水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

弱者の戦略(2)

2017年11月30日 | 学年だよりなど

 

  3学年だより「弱者の戦略(2)」


 自宅浪人しながら早稲田大を目指していた笠見未央氏には、過去問こそが勉強の指標だった。
 過去問を解き、出題の形式や傾向を知る。自分の足りない部分を見つけ、それを必要な分だけ補っていく。


 ~ 弱者が合格最低点をGETするには、敵を知らなければならない。
 長嶋茂雄が監督をやっていた頃の巨人軍は、他球団から4番打者を集め、最強の布陣をとっていた。その巨人軍に勝つために、相手の弱点を徹底的に分析する「ID野球」という弱者の戦法をとったのは、野村克也監督率いるヤクルトだった。
 野村監督と古田敦也捕手は、相手を裸にするためにミーティングやビデオ分析を重ね、巨人と互角以上の戦いを進めた。過去問中心主義は、弱者のゲリラ戦法である。敵の分析こそが命だ。
 偏差値は過度に信じないほうがいい。イチローはシーズン目標を打率重視の「首位打者」ではなく「200本安打」に置いていた。「首位打者」はつねに他人の成績を気にしなければならないが、逆に「200本安打」は数字の積み重ね、自分との戦いで、「首位打者」よりは安定した目標になる。打率は下がるが、安打数は減らない。
 偏差値は他の受験者の動向に左右される数値である。受験生も、偏差値が基準になる模試の判定に左右されていては、精神が参ってしまう。「過去問で合格最低点を確実に取る」というシンプルな目標は、受験生に安心感をもたらす。 (笠見未央『難関私大・文系をめざせ!』高陵社書店) ~


 反復練習で脳そのものを改良し、志望校の問題に応じた対策をとる――。
 筋力や技を身につけて身体を改良し、試合に勝つための戦略を練る――。
 勉強(趣味ではない)と運動とは、ほぼ同じ作業といえるのではないだろうか。
 当然、何の競技に出場するか、どんな相手と闘うかで、トレーニングの方法や内容は変わる。
 大谷翔平選手のような身体と運動能力をもっていれば、おそらくどんな競技でも一流になれるだろうが、われわれは何百年に一人の逸材ではない。
 「ぎりぎり」勝つための戦略が必要だ。
 弱者の戦略としては、練習量も大切だ。
 「ランチェスター法則」という軍事作戦の戦略を公式化した考えがある。
 その第二法則は、「攻撃力=兵力数2×武器性能」と表されるが、現在は企業活動の戦略にも応用されている法則だ。成果は、時間の二乗×能力で表されるという。
 そして人生の成果を「y=ax+b」で表すとすると、
「y(人生)=a(素質)x(時間)2+b(過去の実績)」になる。
 成果を出したかったら「倍の努力をしろ」という言い方がある。
 この法則にのっとれば、時間は2乗して考えればいいので、たとえば2時間やっている人の倍の成果を出そうと思ったら、2×√2=2.828時間、つまり3時間弱やればいい。すると2時間やっている人の倍の成果が出ることになる。
 3時間半やれば6時間分の、4時間やれば実は8時間分の成果があがっているのだ。

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弱者の戦略

2017年11月29日 | 学年だよりなど

 

  3学年だより「弱者の戦略」


 「本番に強い人」という言い方がある。
 傍(はた)からみればそう表現するしかないような場合でも、おそらくそう言われた当人は、特別自分が「本番に強い」と感じているわけではないことがほとんどだ。
 その人にとっては、本番の出来は意外ではなく、自分なりに手応えを感じていたはずだからだ。
 本番に向けての適切な準備を継続していたならば、その途上において結果が伴っていなくても、本番ではたしかな形になる。
 むしろ本番の前段階では、きちんと失敗しておくこと、自分の弱点を出し切っておく方がいい。
 自分の失敗を客観化することで、「上から目線」でミスを見ることできる。
 判定の悪かった模試は、自分の弱点がはっきりと現れた結果であることを表す。
 それを自分で補いさえすれば、本番では同じミスはしない。
 とくにセンター型の模試については、徹底的に復習を重ねて、同じ問題が出たら絶対間違わないようにしないといけないだろう。
 また、模試は入試ではないという当たり前の一面もある。
 最終目標は模試でいい判定を出すことではなく、志望校の合格最低点をクリアすることであるというシンプルな事実を忘れてはいけない。
 たとえば私大だったら、過去問を解いて6割~7割の点数がとれるには、何をどうすればいいかという戦略だ。


 ~ たとえば早稲田の文系学部を受験するなら、6割5分から7割得点できれば合格できる。早稲田の文系学部を狙うなら、赤本を解き、厳しく自己採点し、間違い直しを厳密にすればよい。4割が4割5分、4割5分が5割と、波があるのは仕方ないが着実に点数は上がってゆく。敵は他の受験生ではない。入試問題なのだ。偏差値より合格最低点を気にしよう。
 過去問は受験生の弱点をあぶりだす。足つぼマッサージが内臓の悪い部分を教えるように、過去問はウィークポイントをクッキリ明確にする。英語のイディオムが弱ければ補強すればよいし、日本史の戦後史が弱ければ、歴代内閣ごとに詳細な年表を作ってみればよい。
 憧れの早稲田大学という背広を着こなせる体型を作りあげるために、過去問を解いて、無駄な贅肉を削ぎ落とす作業を続ければ合格できる。過去問を解けば、早稲田の問題という背広に、自分の身体がフィットしてゆく過程が体感できる。そのうち早稲田の問題が、自分の体型に合わせて作られたオーダーメードの背広のように思えるはずだ。 (笠見未央『難関私大・文系をめざせ!』高陵社書店) ~


 圧倒的に力のある人、どんな問題が出ても対応出来るというぐらいの力を持った人なら、志望校対策はそれほど必要としない。
 しかし我々凡人の場合は、合格にこれだけのことが必要だという情報がありながら、あえてそれを利用しないのは、時間の無駄遣いでしかない。

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西部地区高校音楽祭

2017年11月24日 | 日々のあれこれ

 

西部地区高校音楽祭 第四日目

  11月24日(金) 11:26演奏予定

  会場 武蔵野音楽大学バッハザール(西武池袋線仏子)

  曲目 リード作曲「春の猟犬」

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鶴瀬公民館青年学級 依頼演奏

2017年11月12日 | 日々のあれこれ

11月12日(日)13:00~14:00

  鶴瀬公民館 青年学級 依頼演奏

 Flアンサンブル「いつも何度でも」「崖の上のポニョ」
 Clアンサンブル「Story」「海の見える街」「ホールニューワールド」
 Saxアンサンブル「どんぐりころころ」「愛しのエリー」「津軽海峡冬景色」
 合唱「アブラハム」「いのちの歌」  
                         みなさん、グッジョブでした!

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アンサンブルコンテスト

2017年11月11日 | 日々のあれこれ

  第41回埼玉県アンサンブルコンテスト 第一日目

 日時 11月11日(土) 10:40演奏予定

 会場 久喜総合文化会館

 サックス4重奏 長生淳作曲「彗星 ~トルヴェールの惑星より~」

    銅賞をいただきました!

    ありがとうございました!!

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にじの家ふれあい祭り

2017年11月03日 | 日々のあれこれ

 

「にじの家ふれあい祭り」

日 時 11月3日(祝)13:30演奏予定

会 場 社会福祉法人にじの家

 今年も参加させていただきます!

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