<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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全国的に有名になってしまった讃岐うどん。
私は家族と一緒に時々大阪からマイカーで四国高松まで出かけてうどんを食べることがある。

「わざわざ饂飩のために四国へなんて」

とおっしゃる方も多いかもしれないが、私の場合は「うどん」と「金比羅参り」「フェリーでの瀬戸内クルーズ」がセットになっていることが多く、気分転換には持って来いなのだ。

大阪からは神戸へ出て、そこからはジャンボフェリーで一路高松へ。
運転する必要はないし瀬戸内なので船は大きく揺れにくいし、言うことなし。
難を言えば最近は深夜便に乗ることが多く、瀬戸内の景色が楽しめないこと。
楽しめるのは明石海峡大橋のライティングだけ、というのはいかにも勿体無い。

うどんで美味しいのは金毘羅さんの参道にあるいくつかのうどん屋さんで、そこで食べる「きつねうどん」がなかなか結構な味だ。
但し、休日ともなると行列ができたりするので注意が必要でもある。

ところで、最近全国チェーンの讃岐うどん店が、
「讃岐地方の特定都市名を店に使うのはまかりならん」
と、競合他店を提訴しようとしたことにネットが炎上。
「本社が神戸の似非讃岐うどんチェーンが何様だと思ってんだ」
という声が炸裂したのはニュースとして取り上げられていた。

それだけ讃岐うどんがビッグビジネスになっている証拠なのか。
金欲恐るべしといったところだ。

さて、最近あまりに讃岐うどんばかりなので「うどんはいかが」という状態になりつつある。
腰のある麺。
魅力的な歯ごたえ。
関西風の味付け。
セルフサービスの手軽さ。
などが魅力なのだが、あまりにシステマチックになりすぎて「うどん」そのものに飽きが来てしまいそうなのであった。

そんな時に、昔から付き合いのある普通のうどん屋さんに夕ごはんを食べに行くことになった。
大阪風のうどん。
というか江戸の蕎麦、大阪の饂飩で、大阪で饂飩はあたりまえなのだが、讃岐うどんに押されて暫くご無沙汰していたのであった。

で、久々に食べたうどんは、自分の味覚の中にルネサンスを起こしそうな美味しさなのであった。
麺はほどほどの腰があり、讃岐うどんほど太くない。
汁は出汁がよく効いていて、ほんのりとした甘みと青ネギの風味が絶妙にからみある。
七味唐辛子も大いに結構。
この時私は卵とじうどんを食べたのだが、これが素晴らしい。
卵の柔らかさ、出汁とのコンビネーション。

これぞ大阪のうどんという素晴らしさなのであった。

ということで、讃岐うどんもいいけれど、大阪のうどんはやはり奥が深いと思った夕食なのであった。

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