あれ、ありゃなんじゃ?
イノシシか?違う、色が黒いしあの腰の曲がり方、熊だぜ、絶対。
家の前、畔に沿って田の中を歩いて行く。その距離わずかに5メートル!
えっ、田んぼの中、歩くんか?
そうか、川に入って鮭捕まえたりするもんな、って変な納得の仕方。襲って来やしないか?
向かって来たら、すぐに軽トラの運転席に飛び込む、でも、子熊みたいだし、武器があれば戦えるか、いや、ヤバイぞ熊は、と、おっかなびっくり。
そ、そうだ、写真、写真!証拠写真撮らなくっちゃ。
家に駆けあがってスマホ持って、舞い戻るが、
あらら、30メートルほど先の向こうの道路に上がっちまった。そのまんま隣家の林の中に消えた。
通報、通報。
まずは、お隣さんに電話連絡、ブドウ園での作業気をつけて。
続いて駐在さん。目撃場所、我が家の前。体調80cmくらい、たぬきじゃないか、って?馬鹿言うなよ、真昼間だぜ、見間違うわけないだろ。逃走経路を教えて、小学校への連絡を頼んだ。そろそろ下校時刻だしな。我が家前は、スクールバスの乗降地点なんだ。
電話を切るやいなや、パトカー到着、さらに詳しく、ったって、田んぼを歩いて行っただけだから、それ以上の情報は伝えようもなし。
あれ、駐在さんいないななぁ、って思ったら、役場担当者が二人来て、さっそく熊出現注意の幟旗立ててった、早っ!
まっ、役場や駐在さんにできることって言ったら、幟立てて注意喚起するくらいしかないものな。仕事はしましたよ、ってアリバイ証明みたいなもんだ。
が、出没地近くで暮らすものとしちゃ、ちょっと不気味だよな。
子熊だったってことは親も近くにいるのか?
網戸なんてひっちゃぶいて家に上がり込んでくるんじゃないか?
林に隣接する畑の仕事、気味悪いよなぁ、
なんてびくびく過ごしていたのも、山に戻ったんじゃねえの、まっ、奴も泡食ってたんだよ、迷って人里に現れて、と、いつしか、いつものに日常に戻ってしまった。
これから先、こんなことはちょくちょく体験するんだろうな。
ここいら、動物たちのテリトリーの境界近くだし。
お互い、いがみ合わずに暮らせればいいんだがなぁ。
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