソウウ、ユン・ヨジョン、チョン・マンシク

血みどろ度★★★★☆

欲望度★★★★★

満足度★★★.5

 



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