2週間ほど前のことだ。帰宅時に通勤経路にあるサイゼリアに立ち寄った。6時半ころ。たくさん高校生がいた。
向かい合わせの二人掛けのテーブル。勤務校ではないが、見おぼえのある制服の男女がコーヒー(?)を飲んでいた。ほほえましいなあと思った。
しばらくして変なことに気がついた。2人が目を合わせない。おしゃべりをしているわけでもない。ずーっと手元を見ているのである。モジモジしているわけではない。スマホである。Lineでメッセージをやり取りしているように見えた。2人の間だけか、それともそれ以上かわからない。僕はなんだか異様な気がした。
時間と場所を共有し、おしゃべりすることが楽しいんじゃないのかなと思う。でも、あの日の二人はそのためにサイゼリアに来たのではなかったのだ。なんにしても、僕の考えや感じ方は古く、彼ら彼女たちのものとは違うのだ。そんなことを考えた。
+++++ +++++
以前、「ラインで話す」という言い方を何かで目にした。音声ではなく、文字情報のやりとりのことも「話す」である。先週から今週にかけて、生徒にこんな質問をしてみた。
『ラインでメッセージをやりとりすることを、「話す」と言うか。』
かなりの人数に訪ねてみたが、予想以上に「言う」、「自分は言わないが、言われても違和感を感じない」が多かった。言葉は日々変化、変異するのだと言うことを実感した。