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Pretenderの備忘録

二月大歌舞伎 夜の部

2008-02-03 23:16:17 | 歌舞伎
歌舞伎座 1階16列13番

初代松本白鸚二十七回忌追善

寿曽我対面
冨十郎の工藤は、何回か見ているが、動かないで見せる貫禄。五郎が三津五郎、十郎が橋之助、イメージ反対の方がしっくりくるような。小林朝比奈に歌昇、大磯の虎に芝雀、化粧坂少将に孝太郎。動かないで、錦絵を見るような存在感が必要な芝居だから、あとはちときついか。

口上
最初に幸四郎が珍しく色々と話した。既に松竹関係の雑誌に載ったようなエピソードではあったが。雀右衛門さんもエピソードなどをお話になったが、そろそろ途中でわからなくなるリスクがないかとちょっとひやひやした。松緑は、すっきりいい感じだった。吉右衛門は、実父という言い方、あまり語らないところに、何か二代にわたる幸四郎との何らかのわだかまりを感じた。染五郎はきちんと。幸四郎の最後の春興鏡獅子についての二代目松緑の「高麗屋にも弥生が踊れる役者が出たか」という言葉を引いて、今後のことを語ったのはよかった。歌舞伎役者としては、必ずしも燃焼仕切れなかった自分の思いを感じた。

節分ということで、この後、豆まき。午前の部のみの福助(ちょっと出来上がっている感じだったが。。)はじめ、幸四郎以外みんないたのでは?染五郎の子供の斎ちゃんもいたような。

イヤホンガイドでこのあと、1981年の襲名のインタビューを流した。いやー本当にザックばらんな人柄でビックリ。個人的にはこの襲名しか記憶にない。イメージは時代物の硬い怖い役者ということだから、インタビューはビックリした。

一谷嫩軍記 熊谷陣屋
安定した配役。相模が、何か大げさというか品がない感じがするが、冷静に考えると藤の方との対比でそれでよい。そこまで考えて演じているのだろう、人間国宝。最後の直実の引っ込みが歌舞伎の様式というよりも、かなり幸四郎が今まで歌舞伎以外で取り組んできた、リアリズムの要素が強すぎて、個人的にはあまり好きになれない。

春興鏡獅子
前半の弥生も見た目の綺麗さだけでなく、丁寧に踊り、後半のダイナミズムへとつなげて良かった。確かに新しいタイプの高麗屋役者になってくれるだろう、和事もできそうだし。

右隣の二人組の女性、見た目については、とやかく言うつもりは全くないんですが、マナーが酷い。咳をしっぱなしで、マスクも持参していない。開演しても話している。ごそごそバックを開ける。節分の豆まきはいくつも拾ってくすねている。40代、独身って感じで、道徳の授業が必要なのは、子供だけではないのではないだろうか。

開演前に座席に行ったら、誰か人がいて、間違えて私の席をチェックしていて、思わず厳しく「すいません」と言ったら、偶然なことに、かさまでした。失礼しました。ワンブロック違ったようです。一足早いバレンタインまでいただいて、ありがとうございます。5月末は栗さんとご接待申し上げます。

終演後、一人で行きつけのバーにより、ホッとカクテルを飲んで、クリスピードーナツを5分並んだだけで買って帰ってきて、豆まきしてマメを○個食べて、恵方巻を食べた。盛りだくさんな一日。


コメント
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