以前取り上げたJALホテルズの問題だが、決着を見たようだ。
日経他によれば、ホテルオークラが日本航空からJALホテルズ株式の79.6%を9月30日付で取得すると発表した。
…JALはホテル事業から完全撤退することにならなかった。
日航は引き続きJALホテルズの株式11.1%を持つ。
日航のマイレージ関連の特典なども継続する。
「ホテル日航」「ホテルJALシティ」等のブランドは継続使用。
…買収額は、50億~60億円。
資本関係は残るようだ。
日経の解説記事によれば、オークラが買収に踏み切ったのは海外に成長の活路を見いだすためとあった。同ホテルは国内事業を見ると、主力のホテルオークラ東京(東京・港)の客室稼働率が40~50%台と低迷、都内の主要ホテルでは極端に低い。また、2010年3月期の連結決算は最終損益が7億円の赤字と7期ぶりの赤字に転落。金融危機後も黒字を維持した帝国ホテルとの差が際立っていたと記事にはあった。
オークラって厳しいんだね。ちょっと意外。
オークラの海外運営施設は2カ所で、JALホテルズの獲得で一気に20に増える。JALホテルズは今後も経済成長を見込める中国で複数の運営受託が決まっており、海外事業の拡大には有望と判断したための買収。
そうなのか。。。
こんなことも書いてあった。
ホテルオークラによると両社の売上高の単純合算は10年3月期で約600億円。買収後は相乗効果を生み出し、早期に700億円への増加を目指す。
…取らぬ狸のなんとやらに、ならないか。
オークラの国内ホテル数16に対して、JALホテルズは39(国内都市ホテルでは最大規模)もある。買収される方が倍以上もある。オークラ主導で質の違うホテルのチェーン経営を軌道に乗せ、相乗効果を出すのは容易ではない。
…だろうなあ。
何であっても、首里のお山のホテルが、「オークラ那覇グランドキャッスル」になることはなさそうだ。
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2010.05.30、「JALホテルズ売却」