置農演劇部地区大会向け台本『Let's Dance 1946』、完成した翌日、早くもセカンドバージョンを作った。だってね、最初の本読みが、あまりに悲惨だったから!ええーっ!こんなにつまらない本だった?って激しく不安を感じて、早速読み直し、気になったところをすべて書き改めたからなんだ。台本は何度でもチェックして、よりよいものに直していく、それが作品の完成度を高める、これが今回『どんがら山奇譚』の全国大会出場で学んだことの一つだからだ。
これまでの僕は、仕上げてしまうと、それっきりあまり直しを入れない方だった。忙しくてその暇が無かったってことも理由の一つだが、後を振り返らないっていう、潔いって言うか、面倒くさがりって言うか、要するにいい加減な性格が、まっ、こんなもんでいいんじゃない、ってほったらかしにしてきたってわけだ。
でも、やっぱり、読みを重ね、稽古を続けて行くと、このせりふこなれが悪いよな、とか、このシーンが成り立つには前に布石が必要だ、とか、この部分余分!とか、いろいろ出てくるんだよ。もちろん、長さの問題もある。高校演劇は1時間以内って時間制限があるからね、どうしたって、刈り込んで行かなくちゃならない。最近は、台本の初稿は1時間20分分くらい書き込んであるから、四分の一は削除しなくちゃならないわけだ。
こういったことを以前は、適当に場当たり的にやってきた。生徒と稽古しながら、あっ、じゃあここカットな、あっ、このせりふこう変えて、てな具合だ。だから、県大会本番近くなると、台本は書き込みがぎっちりとなって、なにがなんだか、わかんない状態になっていた。それでも、生徒たち文句も言わずけなげにやってくれていた。
でもなあ、これじゃ、いいものできないよ。その場しのぎはこの際止めて、一回一回手直しをしていこうって思ったのも、東北が目の前に現れ、全国が現実になったからだった。
その教訓をしっかりと生かして、今回は、早くも第一回の書き直しをした、って言うことなんだ。やってみて、やっぱり数段よくなった。すっきりとしたし、せりふもこなれが良くなった。もちろんパソコンの打ち間違いも訂正した。
まず地区大会はこれで行こうって思っているけど、果たしてどうだろうね。まだ1ヶ月もあるから、あるいは、気になってならない部分が出てくるかもしれない。もっと格好いいせりふとか、適切なエピソードなんかも見つかるかもしれない。その時は、即座に第3校、第4校と改訂を重ねていこう。そんなことで、東北が近づくなら、実に簡単なことじゃないか。
ただ、気になるのは、紙の無駄使いってことだよね。そうだ、これも実は改訂版を作らなかった理由の一つだったんだ、嘘じゃないから。って、信じてくれる?