映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

キャラクター

2021年07月23日 | 映画(か行)

実在の殺人鬼をモデルに・・・

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漫画家となることを目指し、アシスタント生活を送る山城圭吾(菅田将暉)。
ある日、一家殺人事件とその犯人を目撃してしまいます。
警察の取り調べに「犯人の顔は見ていない」と、
思わず言ってしまったのですが、実は見ていたのです。
圭吾は、その自分だけが知っている犯人(Fukase)をキャラクターとして
サスペンス漫画「34(サンジュウシ)」を描き始め、それが大ヒットします。
そんな中、「34」で描かれた惨殺シーンを模した殺人事件が次々と発生し・・・。

SEKAI NO OWARIのボーカル、Fukaseが犯人役という注目作です。

山城は、絵はうまいけれど人物が描けないと編集者から評されており、
漫画家の道を諦めかけたところでした。
それが、「いかにも凶悪」ではない人物、しかも本物をモデルとした作品を描く。
キャラクターにリアリティにあふれるのも当然です。

この犯人・両角(モロズミ)は、
おかしな宗教のコロニーに生まれ育ち、戸籍も持たない。
4人家族を「幸福の象徴」と捉えていて、
彼の犯罪の対象となるのはいかにも幸せそうな4人家族のみ、
というところが大事な伏線になっています。
圭吾には一緒に暮らしている相手・夏美(高畑充希)がいて、
彼女が妊娠するのです。

この事件を追う刑事2人組を中村獅童さんと小栗旬さんが演じ、いい感じ。
が、しかし、思いも寄らないなりゆきに、唖然とさせられたりもして・・・。

残虐、血みどろのシーン多々。
でも、それが単なるこけおどしではなく、ストーリーがしっかりしているので、
結構のめり込んで楽しめる作品でした。

Fukaseさん、恐いっす。

<シネマフロンティアにて>

「キャラクター」

2021年/日本/125分

監督:永井聡

原作・脚本:長崎尚志

出演:菅田将暉、Fukase、高畑充希、中村獅童、小栗旬

 

残虐度★★★★★

ストーリー性★★★★☆

満足度★★★★☆



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