ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

じわり広がる『恨の行方』

2009-06-19 00:12:26 | 地域文化

 菜の花座の稽古に、台本執筆に協力してくれたSさんが来てくれた。聞き書き、資料あさりから無理矢理ひねり出した作品だ。当の中国人花嫁さんから見てどう見えるのか、とても心配だった。

 彼女が本当のところ、どう思っているのか、よくはわからない。でも、まず、見に来てくれたこと、最後のミーティングまで居てくれたこと、衣装にチャイナドレスまで貸してくれるって言ってくれたこと、また、来たいと言ってくれたこと、そんなこんなを考えると、まずは、及第点なのかな。そう、それと思ったことは、はっきり言う中国人のことでもあるしね。ダメならダメってはっきり言うよね。

 その彼女も見に来たお嫁さんたちがどう思うか不安な部分もある、と言っていた。必ずしも明るい面ばかり描いていないから。それと、事例が少ない時、とかく自分の経験から見てしまいがちだから。そうなんだ、それがやはり怖い。

 だけど、そんなこと言ってたって始まらない。調子のよいシャンシャンレポート書くつもりは毛頭ないんだから。喜びも苦しみもみんなひっくるめて、アジアからの花嫁さんなんだもの、暗くたって、やりきれなくたって、それは仕方ないことなんだ。もっとも、僕は明るく書いたつもりなんだけどね。基調はくっきり長調なんだがな。問題はとごまでそれが伝わるかってことだろうね。

 さて、今日の稽古には山形新聞からも取材が入った。最初から最後までじっくり練習風景を見ていってくれた。Sさんからも話しを聞き、誠実に書きたいと約束していた。昼間には、YBCからも問い合わせの電話もあった。まだどこにもプレスリリースしてないのにね。かなりマスコミの反応はいいようだ。そうなんだ。そろそろしっかり描かなきゃならない時期なんだもの、彼女たちのことは。この舞台がきっかけになって、さらに彼女たちの存在に目が開かれればそれに超したことはない。

 若い菜の花座劇団員たち、興味津々でSさんの話しを聞いていた。中国では24歳はもう若くないって話しとか、一人っ子政策のこととか、末っ子が両親と暮らすことが多いこととか、あいたたた、とか、ふんふんとか耳をそばだてていた。そして、別れ際には、中国語教室も。これも、一つの『恨の行方』効果ってもんだね。 

コメント
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