2学期が始まりました。やれやれです。もう今年の夏は・・・・連日の猛暑日で外で遊ぶこともできないし、コロナの感染者がけた違いに増えてうかうか人ごみに行くこともできないし・・・・京都の祇園祭、ツアーをキャンセルしました。いまだに悔しい。まだ観光客の少ない今がチャンスだったのに。これが学校があるときなら自主隔離ですむのですが、夏休みは孫たちの家庭教師兼専属料理人兼遊び相手、うかうかとコロナに感染するわけにはいきませんから。
さて、野村ダムへ行った日から1週間後、私はトラオたちと2回目の南予へお出かけしました。ダム巡り? いえいえ、お目当てはこれ。

娘はやっぱり蚕が飼いたかったようで。ならばついでに前回残した山財ダムへ行ったら?と提案したところ、じゃあもらってこよう、ということになったのです。
野村シルク博物館。今回は館長さんが説明をしてくださいました。そして、外にあったヤママユの卵についても詳しくお話してくれました。
これがネットに産み付けられたヤママユ

これをいっぱい集めていました。
なんか、石灰をまぶすって言ってたけど? そんなことして大丈夫?

ネットから取り出して集めている卵。
こんなに無造作に扱っても生きている!

博物館の外にハウスがあってカシの木が植えてありました。(ああ~、クヌギかもしれない。忘れました)ここで幼虫を育てるそうです。

その横を通って私たちは製糸工場を見せていただき、さらに近くにある養蚕農家へも案内していただきました。
回った順序とは逆になるのですが、蚕が生糸になるまでを説明します。忘れていたり間違っていたりすることもあるかもしれませんが、メモを取ったわけではないのでお許しを。それと、ここからは蚕の画像のオンパレードですので、幼虫の嫌いな方は要注意です。
蚕の卵は別に生産者さんがいるそうです。
この農家では、幼虫を繭になるまで育てています。
同じ時期に繭を作るよう石灰をまぶして成長を止めるのだとか。


これが蚕。超過密です。

脱皮して2齢虫、3齢虫と大きくなっていくのですが、写真がどれがどれだかわからなくて・・・ごめんなさい。

脱皮して2齢虫、3齢虫と大きくなっていくのですが、写真がどれがどれだかわからなくて・・・ごめんなさい。


繭ができるといよいよ製糸です。
工場には3台の機械が並んでいました。

湯がいた繭から出る糸口を見つける道具

糸をまとめて撚りをかける機械に入れます。

糸を繰っていくとだんだん繭が透き通ってきて中が見えだします。興味深くてずっと見ていました。ウマオは「くさい」と言って入り口付近に移動。匂いに敏感な子です。トラオはというと、眠いと言って車の中で待機。
残念、社会科の授業で習う富岡製糸工場はこんな機械がずうっと続いて、小さい子はトラオくらいの年齢だったんですよね。そして製糸工場独特のにおい。当時の女工たちの過酷な労働が想像できました。いい勉強の機会だったのに。あとで、「どうして起こしてくれなんだん?」と怒っていましたが、トラオは眠いときめちゃくちゃ不機嫌だから、だれも起こしたくなかったのです。
糸をはぎ取られた繭から出てきたさなぎ。もちろん死んでいます。これは鯉のえさにするそうです。娘が「よかった、捨てないで最後まで利用してるんだね。」と言いました。

最初の糸口となった部分。これも捨てないで、化粧品などに加工されます。

人間のために死んでいった蚕たちを見てちょっと悲しくもありましたが、さなぎに至るまで余すところなく利用されているのは救いでした。
こうして貴重な体験をしてシルク博物館を後にしました。 もちろん蚕もいただいてきましたよ。まもなく繭になるまでに成長した蚕10匹。館長さんは餌にする桑のことも心配して、どうしても手に入らなければ送るから、とまで言われたのですが、私達にはいくつか農薬のかかってない桑の木があるのを知っていましたのでそれはお断りしました。