Running On Empty

Pretenderの備忘録

二月大歌舞伎 昼の部

2020-02-23 23:55:22 | 歌舞伎
この作品は、寺小屋以外はあまりピンとこなかったが、今回は結構楽しめた。
加茂堤があって、筆法伝授、道明寺、そして寺子屋への流れが良くわかった。

千之助の女形、これから立役で行くのだと思うが、仁左衛門と共演するためか。
静の芝居という印象が強いのだが、必ずしもそうでもないなあと。考えられて作られているなあと改めて感心した。

何度も見続けていると新しい発見があるものだ。

仁左衛門のあと、だれがやるのかというのはある。また、愛之助が出てなかったのがちょっと気になるところである。

十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言
菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
加茂堤
筆法伝授
道明寺
〈加茂堤〉





〈筆法伝授〉











〈道明寺〉

桜丸
斎世親王
三善清行
苅屋姫
八重

菅丞相
園生の前
梅王丸
腰元勝野
左中弁希世
荒島主税
三善清行
水無瀬
戸浪
武部源蔵

菅丞相
判官代輝国
立田の前
奴宅内
苅屋姫
贋迎い弥藤次
宿禰太郎
土師兵衛
覚寿

勘九郎
米吉
橘三郎
千之助
孝太郎

仁左衛門
秀太郎
橋之助
莟玉
橘太郎
吉之丞
橘三郎
秀調
時蔵
梅玉

仁左衛門
芝翫
孝太郎
勘九郎
千之助
片岡亀蔵
彌十郎
歌六
玉三郎
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナの影響

2020-02-22 17:36:03 | 日記
今日は売り切れの演奏会だったが、一割程度空席があり、自粛ムードが広がっているのだろう。

銀座の歩行者天国も、昼過ぎ、良い天気にも関わらず、ガラガラ。

春になれば終息するのか、今後の影響が気になるところだ。
手洗い励行と、花粉症であるのでマスクをする、それくらいしかできないが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

徳永二男、堤剛、練木繁夫による珠玉のピアノトリオ・コンサートVol.6

2020-02-22 17:25:20 | 音楽 Classic
ヤマハホール

売り切れだったが、空席が目立った。
コロナの影響が出ているか。

緻密だが、楽しんでいるのが伝わってくるような三重奏。そして、重厚感と安心感もある。素晴らしい演奏だった。

一週間前に、世代が下のメンバーで、同じブラームスは聴いていた。対比して、彼らも十分なキャリアを積みつつあるが、清新さという表現が当てはまるなあと思った。



出演
徳永二男(バイオリン)
堤 剛(チェロ)
練木繁夫(ピアノ)

演奏曲目
F.J.ハイドン/ピアノ三重奏曲 第25番 ト長調 「ジプシー・トリオ」 Op.73-2, Hob.XV-25
L.v.ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調 「幽霊」 Op.70-1
J.ブラームス/ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 Op.8 

アンコール
ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 街の歌 第二楽章
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市場と権力

2020-02-22 17:04:23 | 読書
「資本主義と闘った男」が、良かったので、同じ著者の作品を読む。

こういう本、読みたかった。2013年に出て、賞もいろいろ取ってるのにも関わらず、寡聞にして知らなかった、恥じ入る。

友人ともこういう本、読みたいよねと語っていて、実は出てたんだなと。きちんと取材をして、怪しくないソースで、知性のある人が書く、まさに日本は弱いが海外での良質なジャーナリズム。

生い立ちから書き起こし、なぜああいう人物がというのを描く。東大入試の話は笑った。真相を初めて知った。入試がなかったことが、バネになっているのかと思っていた。

自腹で、勉強会をやっていた等の記載はフェアだ。ただ、自腹を切れるほどの稼ぎはどこから生じていたかというのと表裏の関係になっている。

田原総一朗お気に入りの野党のスポークスマンというイメージだったが、入閣したときはびっくりしたのを思い出す。学生時代の民青といい、権力に対して正直なのだろう。民青から転向して、自民党のブレーンになった学者を何人か知っているが、学者としての矜持があった方々だった。

彼は、博士論文や出版の逸話を読むとなるほどと納得する。やはり学者ではない。あるPhDを持つ方が、彼と会合の席で一緒になり、衝撃を受けていたことがあった。「経済の原則なんて全く無視で話す、IS/LM曲線の導出、できないんじゃないか」、と憤慨していたのを思い出す。

権力だけでなく、カネもというのは、平成以降の動きだろうか。昭和の時代は権力とカネがここまで一緒に追求されるものではなかったように思う。

彼の手法は、反面教師にもなるし、良くも悪くも参考になる。

今、麻生氏に疎まれているのも良くわかった。また、森氏が評価しないのも、森氏には小池百合子と同じ匂いがするのではないかと思った。

いろいろと考えさせられるという意味で、良書であると思う。
著者に改めて敬意を表したい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌舞伎の日

2020-02-20 22:51:43 | 歌舞伎
知らなかった。

最近の歌舞伎で感じることはやはり世代交代である。
高麗屋三代、團十郎は、前回もわからないなりに観ることができた。三度目を元気に観ることはないように思う。

菊五郎はたまに、輝きを見せるが、体調はどうなのだろう、疲れているなと感じることが多い。白鷗は、好き勝手にやってる感じで、感動もない。吉右衛門は、娘婿に立役を一生懸命教えている感じだ。仁左衛門は、そもそもここまで元気に来たことに本人も驚いていると思うが、千之助に伝えることを意識しているのがわかる。

35年前の團十郎襲名では、若手とされていた彼らが、重鎮となった。当時、助六で、重鎮バージョンでは、揚巻を歌右衛門がやり、十三代目仁左衛門の意休、その他、勘三郎や松緑が出ていた。若手バージョンでは、菊五郎の揚巻、当時の幸四郎の意休等だったと思う。

歴史にifはないが、この時代、勘三郎と三津五郎と福助(歌右衛門を襲名して)で、支えていたはずだったのではないか。古典と外部の作家を巻き込んだ新作と、刺激ある舞台が展開されていただろう。

その世代が飛んで、一気に、海老蔵、幸四郎、菊之助、猿之助となった。新作にもいろいろと取り組んではいるが。なかなか再演されそうなものが出てきてるとも思えない。海老蔵の三池さんや秋元の起用が必ずしも成功しているとも言えない。幸四郎の三谷歌舞伎や阿弖流為等はそこそこか。菊之助のマハーバーラタやナウシカ、そして猿之助のスーパー歌舞伎。このデータの時代、新しい歌舞伎を観に来たファンが、古典も含めたファンになっているかの分析は必要だろう。そして、ワンピースやナルト、ナウシカ等々を歌舞伎で見せる意味は何かは明確にしておくべきだと思う。

玉三郎がいろいろなチャレンジをしている。舞踊については、最近は能っぽいのが多いが、ファンは、歌舞伎座に能を見に来ているのではない。歌舞伎舞踊らしいものを期待している。また、雪之丞変化では、映像を使うなどの試みもあったものの、美輪化が進んでいるのではないかという気もした。白雪姫に至っては、何をしたいのかが不明。哲明さんが死んだから、自分も新作にチャレンジしなければいけないということなのか?

昨年末の幸四郎のチャップリンは再演だったし、中村屋が新作落語を歌舞伎にするようなチャレンジは良いのではないか。今後、野田秀樹がまた書くかはわからないが、中村屋との関係では、クドカンが書くだろうし、それ以外の作家もあり得るだろう。

古典を守りつつ、新しいチャレンジをしながら、新しいファンを獲得する試みは、正解がない戦いであるが、ファンとしては、打率を上げていく様を見ていきたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする