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Pretenderの備忘録

神々の黄昏

2020-03-08 23:18:32 | 音楽 Opera
びわ湖ホールのオペラは残念ながら、中止、払い戻しとなった。
迅速に、払い戻し手続き用紙と、封筒が大きいなと思ったら、プログラムが同封されていた。
そして、ライブビューイングの発表である。
その対応に感心した。

びわ湖では、一昨年の記念のマーラー8番が、台風で中止となった。2018年は、合唱等が大掛かりであり、普段なかなか聞くことのできないマーラー8が二週間の間に、東京、びわ湖、福岡で、違ったオケと指揮者で計3回という状況のうちの、一回だった。あの時は、確か前日のゲネプロを公開するとかいう措置が取られたように記憶している。さすがに東京から台風もあり、行かれなかったが。

今回のリングは、2017年から毎年行われているもので、今年が最終年だった。ハンペの演出は映像を多用し、ファンタジーにリアリティを持たせるという非常に面白いものだった。最初の二年は外国人招へい歌手を初日に集中させていたが、去年から、二日に分けた。そして、年々チケットが取りずらくなったのである。年会費を払う会員でないと、いい席が取れない傾向が特に、去年から強まり、今年のチケットは明確になった。それだけ評判を呼んで、ファンが増えてきたということだろう。

びわ湖ホールは大津駅からバスだが、当日は往復のバスが出る。東京からびわ湖は京都で乗り換えてすぐで、大阪に行くのと変わらない。ホールは内装も素敵だし、バルコニーに出れば、琵琶湖の絶景が広がり、ここも日本なんだよなあと思う。

さて、ライブビューイングは、二日間とも観た。初日は1万人以上が視聴したという。二日間のキャパが3700人くらいだから、凄いものだ。
我が家は、TVに上手くWIFIが飛ばないので、残念ながら、PCで観ることになり、画素が大したことなく、残念だった。音声は急遽、スピーカーに繋いだ。それでも数回、ちょっとWIFIが不安定なんだろう、途切れる瞬間があった。正直、アクセスが集中して繋がらないのではと思っていたので、これだけ多くの人がアクセスしても観ることができた対応をしてくれたホール関係者には感謝しかない。

やっぱり舞台で生でみたかったなあという内容だった。歌手も立派だったし、スクリーンとオブジェを上手く使った、空間も実際に感じたかった。この状況で来日して、歌ってくれた歌手陣にも敬意と感謝を表したい。
終演後、観客がいない中でのカーテンコール、特に最後に、舞台上のみんなが声を上げている音声では胸がいっぱいになった。

ネットでは製作費用が1億6千万という。チケット代金で賄えるのが1億円くらいだろう。もともと、後は寄付等でということになる。今回はスクリーンを使っているので、節約できているのではと思いながら観ていたが、オペラは金がかかると改めて感じた。日本の伝統文化ではないが、グローバルな視点を持って、日本の伝統を相対化してみる視点を持つためにも、海外かぶれでなく、きちんとこういう文化を大切にしていきたいと改めて思った。
コメント
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