ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

『Zenmai』公演終わる

2009-12-14 12:17:46 | 演劇

 相変わらずだよ、駆け込み乗車!前日までにリハ終えて、当日は午前中にゆったりゲネを、なーんて思惑、簡単に吹っ飛んだ。まっ、予想できたことだけど。だって、照明シーンが60以上、つり込む灯体が目一杯って有様だもの、サクサク終わるなんて考えられない。

 なので当日、ぎりっとねじを巻き込んで、メイクと着付けは1時間、残ったリハを大急ぎでぶっ飛ばして、開場直前ようやっとゲネプロを終えることができた。もちろん、昼食は30分。スタッフさん慌ただしくてごめんなさい。

 そんなすったもんだの幕開けだったけど、まずは大きなミスもなく、ってことは小さいミスはたくさんあったけど、無事終了することができた。めでたし!めでたし!!

 こんなてんてこ舞いはいつものことなんで、なんかもう麻痺したのか、危機感もそれほど無くなってしまった、いかん!慣れはいかん!!とは言うものの、やはり団員の力が確実に上がってきているので、そこそこに準備できれば、なんとかなるって状況にはあるってこと。

 さて、この舞台の評価ってことだが、・・・・・

 かなり力を入れて取り組んできた割には、どうもやり終えたという達成感がない。役者もスタッフも精一杯頑張っていた。特に主役の若手3人は、熱演だった。出来も悪くなかった。でも、僕の方は、本番の舞台を見ながら、のめり込めないもどかしさを感じ続けていた。

 思ったように演出できなかったという後悔もある。舞台効果で見込み違いもあった。キャスティングが万全だっか?なんて疑問も浮かんできた。でも、一番の違和感は、やっぱり、この作品を僕自身、理解しつくしていないってことなんだな。何度も何度も読み込んで、それなりに解釈をして芝居作ってきてはいたんだけど、とことん納得するってとこには至っていなかった。そのことなんだな。

 ストーリーの展開も、せりふの言葉も、僕の持っている世界とはかなり異質な部分がある脚本だった。だから、やりたかったし、敢えて挑戦したわけだけど。この異質さが最後の最後まで宿題のように残ってしまった。

 理解できないもの、なんでやるんだ!って追求されれば、ちょっと辛いけど、だからこそ、やらなくちゃいけないんじゃないかとも思う。自分のためにも、団員たちのためにも、地域のためにも、おっと、これは差し出たことか。

 僕の世界なんてちっぽけなものだ。ずいぶんと偏ってもいるだろう。わからない世界、異質な言葉、突拍子もない演劇、いくらでもある。それらを避けて通ってはいけないじゃないかって思うんだ。常に自分を疑うこと、どこまでも新しいことを追い求めること、挑戦すること!

 そんな色気や野心を失ったら、そんときは、演劇の世界からご退場!ってことなんだよな。

コメント (1)
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