歌舞伎座
たぬき、児太郎が見事だ。福助を彷彿とさせる場面もある。中車も彦三郎も悪くない。90分、やや長いか、もっとすっきりさせたい本だ。
汐汲、玉三郎で初演された舞踊は、能の影響が強い。観客は能楽を観に、歌舞伎座に来ているわけでないので、歌舞伎舞踊らしさを強調して欲しい。
阿古屋、玉三郎の存在感で勝負というところ。これについては、確りと継承には成功したのだろう。継承された人たちが、少し革新を行うことがあっても良いかと思うが、まだ先の話か。
大佛次郎 作
石川耕士 演出
一、たぬき
柏屋金兵衛 妾お染 太鼓持蝶作 狭山三五郎 平助 芸者お駒 女中お島 松村屋才助 門木屋新三郎 多吉 芝居茶屋女房おはま 備後屋宗右衛門 女房おせき | 中車 児太郎 彦三郎 坂東亀蔵 萬太郎 笑也 弘太郎 松江 桂三 市蔵 齊入 家橘 門之助 |
二、村松風二人汐汲(むらのまつかぜににんしおくみ)
松風 村雨 | 梅枝 児太郎 |
三、壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)
阿古屋
遊君阿古屋 秩父庄司重忠 榛沢六郎 岩永左衛門 | 玉三郎 彦三郎 功一 松緑 |