新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

浮世絵三大巨匠展

2005年10月26日 | 美術館&博物館

  11月6日まで福岡市博物館で「浮世絵三大巨匠展」が開催されています。

hokusai2美人画の第一人者となった歌麿、「富嶽三十六景」で世界に知られる浮世絵師北斎、「東海道五十三次」「名所江戸百景」の広重です。「富嶽三十六景」が46枚、「東海道五十三次」が55枚の傑作ぞろいで、キャプションも分類も分かりやすく非常に見ごたえがありました。

今回特に心に残ったのが広重の「名所江戸百景」です。「東海道五十三次」が広重の浮世絵師としてのスタートなら、「名所江戸百景」は、北斎を超えようと心血を注いだ晩年の集大成ということで、大作ぞろいでした。 「亀戸梅屋舗」と 「大はしあたけ の夕立」は、ゴッホがこれを模写をした作品でもあります。広重の大胆な構図とデフォルメに、ゴッホが惹かれたのがよく分かりました。

I01001812489642北斎の「凱風快晴」は、何度見ても美しい絵です。 雲母(きら)刷り、錦絵、ぼかし…などの用語解説もあり、興味深く見られるように工夫され、小中学生、フランス人の高校生もたくさん鑑賞していました。芸術の秋を堪能しました。
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レオナルド・ダ・ビンチ展

2005年10月25日 | 美術館&博物館

dabinnti 六本木ヒルズタワーの森アーツセンターギャラリーで、ダ・ビンチの直筆ノート「レスター手稿」が日本初公開されています。

これはビル・ゲイツ氏が所蔵するもので、一年に一度一カ国だけに実物展示があるもので、日本では初めての実現だそうです。その為か外国人の団体客も多く見受けられました。

かの偉大な芸術家の現存する絵画は 、世界でわずか10点余りとは意外ですが、手稿と呼ばれる手帳やノートは8000ページにも及ぶそうです。

天文学、流体力学、物理学、人体の仕組み、機械、兵器などあらゆる分野をスケッチし観察していますが、それを考察したのはガリレオ誕生の100年も前。自然界を見たままスケッチし、メモしているのはやはり天才の証でしょう。

科学的な裏づけで解釈したり、人体をスケッチしたりするのは、ルネッサンスの時代には神を冒涜するものとして厳しく禁じられていた・・・。そのような時代にもかかわらず、彼の探究心はとどまるところを知らなかったようです。

以前、噂に聞いていたとおりの細かく几帳面な字体でびっしり書かれた鏡文字。照明をおとした部屋でしたがちゃんと「目撃」してきました。レスター手稿を見る限りは、画家というより科学者といったほうがいいのではないかと思いました。

天才の息づかいが伝わってくる直筆ノートを見たことは、天才の頭脳と出会う貴重な経験でした。



 

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世田谷区の美術館

2005年10月22日 | 美術館&博物館

10月25日から東京国立博物館で「北斎展」が開催されます。そこにギメ美術館蔵の「凱風快晴」が出展されるのです。東博蔵のそれとは明らかに違う深い味わいの富士山で、それを新聞で見たとき思わずアッと叫んでしまいました。とにかく美しい!見てみたい!今回の上京があと十日遅かったら・・・と残念です。

ということで今回は、世田谷美術館と静嘉堂文庫美術館を訪ねました。

世田谷美術館では「宮殿とモスクの至宝」というテーマでヴィクトリア&アルバート美術館蔵のイスラム美術展が開催されていました。mosuku2  

偶像崇拝を否定するイスラムでは、宗教の場で具象的図柄の装飾を用いることが禁じられているため、アラビア文字が装飾デザインとして発達し厳かな美術品が生まれたそうです。

彩り豊かな植物文様のイズニク陶器、ラスタ-彩陶器。壮麗なコーランの写本は緻密なデザインと美しい色彩でため息が出るほどでした。

アジアとヨーロッパが交わる場所に位置する中東。経済的な交流だけでなく、職人による文化的な交流も活発に行われ、イスラムの文化がアジア、ヨーロッパの美術工芸技術の発達に影響を与えたことに納得しました。

世界4ヵ所を巡る国際展ということ、閑静な砧公園の一角にあるという場所がらか、かなりたくさんの人が入っていました。見る機会の少ないイスラム美術を新鮮な思いで見てきました。

静嘉堂文庫美術館では「明清の絵画と書蹟展」が開催されていました。有名な国宝の、しかも世界に3つしかないというあの曜変天目茶碗」を所蔵しているところです。残念ながら数年に一度しか展示されないとのことで見ることはできませんでした。

岩崎家(旧三菱財閥)が収蔵していた東洋古美術、古典籍を展示した美術館は平成4年にオープンしたもので、庭内の豊かな自然に囲まれて、東京とは思えない閑静な場所でした。

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横浜集合!

2005年10月20日 | 母のこと

-ランドマークタワー (写真はホテル提供)

タワーの中にある横浜ロイヤルパークホテル(49~70階)の68階「皇苑」で、母の米寿の祝いをしました。8月に出席者のアンケート調査から始まり、場所探し、案内状、フライトの予約、ホテルの手配…と面倒な手続きを夫が引き受けてくれ大助かりでした。

母は福岡在住ですが、出席者の希望が関東地区ということで、いたって元気の母が関東に出向くことになりました。建物はほとんどが2階建という所に住んでいる母には、68階はことのほか印象深かったようです。

母からみれば子供世代、孫世代、ひ孫世代の計21名が出席。孫世代の配偶者には、私は初対面だったり、ひ孫世代には新しい誕生があったりしましたが、そこは一族の集まり、、楽しく和やかな会になりました。

b新横浜ラーメン博物館 (写真はHPより)

米寿解散後は、「しょうゆラーメンが食べたい…」という私に、息子がアドバイスしてくれたのがここです。宿泊した新横浜プリンスホテルからほど近く、雨の中を、夜の小腹を満たすために娘夫婦と出かけました。話に聞いていたよりもさらに懐かしい感じがして、まさにタイムスリップ!!遠い昔の白黒映画の世界そのものでした。

この博物館のコンセプトは『そこに広がるのは郷愁の世界。昭和33年、日本のどこにでも見られた下町が、みごとな夕焼けのなかにたたずみます。うまいラーメンをよりおいしく食べていただくだけでなく、昭和30年代初期への時間旅行も楽しんでいただきたいという大胆な演出です。夕焼けとラーメンが恋しくなったらいつでもこの街をお訪ねください。』 という、心を引きつけるものでした。

051015_013私が食べたのが、荻窪ラーメン『春木屋』の醤油ラーメン。煮干の香りが漂う複雑な旨みのスープ、コシのある自家製麺、予想どおりの高い満足度でした。

写真はまさに昭和30年代のテレビです。サッシでなく木製のガラス戸が懐かしい光景です。

 

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アイランド花どんたく(福岡市)

2005年10月05日 | まち歩き

今、福岡市のアイランドシティで「アイランド花どんたく」が開催されています。花と緑をテーマに、1000種150万本の植物が、5つのゾーンでそれぞれの表情を見せてくれました。

051004_007 周囲400mの雨を利用した人工池。その周りは一面のお花畑です.

幻の「ハカタユリ 」、 福岡藩時代の変化アサガオも展示されていました。051004_024

花の美術館では、仮屋崎省吾氏のランの華麗な作品が印象的でした。

051004_016  051004_012

最大の目玉は「青いバラ」でしょう。14年の歳月をかけて世界で初めて開発に成功したバラです。ここだけは行列ができ時間待ちのようです。0004 写真撮影は禁止されていました。

アジアンタウンのバイキングは、1時間の入れ替制で食べ放題。これが1500円とはかなり満足のいくもので、アジアの味を満喫しました。

テーマ館では、ウッドワン美術館コレクションの「エミール・ガレ展」が開催され、ガレ生前の作品にしぼられていて、なかなか見ごたえのあるものでした。

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