リアルに年月をおいての続編
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大ヒットした1986年「トップガン」の続編であります。
およそ35年を経て、続きが見られるとは・・・!
コロナ禍で公開もずいぶん延期されていて、待ちに待ったという感じですね。
アメリカ海軍エリートパイロット養成学校、トップガン。
伝説のパイロット、マーヴェリック(トム・クルーズ)が、教官として帰ってきます。
ある重要任務のために特別に集められたより抜きの訓練生たちと共に、
不可能に挑みます。
そんな訓練生の中に、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした
相棒グースの息子・ルースター(マイルズ・テラー)がいて・・・。
35年を経ても、マーヴェリックの中にはあの時の親友の死が大きく心を占めているのですね。
それだから、数々の功績を持っているにもかかわらず、
昇進に背を向け、今も現役に身を置いている。
だからこそ、この「続編」が成り立つのです。
そして、今が続編を作る最後のチャンスだったのかも知れません。
最近の戦闘機は無人化の傾向にあり、有人飛行は時代遅れのもになりつつあるとか・・・。
そして、トム・クルーズの年齢のこともありますしね。
何しろ本作のために、トム・クルーズを始め他の俳優たちも
自ら戦闘機に実際に乗り込んで撮影。
CGではなくリアルに飛行しているという、ほとんど常識外れともいえる撮影です。
でもその甲斐あってか、ものすごい迫力のある描写。
戦闘機の爆音の音響効果もスゴイ。
戦闘機などにはそもそも興味も理解もない私ですが、
それでも圧倒され、まさしく手に汗を握るというような状況になってしまいました。
また、ラスト付近でマーヴェリックの機が敵国で墜落。
え~、どうするのよ。
脱出には成功して命は助かったものの、いったいこの窮地をどう乗りきるのか。
こんな杞憂もなんのその、あっと驚く逆転劇でテンポ良く進んでいきます。
ここのところはむしろミッション・インポッシブルか?と思ってしまった。
心憎いところに音楽も入りますしねえ。
これでもかというくらいに、映画を見る人の心をゆさぶり、くすぐる作品になっていると思います。
少し前に、本作の予習的に「トップガン」の方を久々に見たのですが、
こちらは実のところ、今見るとストーリーが薄っぺらい感じがしました。
特に、ラブストーリーの部分が。
けれどこの度の続編でそんなところも払拭。
皆様も、あえて前作は見なくてもいいと思います。
まあ、ツルツルピカピカのトム・クルーズは一見の価値はありますが。
最近ほとんど人間ドラマを中心に視聴している私ですが、
やはりこうした映画の醍醐味を味わう作品も悪くはないなあ、と思います。
<シネマフロンティアにて>
「トップガン マーヴェリック」
2022年/アメリカ/131分
監督:ジョセフ・コジンスキー
出演:トム・クルーズ、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー、
ジョン・ハム、グレン・パウエル、モニカ・バルバロ、エド・ハリス
迫力★★★★★
トム・クルーズの魅力度★★★★★
満足度★★★★★
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