東京ディズニーランド&ディズニーシー・・・毎年4000万人が訪れるテーマパーク。
リピート率は、なんと98%。
社員の9割がアルバイト・・・アルバイト(キャスト)だけで1万8000人いると言われています。
そして、その半分の9000人が毎年入れ替わるとのこと。
その「素人」集団をマネージしていくディズニーのマニュアル・・・最強と言われています。
今回、目を通したのは2冊のマンガ本。
原作は、どちらもディズニーランドに勤務したキャリアがある方です。
マンガでよくわかるディズニーのすごい仕組み
大住力原作 岡本圭一郎作画 かんき出版 1300円+税
◆目次
Chapter1 ディズニーのマニュアルでチーム力をあげる
Chapter2 ディズニー流の仕組みを自分の職場に取り入れる
Chapter3 仕組みを定着させるディズニーの教育
Chapter4 ディズニーはいきいきした職場も仕組みでつくる
Chapter5 理念を浸透させ最高のスタッフを生み出すディズニーの仕組み
ディズニーの教え方 9割がバイトでも最高のスタッフが育つ
福島文二郎原作 花園あずき作画 KADOKAWA刊 1000円+税
◆目次
Tour1 あなたに教える喜びはあるか?
Tour2 ミッションを伝えているか?
Tour3 後輩に「いつも見ていてくれる」と認識させる
Tour4 間違った考えに染まった後輩を変える
Tour5 後輩の存在を認める
Tour6 後輩との面談、話し合いは、ここに注目
Tour7 仕事の重要性を認識させる
Tour8 後輩に自信を持たせる
Tour9 後輩に自立のチャンスをあたえる
どちらの著も、ディズニーのノウハウを、普通の組織に適用し改善していく・・・というストーリーです。前者はファミリーレストラン、後者は日本旅館が、その舞台になっています。
2冊の本からのメモをまとめてみました
ディズニーのマニュアルは、個人の能力を引き上げるものではなく、チーム全体の機能を引き上げるもの
チームの機能の低下原因は、3種類の人材
ストレンジャー・・・何をすべきか分からないスタッフ
ディスリガード・・・ルールやマニュアルを無視してしまうスタッフ
マインドレス・・・仕事の本質を理解しておらず接客が雑になるスタッフ
マニュアルが伝わらない原因
その1 何を、いつやるかが明確でない
その2 手順、仕上がりのレベルが曖昧
ブラザーシステム(ななめ関係で後輩を育成)のポイント
1 公私の「私」に踏み込む
2 適度に放っておき、考える時間を与える
3 責任ある仕事を任せて、成長を促す
ディズニーでは、自己有用感を仕組みで引き出している
「ありがとう」の力
60%のデューティ(作業)をマニュアルで回すことにより、40%のミッション(役割・本来の仕事)をする余裕を作る
クロスコミュニケーションでチームを活性化する
人は、扱われたように人を扱う
ディズニーのミッションは、「Give Happness」とSCSE。
1 安全性・安心 Safety
2 礼儀正しさ Courtesy
3 ショー Show
4 効率 Efficiency
ストローク・・・相手の存在を認める行為
仕事の成果だけに注目しない
思いやりは行動しないと伝わらない
1 明るく元気のいい挨拶
2 相手の存在を認めるアイコンタクト
3 職場全体を明るくする笑顔
一声かける
フィードバックで自信を持たせる
ディズニーランドで行われるパレード。
その少し前に行われるキャストによる「Greeting with clapping」という掛け声。
「さあ、手拍子でパレードをむかえよう!」
場を盛り上げるためにやっているのかと思っていましたが、お客さん(ゲスト)の安全のため両手をふさぐという理由もあるそうです。ゲストは、手拍子をすることにより、ロープにぶら下がったり、人を押したりすることがなくなるそうです。
なるほど。
サービス業に携わっているマネジャーやスタッフには、読んで得する二冊だと思います。