ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ワークショップは武者修行

2008-08-19 23:43:00 | 演劇

 南陽市立吉野中、全校生徒20名。置農演劇部全員で行ったら、5名オーバーしちゃった。今日は頼まれてワークショップ、午後4時間ほどを楽しく過ごしてきた。

 メニューは前回の赤湯中と同じ、基礎トレとダンスとエチュード。ただ、今日は11月の文化祭に向けて実践的な指導が欲しいとのことだったので、ちょっとばかり発声に力を入れた。1時間ほど呼吸と発声の訓練をした後、いよいよお定まりのダンスとエチュードに入った。

 テーマは、同じ。探しものは何ですか?井上陽水の『夢の中へ』の唄に合わせた踊りをマスターしてから、それにちなむショートショートを作る。4つのグループに分かれたので、置農生6名と吉野中生徒5名という割合。ちょうどいいところかな。

 置農生がリードして、ちょっとした寸劇を考えて、発表した。生徒たちが考えたのはポケモンとかエヴァンゲリオンだとかのアニメもの、うーん、僕としてはお手上げだった。

 でも、みんな楽しそうに取り組んでいたのがとってもよかったな。置農の生徒も自信をもってリードしていたし、吉野中生も真面目に、恥ずかしがらずに取り組んでいた。

 今回のワークショップ、どんだけ役に立ったかはわからないけれど、中学生と高校生が楽しく過ごせたってことが正解だろな。置農生、吉野中生、どちらにっとても。忘れられない時間となったのではあるまいか。

 それにしても、このブログを見て、計画を思いつき、企画を立て、連絡調整をすませて、この日の学校あげてのワークショップの実現までこぎ着けた小林先生の力は大きい。小学校や中学校で、演劇が子どもたちを育てる、という信念に突き動かされて、様々な制限を乗り越えつつ活動している小林先生のような人たち、このような人たちのひたむきな思いが、地域の演劇を支えていくってことなんだろう。

 孤立無援の中で、無我夢中で頑張ってる先生たち、いつでも応援するからね。いつでも手伝いするからね。演劇の可能性を信じて頑張ろう。

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いけますよぉ!文翔館『雲雀 はばたきて』

2008-08-17 22:58:06 | 演劇

 『雲雀 はばたきて』の稽古を、初めて文翔館で行った。

 うーむ!いいですよ!行けますよ!!あの明治・大正の空間にきぱっとはまってるね。

 まあ、当然だけど。あの時代の雰囲気を生かすことを第一義に考えた芝居だもの。新聞とかマスコミで上手に伝えてもらえれば、大人気になるね、間違いない。超満員で立ち見だって出るかもね。チケットプレミア付くかも!?あのロマン溢れる建物の中で、袴姿の女学生が動き回るんだから、悪いはずがないじゃないか。

 なので今回は、特別に!今夜の稽古風景の画像を載せてしまおう。 Dscf4346_3どうですか、この様子。ちょっと、いえいえ、絶対見たいって思うでしょ?こんな袴美女が10数人出ますからね、見逃せないよ、これは。

 もちろん、話もいい。女性がはばたく話だ。戦後も60年以上が過ぎたってのに、近頃じゃ自立どころか、男にとことん支配しつくされるのを喜び、幸せと感じる若い子たちがでてきているようで、もう、いい加減にしろよって、気持ちもあって書いた話だ。明治の末年、社会からがんじがらめに縛られた少女たちの旅立ちの姿、ぜひ見て欲しいものだ。

 役者も菜の花座総動員だからね。とりわけ中年男優人の充実が素晴らしい。魅力的な男たちと、チャーミングな少女たち、これだけ見たって、お代に叶うってこと。

 さらに、工夫に満ちたセンター舞台!意欲的だねぇ!小劇場の緊密な空間も味わってもらえるはずだ。

 さあ、いよいよラストスパートだ。ここでぐぐぐいっと菜の花座の名を上げて、文翔館本館前での公演なんてことにもつながっていくといいよなあ。

 って言うより、つなげて行こうぜ!!えいえい、おう!!

 

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SING SING SINGで舞台を創る!

2008-08-13 19:06:37 | 演劇

 『スイングガールズ』であっという間にお馴染みになったあの『SING SING SING』って、いつできた曲だか知ってる?なんとねえ、今から70年も前なんだ。1938年、凄いねえ!素晴らしいねえ!全然色あせていないもの。圧倒的なスイング感!ドラマチックに押し寄せるメロディライン!あのタムタムのドラムソロなんて、聞こえてくるとぞくぞくする。もちろん、あの張り裂けるようなトランペットのソロも。

 知ってる人にはごめんなさい、あの曲は『ベニー・グッドマン楽団』のオリジナルなのね。ベニー・グッドマンはクラリネット奏者で、自らのビッグバンドも率いていた。この曲の他にも『Good-Bye』『Memories Of You 』なんて、名曲が数々ある。

 ついでに僕のこと白状すれば、中学のブラスバンドでクラリネットやったのって、ベニーグッドマンに憧れたからなんだ。ちょうど、映画『ベニー・グッドマン物語』が上演された時だったから。

 で、今日は何故、『SING SING SING』かって言うと、これをさあ、舞台で踊っちゃおうかってことなんだよ。『スイングガールズ』で知れ渡っちゃってるから、気が引けないでもないんだけど、これ10人くらいで、舞台全面使い切って踊ったたら、かっこいいって思わない?少なくとも高校演劇の世界では無いよな。大会でこんなことやったら、きっと、お客さんびっくり仰天だろうな。突拍子もないよね。

 どこからそんな発想が出てくるのか?実は、今回書きたいと思っているのが終戦直後の若者たちの話だからなんだ。あのとんでもない戦争が終わって、それまでの価値観が粉みじんに砕け散った時代を夢中で駆け抜けた少年少女たち、いつか書こうと思っていたテーマなんだ。あの時代を生きた若者たちに、アメリカのジャズがどう聞こえたのか?それ以降一気にアメリカナイズしていく世間風潮を考えると、きっと、彼らに与えた影響はきっと大きいと思うんだよ。

 決まってるのこれだけ。ジャズを踊るってことと、終戦直後の少年少女の物語。さてねえ、これをどう繰り広げて行ったらいいのやら、今のところ皆目検討がついていない。おいおい、いいのかよ、後5日で書き上げなくちゃならないっていうのに!それと、こういう思いこみって危険なんだ。この音楽絶対いい!とか、この時代の話書こう!とかって最初に決めつけちゃうと、回り見えなくなっちまうから。そう、客観的検証って奴が働かなくなってしまう。うーん、危ない!

 でも、もうこれしか思いつかないから。これで行けるって直感閃いたから。

   行くぜぇぇぇ、Every body!  Let's Dance『SING SING SING』

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残念な結果です!高校演劇全国大会。

2008-08-11 20:34:47 | 演劇

 全国大会、帰ってきました。

 結果は、残念!悔しい!。国立劇場公演の4校には入れませんでした。

 理由は?なんだったんでしょ?出来は上出来だったのにね。ともかく、審査員の心には届かなかった!!

 審査講評を聞いて、ちょっと唖然としてしまった。だってね、わらしが扮する村人たちとおすぎさんとの交歓シーンを、おすぎさんの幻想!?!?!?だって言ったんだから?!?!?!?!?!?

 どう思う?僕はわらしを実在するものとして書いたつもりだし、演出したつもりだし、これまでの観客だってそんな誤解した人なんていなかった。なのに!審査員は、こう言ったんだよ。幻想シーンなんだから、妖怪バンドがもっと舞台に出てきたら良かったのにって。ガーン!

 それから、土の臭いのするのどかな芝居だとも言った。土の臭いは確かにする。でも、のどかなのか?見捨てられたムラに一人戻ってしまう老婆の話が、のどかなのか?若者たちが、息子や娘たちが年寄りたちを残して、都会に出ていってしまう限界集落の話が、のどかなのか?

 信じられない!この感受性。呆然だ!この鈍感さ。

 山形での通算7回の公演、宮城での1回の東北大会、どの公演でも多くの人が、身につまされ、自身や祖父母のことを思い涙したと感想を語ってくれた。フレンドリープラザに掛かったプロの舞台よりも感動したとまで言ってくれた人だって何人もいた。東北の観客には、涙無しには見られない芝居なのに、審査員(しかも、講評した二人ともだよ!)の評は、のどかな舞台!って、どういうこと?

 結局、バックグラウンドの違いなんだよね。東北の人間には、過疎地のこととか、僻地の老人たちのこととかってのは、身近で避けて通れない話題なんだけど、都市に暮らす人たちにはピント来ない問題なんだってことだ。新聞にだってそう載ることもないだろうしね。知り合いとかにそういう境遇の人がいるってこともないだろうから。

 仕方のないことだ。それぞれの人がその生まれ育ち、知識や興味を異にしている。関心のないこと、縁遠い話には、誰だって気持ちが惹かれたりしないものだもの。

 それと、音楽やダンスに対する感受性も、今回の審査員の人たちは乏しかったんじゃないのかな。置農と同じように上手に音楽やダンスを組み込んでいた大船高校も敗退だったから。まあ、こういうことってあるんだよ。審査員の当たり外れってこと。人それぞれ好きなジャンルは違うから、好きな芝居は異なるからね。いくら公平に見ました、なんて言ったって、それは無理ってものなんだ。

 と言うことで、審査結果についての愚痴はこれでおしまい!

 辛い時には気持ちを切り替えることが何より一番!ぐじぐじ考えていったって仕方ない。さっぱりと過去は切り捨て前を向こう。なので、今日の部活は、地区大会のオーディションをし、ストーリーをかいつまんで話をし、その作品で踊ることになる音楽を流して踊り狂い、東北大会出場を誓って乾杯をした。昨日の悪夢は忘れよう!部員たちも気持ちは同じ、大いに盛り上がり気勢を上げた。

 そう!それでいいのだ!天才バカボン、バカボンボン。合掌!

 

 

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全国大会へ出発だぁぁぁぁ!

2008-08-04 23:19:12 | 演劇

 とうとうだよ!高校演劇全国大会へ明日出発だ。

 これっぽっちの悔いもなく出かけられることが、何より嬉しい!正直、ここまで仕上がるとは思ってもみなかった。部員たちはよくやった。実に頑張った。限りなく粘った。そして、大きく成長した。一日一日、ぐいぐいと上手くなっているからね。いやいや、通し稽古をやる度に、誰かが必ず新しいひらめきを見せてくれるんだ。今日で言えば、おすぎさんと千草の歌が、ぐいーんと上達した。上達というレベルではないな。一気に聴く者を感動させられる所まで上ってきた。

 それもこれも歌に関しては、ボイストレーナーをお願いした大類先生のお陰だ。大類先生には、記念公演前に二回レッスンをお願いした。そこで基礎をみっちりとたたき込んでいただいた。記念公演が曲がりなりにも成果を上げられたのはこのレッスンの力が大きい。

 ところがだ。公演を見た先生は、翌日すぐに電話をくださって、まだまだ十分指導できなかったから、ぜひ、指導を続けたいとおっしゃってくださったんだ、それもボランティアで!あるかい?こんなこと。

 で、先週、そして今日も、出発直前の稽古にわざわざ来てくださったということなんだ。先生のアドバイスを受けて、部員たちは見違えるように上手くなった。それぞれの役柄にあった歌い方をつかみ、明瞭な発声の大切さを改めて教えていただいた。そして、最後は先生からあり得ないほどのお褒めの言葉をいただいて、自信満々稽古を締めくくることができたのだ。

 大類先生だけではない。学校、地域、卒業生、保護者、仲間たち、多くの人たちから様々な力をいただいた。その有形無形のエネルギーが今、確実に部員たちの体内に蓄積されている。それは、もう、とてつもない爆発を待つばかりにまで、ふくれあがっている。

 そんな大きな順風を受けて、みなぎるエネルギーを蓄えて、明日出発する。

 とは言え、本番は四日後だ。残された日時、まだまだぐんぐん伸びていくに違いない。さらにさらに上を目指して、僕が気迫を失わないことだ。

 灼熱の群馬、一つ一つのせりふ、仕草、音楽、とことん仕上げていこうと思う。

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