この作品、以前新宿ピカデリーに行ったら満席で入場できなかったが、それであきらめるおれではない。そろそろ成海璃子禁断症状が出始めていることだし。
それで、キネカ大森という上映館を探し当てて遠征してきた。入場料はサービス料金の1000円、観客は4人。
映画の感想は「もったいない」の一言だった。
これだけの役者さんをそろえられるのだから、監督さんも期待されてる方なのだろうと思う。原作も読んでないけど、きっと映画にしよう! と思わせる面白さががあったから製作にされることになったのだろう。
山の中にある安っぽいモーテル。
山の中なのに、なぜかシーサイドモーテルと名付けられている。
その名の由来は最後まであかされない
ま、でもモーテルとかラブホは不思議ななまえが多いものだ。
郷里の実家そばに「大名」という大仰な名のホテルがある。
何号室ではなく、前田家の間とか松平家の間とか名付けられてるとおもしろいのにと思ってたが、行ってみたら普通だった、って嘘です。行ったことありません。
シーサイドモーテルの4つの部屋にチェックインした4組の客。
インチキ美容クリームのセールスマンと、間違ってその部屋を訪ねてしまったコールガール。借金とりから逃げてきたやくざな若い男とその、家電量販店を営む夫婦、やっとのことでくどき倒してつれてきたキャバ嬢を連れ込む男。
それぞれわけありで、だましだまされの関係になっている。
予告編で、コールガール役の麻生久美子が部屋に入ってくるシーンを観て、これ絶対観に行かないとと思ったお父さんたちがどんだけいることか。
家電量販店の主人に古田新太、ちんぴら風の男の恋人に成海璃子さま。
期待するなという方が無理ではないでしょうか。
4つの部屋のお話がオムニバス風に描かれながら、最後にそれらの人生がうまいぐあいに一本につながっていき、いろんな謎が解明されるという展開だと思った。
もちろん、そういうところもあるのだが、最後までつながりきってないし、いい話にするのか、突き放すのかもちょっと中途半端だった。
何より、いま邦画の宝といえる成海璃子さまの台詞が少なすぎる。
このネタなら、たとえば『運命じゃない人』の内田監督だったら、すべてを一本の糸でびしっとつなげてくれるんじゃないかな。
これって、きっと原作の漫画の雰囲気をそのまま映画にしようとした結果じゃないだろうか。
オーケストラの曲を吹奏楽に編曲するとき、大きく分けて二種類ある(と思う)。
一つは、吹奏楽にはない弦楽器の音を、吹奏楽の楽器に置き換えていく方法。
この場合、もともとある管楽器の音符は、普通そのまま用いられる。
もう一つは、オケでつくられる響きや音楽を再現するために、もとの譜面にとらわれずに吹奏楽の楽器全体に割り振っていく方法。
つまり全体像が優先される方法なので、もともとの譜面にはない音が加わったりもすることもある。
「シーサイドモーテル」は前者に近くて、たとえば「武士道シックスティーン」は後者に近いように思える。
それは原作が漫画か小説か、という要素が大きいのだろう。
なんて、えらそうに書いてしまった。
でも、ふつうに楽しかったですよ。
それで、キネカ大森という上映館を探し当てて遠征してきた。入場料はサービス料金の1000円、観客は4人。
映画の感想は「もったいない」の一言だった。
これだけの役者さんをそろえられるのだから、監督さんも期待されてる方なのだろうと思う。原作も読んでないけど、きっと映画にしよう! と思わせる面白さががあったから製作にされることになったのだろう。
山の中にある安っぽいモーテル。
山の中なのに、なぜかシーサイドモーテルと名付けられている。
その名の由来は最後まであかされない
ま、でもモーテルとかラブホは不思議ななまえが多いものだ。
郷里の実家そばに「大名」という大仰な名のホテルがある。
何号室ではなく、前田家の間とか松平家の間とか名付けられてるとおもしろいのにと思ってたが、行ってみたら普通だった、って嘘です。行ったことありません。
シーサイドモーテルの4つの部屋にチェックインした4組の客。
インチキ美容クリームのセールスマンと、間違ってその部屋を訪ねてしまったコールガール。借金とりから逃げてきたやくざな若い男とその、家電量販店を営む夫婦、やっとのことでくどき倒してつれてきたキャバ嬢を連れ込む男。
それぞれわけありで、だましだまされの関係になっている。
予告編で、コールガール役の麻生久美子が部屋に入ってくるシーンを観て、これ絶対観に行かないとと思ったお父さんたちがどんだけいることか。
家電量販店の主人に古田新太、ちんぴら風の男の恋人に成海璃子さま。
期待するなという方が無理ではないでしょうか。
4つの部屋のお話がオムニバス風に描かれながら、最後にそれらの人生がうまいぐあいに一本につながっていき、いろんな謎が解明されるという展開だと思った。
もちろん、そういうところもあるのだが、最後までつながりきってないし、いい話にするのか、突き放すのかもちょっと中途半端だった。
何より、いま邦画の宝といえる成海璃子さまの台詞が少なすぎる。
このネタなら、たとえば『運命じゃない人』の内田監督だったら、すべてを一本の糸でびしっとつなげてくれるんじゃないかな。
これって、きっと原作の漫画の雰囲気をそのまま映画にしようとした結果じゃないだろうか。
オーケストラの曲を吹奏楽に編曲するとき、大きく分けて二種類ある(と思う)。
一つは、吹奏楽にはない弦楽器の音を、吹奏楽の楽器に置き換えていく方法。
この場合、もともとある管楽器の音符は、普通そのまま用いられる。
もう一つは、オケでつくられる響きや音楽を再現するために、もとの譜面にとらわれずに吹奏楽の楽器全体に割り振っていく方法。
つまり全体像が優先される方法なので、もともとの譜面にはない音が加わったりもすることもある。
「シーサイドモーテル」は前者に近くて、たとえば「武士道シックスティーン」は後者に近いように思える。
それは原作が漫画か小説か、という要素が大きいのだろう。
なんて、えらそうに書いてしまった。
でも、ふつうに楽しかったですよ。