続いて、阪急電車に松尾から桂まで乗り、この日のメインである桂離宮に参りました。
天下の桂離宮は宮内庁の管轄、申し込みは葉書や直接京都御苑内にある事務所に出向いて申し込むこともできますが、最近はネットでも申し込むことができるようになっているとのこと、それが何と行きたい日の3ヶ月前の1日の午前5時から受け付けて、すぐに満員になるというので、5月3日の申し込みをするために、2月1日の朝5時に必死に起き出して申し込み、やっと行けることになったのです。
同時に申し込んだ修学院離宮のほうはすでに満員で拒絶されてしまいました。
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ここにははるか昔に一度だけ来たことがありますが、こんな苦労の甲斐あって拝観できることになったので、入り口からもうドキドキ、期待が高まります。
門を入ったところから、皇宮警察かなんかのおまわりさんらしき方達がたくさん警護しておられて、緊張する雰囲気です。
後陽成天皇の弟、八条宮智仁親王とその子智忠親王によって1615年から1662年頃に造られた宮家の別荘で、創建当時の姿をほとんどそのまま今日まで伝えています。
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拝観の順路では一番後の方になっていますが、有名なスクリーンになって庭への目線を思わせぶりにさえぎっている松の木です。
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先ずは池泉回遊式の庭園を巡って「洲浜」へ。
通路は必ず飛び石の上だけ歩くように、立ち止まって写真を撮ると他の人が苔の上を踏むので駄目とのことで、写真は広いところだけでの撮影となりました。
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雁行形に並んだ書院のちょうど向かい側から眺めたところ。書院はその全体像をあんまりゆっくりとは見ることができませんでした。
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最も格の高い茶室「松琴亭」の襖は青と白の市松模様ではっとするデザイン。
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次の中島にある峠の茶屋風の「賞花亭」は園内で一番小高いところにあり、さわやかな風が吹き抜けていました。
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その隣にある持仏堂である「園林堂」。
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その辺りの霧島ツツジが真紅に染まって鮮やかでした。
他のところの花は終わりかけているのが多かったです。
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田舎家風の茶室「笑意軒」。
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その室内からは遠くの田園風景が望めるようになっています。
障子の下の模様は稲妻形? 襖の引き手は櫂の形。
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矢の形をした襖の引き手。
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書院から池に突き出して作られている茶室「月波楼」。
池を隔てて松琴亭を見ることができます。
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最後に書院の玄関に向かう通路を横に見て拝観は終わりました。
素晴らしい!日本の美を堪能しました。ただただため息が出るだけです。
初め怖そうな印象を持った離宮拝観でしたが、案内の方は意外におもしろくお話してくれて、楽しむことができました。
でも、大勢で一度にぞろぞろ歩いていくので、遅れないようについていかないと説明を聞き漏らしてしまいます。写真を撮るのとついていくのに忙しくて、あっというまに見終わったという感じです。
こんなところで一日ゆっくりお庭を眺めていられたら
・・最高っの贅沢やね。
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もう、大好きです。
20になってすぐから、4・5回いってます。
ほんとに取りづらいですし、たいがい真夏か真冬にいくことに(涙)。
「日本人に生まれてきてよかったわ~」と、一緒にまわっている人が感激しておられました。
ほんとにそう思いますねえ。
こんなに広大な庭は無理なので、せめて坪庭が無性にこの頃欲しくなりました。