伝説の東大講義 立花隆 講談社現代新書
知の巨人というニックネームは間違ってないと思う。
カバレッジも広い。新しい世界を見せてくれ、ジャーナリストとして、読者に一種の興奮を与えてもくれる。
本書は、25年くらい前の講義とパラレルな雑誌の連載。当時で、AIやゲノムの現在を感じさせる部分が結構ある。だから色褪せず、今発売なのだろう。知らなかったことばかりで、非常に刺激的だった。
立花隆、松岡正剛、佐藤優、この三人が、三巨頭のように思う。恐ろしい読書量で、著作も多い。ただ、この三名、膨大な知識を駆使して、時代を論じたり、紹介をするが、新しい思想を打ち建てるという訳ではない。我々にはありがたい存在の知の巨人ではあるが、知の哲人ではないのだ。