沖縄タイムスウェブサイト記事(’15-07-16付)
地方でIC乗車券利用拡大 国が共通システム開発検討
ゆいレールとバスで導入された沖縄県限定交通系SFカード、OKICAのことを、以前取り上げたことがあった。あのとき書いたことがどうやらできるようになりそうだ。
沖タイの記事を要約する。
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国土交通省は(7月)15日、地域限定のIC乗車券しか使えない地方の鉄道やバスで、JR東日本のSuica(スイカ)など主要10カードの利用を促すため、低コストの共通システムの開発を検討することを決定した。
Suica等の利用エリアを拡大すると、国内外旅行者の利便性が高まる。地方の鉄道やバスの乗客増につなげる狙い。
※Suicaがゆいレールで使えると、これは絶対便利だ。
全国で主要カードを利用するためのシステムは「ICカード相互利用センター」が管理している。独自カードを発行している鉄道・バスで、Suica等を利用可能にするために必要なことは、JRなど各社の個別システムに接続すること。これは、費用負担が大きい。
沖タイの記事によれば、共通システムは、JRなどを経由せずに、独自カードのシステムとセンターを接続する。相互利用ではない。
※Suica等の利用エリア拡大に機能をしぼる。OKICAでJRは乗れない。
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OKICAの運用開始は昨年10月20日。ゆいレールと沖縄県内の路線バスで利用できるだけである。今回の記事が具体化しても、いわゆる相互利用ではない。来沖者向けサービス向上策にとどまる。それでもいい、ぜひ早めに実行してほしい。8月30日付の琉球新報ウェブサイトにもOKICA関連記事が出ていたが、来沖者は交通系SFカードが使えないのは、不便だと感じるのだ。同記事によれば2014年の来沖者は、『前年度比9.0%増の716万9,900人で過去最高*』『那覇空港からゆいレールやバスを利用すると首里城や国際通り、中北部などさまざまな観光地に行けるため、多くの観光客が公共交通機関を利用している。』のだ。また、『相互利用にした場合は、年間維持管理費が約4倍になる試算だった。』とのこと。問題点はわかっていたのだ。経営判断で相互利用にしなかったのである。
今回相互利用ではないものの、来沖者の利便向上(利用者数拡大)策がでた。相互利用でない場合、どのくらいになるのか検討し、いずれにしても実現を急ぐべきである。同時に、「お買いものには使えないカード」の状態をどう切り抜けるのかも考えるべきである。
それでも、僕は修学旅行の引率時、なんとか購入するつもりだけどね。
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*この数字はすべての来沖人数である。国内の他都道府県からの来沖者数は、618万3,900人。昨年来沖者数を取り上げた時の数字は550万人(2012年度)なので、2年で10%以上の伸びである。
2014-02-21、「OKICA」