3学年だより「階段の法則(2)」
自分の目標達成への「階段化」――、あたりまえとも思えるが、簡単でもない。
階段を書けるかどうか自体が、エースになる条件の大きな一歩なのだろう。
漠然と「○○大学に合格する」と思っているだけでは、やるべきことが定まらない。
~ ただ、なかには階段をつくれない人もいます。夢があいまいすぎたり、ネガティブな気持ちになっているときなど、どんなに考えても夢と現在を結ぶ階段が見えてこないいことがあります。
そんなときは、階段を下から積み上げていくやり方もあります。ターゲットはあえて絞らず、興味があることに片っ端から手をつけてみる。一通りやり終えたら、そのなかから一番手ごたえを感じた階段に上って、短期間でもいいから集中して取り組んでみる。さまざまな人に会ったり、情報を集めたり、とにかく積極的に動いているうちに、次のステップが見えてくる――。~
大学入試自体は、合格に向けての勉強をするだけだから、やることをやれば、そしてとことんやれば、結果は自然についてくる。
コスパやらタイパやらを考えるより、やった者勝ちだ。
やったかどうかは、書いた量だ。本を見つめているだけの時間は効果が薄い。
その先、つまり大学に入ってから、そして卒業後といった人生の目標になると、なかなか階段化できないのが現実だろう。
その時は目の前のことから、地道に階段を積み上げていけばいい。
その上でいろんなことに手を出してみるといい。
そのために、大学は素晴らしい環境だ。
どこに向かっているかはっきりしなくても、階段を昇ると新たに見えてくるものがある。
~ 私自身もどちらかといえば、階段を下から積んできたタイプです。最初からダンサーや振付師になるという夢があったわけではなく、興味が向くままいろいろなことにチャレンジしていたら、いつの間にかダンサーへの階段が出現していたのです。
おもしろそうだと思った階段を一段上り、そこで頑張っているうちに二段目が見つかって、二段目でも一生懸命やっていたら三段目も見えてきて……。それをくり返しているうちに、ダンスで生きていけるようになっていたのです。 (夏まゆみ『エースと呼ばれる人は何を育ててきたのか』サンマーク出版)~
いま積むべき「階段」は勉強だ。
足場をできるだけ大きく強固にしておこう。