何かとかかるんだよ、雪国の暮らしには。母屋や小屋の回り、雪囲い用に荒縄買って来たし、除雪機の整備費用も必要だ。長靴だって新しく買い替えなくちゃならない。
前回買った防寒長靴、暖かくっていいぞ、ちと大きいけど、なぁんて気に入っていたら、わずか2シーズンで穴が開いちまった!もう、早すぎるって。つま先の付け根の部分、折り曲げる頻度高いから、そこのつなぎのゴムが切れてしまった。ゴムに柔軟性がないからだな、安物は結局銭失いってことだ。
ミツウマって長靴の有名メーカーの品だったけど、大きくなった会社てのは、すべての製品に目が届くわけにゃいかんってことさ。高級品から廉価品まで取り揃えれば、ブランド?イメージを裏切る製品も販売せにゃならんのだろう。
どうするよ?この冬乗り切る長靴は。DIY店あちこち巡ってみたが、どれもこれも安かろう悪かろうだなぁ。2シーズン持ちゃ御の字、って品物しか並んでない。良いもの探すとなると、やっぱりネット!ってことなんだぜ。
が、これがまた難しいんだ。なんせ、数ページにわたってずらーっと上がってくるからね。しかも、一覧ページじゃ写真と価格くらいしか判断材料がない。見た目のデザイン凝ってて割高なんて製品も少なくない。雪の少ない地方の人たちがお洒落気分で履くようなやつは、この豪雪地帯じゃお呼びじゃないんだ。ほぼ5カ月、毎日のように履くだろ、それも雪かきなんかのハードな利用だもの。
丈夫で長持ちも製品選びの大切なポイントだが、防寒性能も絶対に欠かせない。週一じゃ済まない家回りの除雪機作業なんて、2時間とかの長時間労働ざらだから、つま先なんて凍えて来る。心地よく快適に、とは言わないまでも、耐えきれず作業中断、ストーブで足先あぶる、なんてへなちょこ長靴じゃ話にならない。なんか、いいものないか?これだっ!雪国の暮らしに、ってのは。
2日も3日も長靴ページ見続けて、おっ、こんなのあるんだ!っての見つけた。国産だってよ。有名メーカーのほとんどが中国産の中で、未だに国内一貫生産を守ってるって。それも、北海道は小樽のメーカーだぜ。北海道第一ゴム!なんか、会社名からして、昔の名前でどこが悪い!って居直ってるよな。製品の紹介ページには、いかにも中小企業的な製造工程の写真が何枚も上げてある。
この途中幾つかくびれの入ったデザイン、見たことあるなぁ。と思ったら、高倉健さんが、映画の中で履いてたって、本当かよ?まっ、有っても不思議な話しじゃない。健さんなら、地元製品大切にするだろうから。見るからに柔軟そうな仕上がり、それと、アッパーと底の接合部が甲の近くまで来ていて、がっちりしている、ようだ。
うん、ちょっと見かけはダサい感じだが、その古風さが頑固一徹!って感じで、雪国の防寒長靴はおしゃれじゃねえんだ!って居座ってる。いいかもしれない、これ。よしっ、これまでのものより2倍の値段だが、持ちも良いってコメント欄にもあるし、これで決まりだ。
届いた製品にゃ中敷きもサービスしてある。これを大きさに切って、靴底に敷いた。うん、すごくしっかりした感じだ。暖かさも違う。やや、持ち重りするが、農作業用じゃないんだ、あちこち飛び跳ねて使うわけじゃない。雪の中、1歩1歩しっかり踏みしめるならかえって安定あるかもしれない。これで、この冬は快適に除雪作業に励めるってもんだぜ。
試し履きした神さんもいたく気に入って、追加の注文。
艶消しの黒、こっちの方が、重厚で気品があるなぁ。でも、いいんだ、冬の仕事は明るく楽しく、黄色だぜ!
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