<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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先週末、大阪のテレビ番組「たかじんnoマネー」で生放送中に事件が発生した。
橋下徹相手に議論をしていたコメンテーターの水道橋博士が放送中に突然番組降板を宣言。
スタジオから立ち去るという事件だったのだ。
大阪ローカルの番組なので大きな話題にならないと思っていたら大間違いで、ネット時代の今はローカルだろうがなんであろうが、番組そのものがネットで流れ全国通津浦々に流れた。
多くの人達がコメンテーター退場にコメントする、という状態が出現しているのだ。

事の次第は広く報道されているのでここでは述べない。
でも、言い負かされそうになったから、という理由でコメンテータを辞めるというのは何なのであろうか。
プロのコメンテーターの話ではなく、単なる未熟者のすることではないか、と私なんかは思うのだ。
そもそも一介の漫才師がコメンテーターをしていること自体、どういう位置づけでこの人物を番組に出しているのかという疑問が制作側にはあるように思う。
一般大衆の意見なのか。
それとも「笑い」を穫るためのクッションとしての役割を期待してのことなのか。
残念ながら「一般大衆の意見」はまったく代表していないことがわかった。
番組内で視聴者に対して行ったアンケートでは実に8割の「一般大衆」が橋下発言は正しいと判断したのだ。
満足に勉強もせず、通り一遍なマスコミの偏向報道を鵜呑みにし、それを信じていただけだった、というお粗末な知識をさらけ出してしまったというわけだ。
それとも日韓クウォーターの自らの師匠に義理立てしての意見なのか。

かといって「笑い」をとることもできなかった。
「小銭稼ぎのコメンテーター」
という悪口に負けて笑いも取れず、きり貸すこともできなかったのは、お笑い芸人としても、コメンテーターとしても中途半端だったという姿をさらけ出したにすぎないのであった。

ここ10数年。
この手の番組でお笑い系のタレントが出演し、政治向けの話をしたり顔で演じることが少なくない。
政治ネタを売り物にしている者もいるくらいだ。
その者たちのほとんどは水道橋博士同様に笑いを取ることも、一般大衆の意見を代表することも無く、
「なんでこの人がここにいるの?」
「わかって言ってるの?」
「何を偉そうにわかったふりを」
という疑問を視聴者に抱かせながら存在していたわけで、奇しくも今回の退場事件は、そういったテレビ局本意の芸人タレントのコメンテーターがいかに一般と隔離した存在で不必要なのか、ということを露にした事例ではないかと思うのであった。

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