よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

10日目。

2011年03月21日 | Weblog



原発はいつになったら落ち着くのか。
親父はこのところ、毎晩のように、
「東京は日本の玄関だから、
 ゴミ処理場も原発も他にまわさざるを得ない。
 今回のような事故が起こって、現地の人が大変な事に
 なってる時こそ、東京の人が真剣に考えないと!」

と焼酎片手にテレビに語る。

もちろん東京人以外も今回の事をじっくり考えて、
それぞれの確かな答を持って今後を生きなければと思う。

経済優先で、全てが進化してしてきたように思えたところへこの災害。

今回、私もあらためて、

水が湧くありがたさ。
ガスのあるありがたさ。
電気のあるありがたさ。
食べるものがあるありがたさ。
そして
人の温かさ

をシミジミと思い知った。

その上で、自分なりの「便利さ」、というのか「良しとする節度」
みたいなものをもう一度じっくり考えたい。

さんざん地震国と言われていたのに、
やっぱり人は経験しないと分からない事が沢山。
それなら
「経験したこと」で少しでも進歩したい。





いつまで続くか、ガソリン行列


これから。

2011年03月20日 | Weblog


昨日、ずっと気が張っていた疲れが出たのか頭痛発熱。
が、もっともっとしんどい人も居る!と、気合いを入れ、
グチャグチャの家内を整理して出て来たハードロックをかけながらハウスのつぼみ菜を摘み、
中学の頃から好きだったTM NETWORKをフルボリュームにして加工場で仕事。
今だ余震が止まらないが、全てを無視して没頭。。

ガソリンやら食料品やらの渋滞に並ぶ気にはなれず、無視していたが、
行きつけのスーパーセンターが通常オープンしているのを見つけ、今日入ってみる。

まだまだ物流が回復しておらず、生鮮の一部を除き、日配品は軒並み空。。
ラーメン類はスッカラカン!


なくなりかけの歯磨き粉やら最低限の買い物をしてレジに並ぶと、
周りはみんな、カート山盛りのお買い物。。。

勢いで買ってしまうのか、なんなのか…とにかくそんなに買う金があるのがうらやましい…。


このところ、被災の片付けがパタリと止まり、直売所への納品準備で一日が終わる。
未だに玄関先で寝起きしてるのでまずいなぁとは思うけれどしょうがない。
これから を考えると。

被災後に、何人かの仲間、先輩と話していてもその「これからどーなるか」が中心。

今だ宅配もストップし、県内の主な取引先も被災地。
生業である商売を考えると、原発が一番怖いけれど、それがなくとも不安になる。

町内の観光地、有備館は壊れ、鳴子の温泉地も痛んでいるところが多いらしい。
今は流通の停滞で、直売所はお客様が沢山来てくれている。
こんな事態だから商品によって多少価格を下げても、来てくれる事は正直なところうれしい。

被災によって、色んな事が、環境が変わってくると思う。
それでも、家族も居る、ボロくとも住む家も残っている事はとんでもなくありがたいこと。
その上で、ゆっくりと「これから」を考えて行こうと思う。


仲間の訃報。

2011年03月18日 | Weblog

今日は仙台へ。少しだが、救援物資を運ぶために。

朝「良かったらその皆に、差し入れして」
と、近所の同級生ヒヨッコ隊長より生みたての有精卵を沢山預かる。
ありがたい。。

トラクタ他、農機具の燃料をかき集めて昼頃出発。


義兄の家族も元気。
土建業の義兄は早くも復旧作業に忙しくなりそうな雰囲気。
実際何度か足を運んだが、沿岸部はホントに見られたものじゃないらしい。。

その後、SOSが届いていた知人宅を訪問。
赤ちゃんと年端の行かないお子さんが居て、旦那さんも沿岸部の復旧に出ていて
なかなか買い出しにも出れず困っていたという。。

やっぱりこういう災害の場合、メンタル面でのケアって大事かなと強く思う。
少しばかりの物資と、精一杯の励ましの言葉を送り後にする。

最後に弟のところへ。
甥っ子が心配だったが、だいぶ元気を取り戻したようでひと安心。

道中、当然場所によって違うし、沿岸部は通らなかったが、
道路の崩れ、段差はものすごい数で、内陸部でも家半壊や屋根が壊れたところも多数。
仙台市内も、ガソリン渋滞、スーパー渋滞はここと一緒。
が、大きな違いは、
一見すると駅前あたりあ「震災なんてあったか?」というほど大きな損傷を見なかったけれど、
なんというのか、、街から生気がなくなってしまった、喪失感のようなものが漂っていた。。


そして帰りしな、心配していた沿岸部に住む産直仲間のHさんが遺体で発見されたという、知人からの連絡。
数時間経った今でも、本当とは思えない。
月一回は必ず会っていて、産直委員長として2tトラック山盛りの野菜を運んで来ていたHさん。

ウチの親父と同い年。
いつもハンチングに前掛けをして、まさに「父ちゃん」的な感じ。
付き合いは古く、私がまだまだかけ出しだった7、8年ほど前に出会って以来、青空販売やら百貨店催事やら
多くの仕事場でご一緒し、仲良くさせて頂いていた。
ホントの親父に出来ない相談や、言えない下世話な話まで、一緒に悩み、一緒に笑ってくれた人。
カミさんの事も気に入ってくれて、いつも「おい!みちよ!」と実の娘のようにからかい、
カミさんも親父の悪口をいうように身近に接し、ざっくばらんに付き合っていた。。

先日の産直ネットの総会。それが最後。

あの笑顔をもう見れないんだろうか?
本当なんだろうか?
あのHさんはホントに死んだのだろうか?

やっぱり信じられない。



節電しよー。

2011年03月17日 | Weblog

7日目。

朝、納品に向かう。

だいぶ、車も減った。代わりに商店街には自転車や徒歩の人が増えた。
ガソリン、いよいよ底をつきそう。

道の駅では避難者へ向け、少しでも支援になればと、
出荷者に呼びかけて普段より価格を低く設定しています。

が、燃料不足で品不足。
それに対応するため、わずかに残る燃料を集め、昨日から「集荷」をしてくれ、
明日はそれに頼らざるを得ない状況。

ホントにギリギリで浸水を逃れた弟、そして知り合いのもとへ物資を届けに、
明日仙台に行く予定。
向こうも食料から燃料までギリギリらしい。
電気も通るには通ったが、安心とはいえず、全てを最低限に押さえているとの事。

幸い弟のところは薪ストーブで、そこで友人家族も一緒に過ごしているそうな。
少しでも足しになればと、今日は家族三人山へ入り、使えそうな薪を切り出す。

ワイドショー化したテレビも「計画停電情報」なんて流さず、
自ら節電する努力をすればいいのに。
深刻な被災者はもちろん見れないし、ラジオで事足りるところもある。

電気が足りないから「停電」。
けれど、電気があって助かる命だってあるだろうに。
まず節電。
みんなで少しずつやろう!

こんな時でも競争か。

2011年03月16日 | Weblog

6日目。

未だ、海沿いの仲間の消息不明。


強烈に寒い。。避難場所の方々はもっと不安だろう。


これから…を考えると、ガソリン少なくても直売所に納品。
地元の道の駅と、直売グリーンアップ。
市場経由の流通がストップしているため、
毎日少しずつ買い物しているお年寄りが
「あ~、良かった~!開いててくれて助かるわ!」
と続々入店。野菜から次々はけて行く。

会員の中には、野菜など商品はあるが、ガソリン無くて
納品出来ない人も多数。
廻ってあげられるだけあればいいが…明日からは私も自転車を真剣に考えねば。。
在庫の玄米もちも少し値引きで、全て置いてくる。

相変わらず、今日も開かないスタンドに行列。。


今回、被災地に居る当事者として思う。テレビ・ラジオの力は大きいと。
だからこそ、彼ら自身でもう少し考えてほしいと思う。

携帯が通じたって、こんなデカい災害が起こればまだまだテレビ・ラジオ。
余震やら原発情報やらで復旧作業中も情報源として流しっぱなし。怖いもの。

そもそも、災害ダイヤルやネットと言われても、災害後は全く機能していない、というか繋がらない。



なのに…

今日もそうだが、テレビは「ワイドショー化」しちゃってる気がする。
家族が助かったり、逆に助からなかった人をクローズアップして演出してドラマにし、
スタジオではシャワーでさっぱりした顔で神妙な顔。。。

もちろん当人達は真摯な思いでやってるのだろうけれど…(そう思いたい)

思うのは、
テレビ局各一局で現地リポーターを、という以上に各番組で派遣してる。
そんな余裕あるんだ!?結局「ネタ」なんだ…と思ってしまう。

同じ日本人が信じられないほどの災害にあって、とんでもない思いしてるのに、
この国最大の天災なのに、、、まだ、視聴率欲しいのかぁ…競争なのか…と。

ホントに気の毒だ、やばいんだ!と思うなら、、
こんな災害ん時くらい、報道者として、本当に力を使ってほしい、貸してほしい。

ネットワークを活かして局同志で協力し、バラバラでなくって、各局が被害区域割り振って担当して、
そこを責任持って徹底的に取材する。
行方不明とかの情報、
避難場所、
不足物資の把握
をとことん取材して、気になる地域はそこのチャンネルで全て把握出来るほどに。
系列局や全国へ連携してその情報を発信。
それを現地の動きと連携させていけばもう少し、もう少し被災者の為になるんじゃないか。。
それは「報道者」しか出来ない事、やるべき事ではないのか?

それで、結果として最大の被害が、最小の犠牲で救われるなら、すばらしいではないの!

今のように、番組ごとに、上っ面だけ適当になぞってるだけじゃ、とても報道にすらなっていないと思う。

見る側が…少なくとも、心身ともに疲れている被災者が、あちこちバラバラな情報をバラバラに垂れ流されて、
各局バラバラな情報募集先に連絡する余裕…ない事くらいわからないんだろうか??



ホントに、必死なんだよ!