最終日はフリータイム、再度故宮博物院を訪れました。地下鉄「中山国小」→「民権西路」で乗り換え→「士林」下車20元(60円) タクシーで故宮へ100元(300円)。
入場料160元(480円)、オーディオガイド100元(300円) 但しパスポートを預けることが条件。交通費を含め、日本に比べると格段に安いです。
蒋介石は満州の日本軍から北京の博物院の収蔵品を守るために南京へ疎開させ、第二次大戦後に北京、南京に戻しました。しかし今度は中国内で国共内戦が激化し、形勢が不利になった蒋介石は重要文物を精選して1948年に台北に運びだしました。これが現在の国立故宮博物院になります。
中国から持ち逃げした・・・と思いがちですが、本土では文化大革命の嵐が吹き、組織的に文化財が破壊されたことを考えると、台湾へ持ち込んだその歴史的役割は大きいものだと思います。
前日に見た汝窯青磁の水仙盆には2個ともに貫入があり、他に完璧なものがあったはずと探すと・・・、ありました!これが見たかったのです。汝窯青磁「雨上がりの空の色」の『青磁無紋水仙盆』は11世紀後半~12世紀初頭のものです。明るく静かで高貴な輝きがあり、全く小さなヒビさえありません。貴重な伝世品です。
訪れるたびに必ず見るのが、上の写真の豚の角煮の『肉形石』。思わず箸を出したくなります。表面を磨いて染色し、毛穴や肉の質感が本物以上に本物!
左の写真は、前日に大理石工場で見たその原石にあたるものです。これを磨いて磨いて作品のように作っていったその発想が素晴らしいと思います。『翆玉白菜』にしろ然りです。日常の食べ物、特に中国にはなじみのある豚肉や白菜を貴石を使って彫るというところがちょっとユーモアがあって人気の秘密かもしれません。
70万点の収蔵品があるらしく全部見終わるのに7,8年はかかるとか。やはり中国3000年の歴史の重みを感じます。
今回の旅のメンバーには、リタイア後やるべき20の目的を持ってそれを実行している人、マレーシアでロングステイをした人、早期退職をして美術館巡りなどをしている人、母親の3回忌を済ませてやっと姉妹旅行ができるようになった人、テレサ・テンの法要に日程をあわせて参加した人、アジア巡りが大好きという夫妻、69歳同級生の4人組などバラエティに富んでいてとてもいい旅行仲間でした。
帰りの便は、キャセイ航空台北発17:50(日本時間18:50)、福岡空港着:20:55 夕食も機内食で済ませました。デザートがおいしかったです。追い風のためか30分も早く到着しました。
ところで今回の旅費。超格安と書きながら金額を書いていませんでした。かつて高い費用で旅行をした人には申し訳ない様な料金ですが・・・。この価格を見て「え~っ!!」というリアクションが楽しみです。これからの自慢話になると思います。
旅費:39900円(オプション料金は別) サーチャージ:14000円 空港使用税など:2445円
DMの冊子に掲載されていた日月潭、高雄、太魯閣周遊で39900円に心を動かされました。しかし、よく見るとそれは出発が、エバー航空12:10、帰りはホテル発が早朝5:30 エバー航空台北発8:10とついて行けないような時間設定でした。諦めきれずに他をインターネットで探していると、サーチャージが2倍以上に高くはなっているけど、そのツアーの別バージョンでキャセイ航空使用のものを見つけたのです。これが3月のみの催行4回だけ。何でも冊子に載ったツアーの申し込みが殺到したので、急きょ新しい商品を作ったとのこと。ということはあぶれた人が得をした???ということかしら。
格安旅行というと、初日と最終日が飛行機での移動日だけというものが多いのですが、今回はなんとラッキーなツアーだったことでしょう!ホテルも予想以上、毎日の食事も満足、何よりガイドさんが優秀、メンバーもよくまとまったと思います。旅の仲間にも感謝しています。