ブログ「人生ブンダバー」さんの記事を読みながら涙した本が『凍土の約束』で、ぜひ読んでみたいと早速取り寄せました。
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ドラマよりドラマティックで小説ではないかと思うほど、戦後50年を、そして世界を駆けめぐった人生の実録です。
著者は軍医として従軍しながら終戦を迎え、そのままソ連抑留。美しい文体で書かれた客観的な捕虜の生活はかえって身につまされます。
ラーゲリで出会ったルーマニア人捕虜は同じく医師。お互いに信頼を寄せ合うほどに交流が深まりますが、容赦なく引き離されることになりました。
より過酷なラーゲリに行かされることになったルーマニア人は、生きて戻れないことを覚悟し、著者に「もし生きて帰れることがあったら、祖国の婚約者に届けて欲しい」と故国にいる婚約者への指輪を託します。著者は「きっと届ける」と凍土での固い約束をします。
著者は3年間の抑留から日本へ帰国しますが、彼と交わした約束が果たせないままで、それがずっと心底に引っ掛かっていました。
著者は多才な人で挿し絵も描いています。
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戦後50年を経て、多くの友人の助けで、そのルーマニア人と劇的な再会を果たします。その細かいところは、上手にまとめられている「ブンダバー」さんのブログにリンクしますhttps://blog.goo.ne.jp/katsura1125/e/87e6c3c419e18929552143c16252f2cc。