水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

うた魂

2008年04月29日 | 日々のあれこれ
 映画「うた魂」には、当然ながら合唱コンクールの光景が描かれる。出場団体がすれちがいざまに「こんにちは」「こんにちは」「こんにちは」「こんにちは」と声をかけあうシーン、二列に並んでリハーサル室に向かうシーンは、吹奏楽コンクールと同じだ。会場入りする際に、メンバーの全員がマスクをして霧吹きを吹きながら歩いてくる学校があった。「へんな学校」とか「?」と思う人が多いだろうが、実在する学校をモデルにしているはずだ。合唱の関係者がみたら、思わず笑ってしまう場面だろう。他にも、関係者なら笑えるという小ネタもいろいろあったし、とにかく細かいところまでよくできた映画だった。
 マスク霧吹き高校は、そのやっていることに筋は通っているのだろうけど、世間の人は「変なの」というふうに見る。わが吹奏楽界にも、そういうことっていっぱいある。たとえば、チューニング室に入る前の集合で、みんながトイレットペーパーの芯を加えて整列している姿をみたら、一般の方はぎくっとするんじゃないかな。
 風習だけではなく、演奏そのものにも、吹奏楽独特の文法があって、そういう表現てほんとうはおかしくないか?的なものは、外の人が見たらかなりあるような気がする。
 演奏会につきものの、不思議な動きや踊りもそうかな。たぶん変なのだが、それがきっちりそろっていて、しかも大人数でおしきられると、何かそこに普遍のようなものが生まれてしまい、感動してしまうというのも不思議だ。
 要は、変かどうかではなく、どれだけ本気でやれてるのかということだろうか。
 マンドリンギターの演奏会に行った帰り道、迷い無く買った「うた魂」サントラ版を聴きながら、そんなことを考えていた。もういっかい観たくなってきてしまった。


 
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GW

2008年04月28日 | 日々のあれこれ
 ゴールデンウィークをGWと書いたとき、天野先生の新しい曲? と思ってしまうのは吹奏楽関係者だけだろうなあ(え、思わない?)。
 わが校は明日から8連休。1年生は4月3日に入学し今までがんばってきたから、いいかんじの休みと言えよう。
 いつもの週だと月曜が一日終わったくらいでは全く先が見えなくて、この仕事が片付く日があるのかという不安にかられることが多く、いきなりマッサージいっちゃおうかな、なんて気分がふつうだけど、今日ははれやかだ。
 なんといっても明日の予習をしなくていい。明日までにぜったいやらなきゃという仕事がない。毎日仕事があることを感謝せねばならぬ昨今だが、でも今日のような日は、やはりうきうきする。
 西部地区研究発表会で演奏する曲の譜面を配布した。むりやり1年生も交じってもらい、男子100人超で酒井格先生の「たなばた」を演奏する予定。楽しみだ。
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感動1

2008年04月26日 | 日々のあれこれ
 感動2は、感動1があるからで、順番が逆になったが「ロスタイムライフ」の最終回の話。一回目を見てすぐに、定演のネタになる!と思い、さっそくつかわせていただいた番組だ。その後あんまり見てなかったが、最終話(上下)は録画して観た。その最終回、温水洋一と岸本加世子とが思い出話を語り合うシーンは、ドラマ史に残る名場面ではなかったか。
 えんえんとカットを割らずに(おお、専門家みたい)続いていく二人のやりとりは、役者の格が違うなという感じ。若い役者さんもよくがんばっているけど、この二人のシーンはすごかった。セリフの内容うんぬんよりも、二人の芝居そのものに感動してうるっときた。こんなすごみのある仕事をしてみたいとも思った。

 1年生を交えての練習も、軌道にのってきたとまでは言えないまでも、時間の流れがスムーズにはなってきた。はじめて全員で合奏体型に座ってみてのリズムうちや、発声練習を行う。そこで先日感涙した「うた魂」の話をし、顔ぜんたいで、体ぜんたいを使って歌おうという話をした。明日みにいく部員はいないだろうか。
  
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感動2

2008年04月23日 | 日々のあれこれ
 昨夜、光市母子殺害事件の被害者である本村さんの会見をニュースで見ながら、人間というのはこんなに立派になれるものかと感動していた。事件直後のこの方は、それは当然なのだが、こんなに落ち着いていらっしゃらなかった。そのあと、積極的にメディアに出て、犯人の死刑を望む気持ちを表明し続けているのをみて、こんなにテレビに出続けてだいじょうぶなのか、逆にいやがらせなども受けるんじゃないかと心配した人も多いと思う。
 実際、日本全国に、たくさんのばかやひまじんはいたはずだから、つらい思いをしたことと思うが、そのつらさが想像できるなどとは口が裂けてもいえない。ばかだけでなく、へんに頭がよくてたちの悪いのもいるから、おのれの主張をとなえるためにこの事件を利用する輩もいた。
 記者会見で「今回の判決で厳罰のハードルがさがると思いませんか」と質問した記者がいた。なんといやらしい質問か。そのあとの本村さんの答えをきき、この記者は少しは恥を知っただろうか。
 きっと奥さんも、ご主人のことを頼もしくそして誇らしく天国からごらんになっていることであろう。 
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ブラァボ!!

2008年04月19日 | 日々のあれこれ
 やってしまいましたね。
 月曜の放課後ちゃんと実物とお会いしてからあらためて喜びたいが、現段階で入部希望届けが51名分提出された。
 帰りのHR後、1年担任の先生から次々と登録カードが届けられ、小講堂に顔を出すと「今36人来てます」との報告。
 CLの先生をお迎えに行き、職員室にもどると計51名分の用紙が机の上に載っていた。
 ほぼ倍増で100人越えはたぶんまちがえないだろう。みんなよくやった!
 明日はゆっくり休んでください。明後日からまた忙しくなるぞ。(ということは、あんまり来なかった部もあるということだから、教室ではあんまりはしゃがないでね)
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言葉

2008年04月17日 | 日々のあれこれ
 西部地区吹奏楽連盟の総会にでかけた。役員改選などのあと、中学校の先生は、もうコンクールの抽選。高校の教員はしばらく休憩になったので、ミューズのチケットカウンターに行ってみる。心ひかれるコンサートがあるものの、そういうのにかぎって忙しそうな時期なので、買わなかった。「まず遊びの予定を入れてしまおう」と書いてある仕事術の本もあり、実践したこともあるが、その遊びが近づいてくると、とんでも忙しくなって、「おれはなんでこんな思いをしてまで落語に行くのか」などと思ってしまったようなこともあったり、あげくのはてに行けなかったりしたこともあって、あまり先のチケットをむやみに購入するのはひかえるようにしている。ただし、そうすると、人気のある公演のチケットは手にはいらないというジレンマもおこるのだが、それはしかたない。
 その後、敷島中学校の大島先生による指導者講習会があった。吹奏楽不毛の地(なんて言っていいのかな)山梨県から、唯一何回も全国大会に出場している中学校の先生である。
 大島先生自身「練習方法はありふれたものです」とおっしゃっていたが、たしかにはじめてきく特別な練習方法といった内容ではない。それを徹底して日常化するシステムをつくりあげていることが大事なのだと気づいた。
 途中ビデオで練習風景を見せていただいた。生徒による基礎合奏では、上級生が二人ずつ交代で前に立って、いろいろな点を注意する。「アタックをきれいに」「低音の人はもっとささえて」「第3音のピッチに気をつけて」というように。
 大島先生は、このときに発せられた言葉を、自分の日頃の指導の姿だと分析する。生徒は、顧問が日頃口にしているレベルで音楽を聴くということだ。
 たしかに普段から「音程をあわせよう」と気にしてないと、つまり指導者が言ってないと、生徒はそれを気にしない。「音程」という言葉が発せられないバンドは音程はあわない。
 「ハーモニーの第3音は少し低めだときれいに響く」ということを、昔知らなかったから、当然バンドもそんなことを意識してなかった。顧問が「フレーズ」という言葉を知ってはじめて、部員にもフレージングという意識が生まれる。
 言葉が現実をつくるのだ。おお、これは言語学でいう言語論的展開ではないか。まず現実があるのではない。言葉ができることによってはじめてその言葉に対応する現実が生まれる。池田晶子先生の「言葉の力」(中3の教科書に載ってます)を読み直してみようかと思った講習会だった。 
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マイ楽器

2008年04月15日 | 日々のあれこれ
 ここにきて何人かが楽器を購入すると言ってきてくれた。ブラァボ!
 一年生の見学人数も順調に増えている。演奏だけはまだ順調ではないが、部全体はいい方向に向かっているはず。
 返事ができるとか、片付けがちゃんとできるとか、みんな休まずに練習にきてるとか、楽しくやってるとか、日々の活動の総体が、新入部員の数になってあらわれてくるものだし、コンクールの結果にもつながるし、いい音楽、人の心をうつ演奏として具現化するのはまちがいないと思う。
 
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入学許可

2008年04月14日 | 日々のあれこれ
 千葉県の高校で、入学金をもってこない新入生二名を入学式に参加させなかったというニュースがあった。
 世間一般にはどのように受け止められるのかな。とりあげられるということ自体、「こんなことして、かわいそうじゃないの」というマスコミの感覚がありそうだが、世間一般の感覚としては、まあ仕方ない部分もあるな、ぐらいのものではないだろうか。
 このこと自体、学校の判断が誤っていたとは思えないが、入学式当日に入学金や教材費を納めさせることになっていることは、どうかなと思う。
 ふつうは説明会の日とか、入学式の前に納入することになっているんじゃないだろうか。そういう日程で行わざるをえないこと自体、この学校のおかれている状況を想像できると言えるかもしれない。
 案の定、教育評論家の尾木先生が「学校の対応はまちがっている」とコメントを出していた。これも、いまやお約束のようなもので、マスコミから連絡があった時点で、尾木先生は無意識のうちに求められているコメントを述べたことだろう。この先生のコメントは、ほとんど脳みそを通ってないよね、というレベルというか、ある意味では職人芸の域に達している。
 だから、この先生とか、進歩的文化人系の人たちは、所沢高校の入学式問題のとき「法的拘束力もない入学式に出る必要ない」と、きっと言ってたはずだけど、どなたも自覚はないだろう。
  
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4月12日

2008年04月12日 | 日々のあれこれ
 へとへとに働いている自分へのごほうびに、aikoのCDを買った。すばらしい。てか、まじやばくね。最初の一音からハートをわしづかみされた(って常套句だな)。この人の才能といったら、課題曲を書いてらっしゃる方のレベルとかの話ではないだろう。また、こんなボーカルといっしょのステージに立てたなら、バックのバンドさんもどんなに楽しいだろう。たとえばマーチで、クラやサックスがいい感じで歌っていると、ブンブンブンブンの人も、ッタッタッタッタの人も楽しくなってくるのと同じだ。
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4月11日

2008年04月11日 | 日々のあれこれ
 上級生も授業がはじまった。さすがに最初はどのクラスに行ってもやる気に満ちあふれている(かほどほど)。3コマ自分の授業、2コマ若い先生の授業を見る。生徒からすれば、いつも通りかるくしゃべっているように見えたかもしれないが、ものすごい気を遣いつつ気合いの入った授業を実はしているので、へとへとになった。昨夜、吉野敬介『やる気勉強法』を読んでいたら、予備校講師はいつも気合い入っているけど、夏期講習申し込み直前の講義はとくに勝負だと書いてあった。夏期講習は受講生の数によって給料が決まるからだという。きびしい世界だ。大手予備校に年配の先生が少ないのは、やはりこのきびしい競争に参加し続けるパワーの維持が難しいからではないかな。
 放課後すぐにミニコン。やりなれた感のあるディスコパーティーは出だしのボンゴ以外は安心してきいていられる。四時バスぎりぎりに曲が終わり、そのまま楽器体験をやらざるを得ないようになっている流れは、みんなの勧誘道もけっこうきわまってきたかもしれない。 
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