水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

うまれかわり

2008年10月27日 | 日々のあれこれ
 バンドを1ランク上のものにするために、明日から体育着で練習することにした。
 いろんな学校さんがジャージで練習しているのは知っていて、前々から心ひかれてはいたが、先日見学させていただいた精華女子さんのジャージ姿を見て、心は決まっていた。
 ということで、新生川東になります。
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秘宝

2008年10月25日 | 日々のあれこれ
 放課後の小論文の講習は、学校説明会のため30分だけ。
 課題文をみんなで読み、書き始める前に主旨をつかむ。
 早稲田スポ科の最新の過去問で、「社会の階層化」について論じなさい、というもの。
 同主旨の「格差社会」や「フリーター・ニート」の問題は、今年もいろんな大学で出題されるだろう。
 いきなり書いてもらうと、たぶん「社会の階層化はよくない」とか「しかたない」というところから書き始める子が多数いると思われる。
 そして「みんな平等であるべきだ」という非現実的な論や、逆に「努力しない人が下流で何が悪い」的な意見になる。
 でも、階層化そのものの善悪が問題ではないよ、それが固定化しつつあることが問題だと言ってるんだよ、というところまで説明する。
 そして、その背景に「大きな物語」の崩壊という日本社会の変化を、日本人の価値観の変化を意識せよ、という話。
 階層化を論ぜよと言われたら、「それはどういうこと?」「なんでそうなったの?」を考えないといけない。
 なんらかのお題を与えられたら、そのことをそのまま論ずるのではなく、それはどういうことかをまず考えなさいということだ。
 今年はこれを「現象を論ずるな、本質を論ぜよ!」という合い言葉にしている。
 この言葉を思いついたときは、われながらいい教え方をしていると感動した。
 予備校でも、喰ってけんじゃね? と。
 この合い言葉は、まさしく秘宝、いや秘剣ともいうべき斬れ味をもつはずだが、なかなか使ってもらえてない。
 そのへんの読み取りで、時間がきたので、あとは自分で書きなさいと言って、個別相談会へ。
 二回目の学校説明会はおかげさまで盛況だった。
 気合いを入れてしゃべり続け、終わったので大講堂にいくと、ふるかわら君による「キセキ」の合奏。
 安心してみていたら、しばらく意識を失ってしまった。もうしわけない。

 
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おやくそく

2008年10月24日 | 日々のあれこれ
 「おやくそく」というか、ちょっとしたコツはたくさんあって、書いてないけど、それはそういうものなんだとか、こうするといいよ、というのはどんどん教わればいい。
 楽器のレッスン、バンドのレッスンの先生方のちょっとした一言がサウンドを変えるのは、そういうもので、ある意味それにお金をはらっていると言える。
 「こういうフレーズはこんな風に吹けばいいのです」という一つのコツがあるとする。
 それを知っているだけで、その後の演奏は変わるわけだから、その価値は何万円ですまないぐらいだ。
 音を伸ばしてきるときに「ん」とつけなさい、という言葉を先日きいたが、この先きっと多用しそうだ。
 今日、小論文を添削していて、あんまり練習時間のない子に教えた技がある。
 「少しでも多くの人が幸せになるシステム」「より多くの人の幸せに結びつくであろう考え方」を模索せよ、というもの。
 素直な本校の生徒は、与えられた課題に対して、すぐ賛成とか反対とか書きたがる。
 まずそう書け、と教える参考書もある。
 でも、ちがうと思うな。
 決して樋口先生に異を唱えるわけではないが(唱えてるけど)、うちの生徒さん方が樋口方式で書こうとすると、なんかつまらないものしかできない。
 たしかに、何々について賛成である、反対である、なぜなら … という流れはわかりやすい。
 でも、そうかんたんにYESかNOか、決められるだろうか。
 そんな単純なテーマばかり出題されるだろうか。
 むしろ、簡単に結論の出ないような問題こそが大学入試では問われている。
 環境問題をどうすべきか、格差社会をどうすべきか、個性とは何か、社会と世間について論ぜよ … 。
 真剣に考えれば考えるほど、AかBかを結論づけられる問いなどない。
 だから、とりあえずAにしてみるけど、Bもすてがたい、と書く。
 AもBもいえるが、Cが必要かもしれない、と書く。
 簡単に結論はでないけど、こちらがわに立つ方が、幸せになる人が少し増えるにちがいない、という流れでまとめさせる。
 これはレッスンプロの教えじゃないかと自負しているが無料だ。
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庶民感覚

2008年10月23日 | 日々のあれこれ
 連日呑み歩いている麻生首相を、新聞記者は庶民感覚がないとか書いてるけど、どうなのかな。
 麻生首相の逆ギレのインタビュー記事を読み、一国の首相が、新聞記者にこんな言葉遣いで話しているのかと暗鬱とはするものの、気持ちもわかるような気がする。
 だいたい、「首相! そんなことで庶民の気持ちはわかりますか?」と問うている人たちは、庶民なのだろうか。
 大新聞の記者がどれだけの給料をもらっているかはっきりバレたら、多くの日本人はけっこうカチンとくると思う。 

 ちなみに一人でビールを呑むとして、一番落ち着くのは、たぶん池袋駅構内のグランドキッチンみかど、生ビール380円ですわ。
 おつまみにシューマイ130円つけてもいいし、豪華にやきそば330円をとるという手もある。
 ここまで奮発しても、まだ麻生首相の飲み物一杯分には達しないけど、それでくやしいとは思わないし、逆に一国の首相にみかどで呑んでほしいとは思わない。
 年に一回そんな店で呑んだからといって、庶民感覚が理解できるものではない。
 おれが赤坂プリンスのバーで一回呑んだところで、上流階級とはみなされないのと同じだ(ここで赤プリ程度しか思い浮かばないのが … )。
 でも、たとえ一杯1000円するビールでも、いざとなれば呑む気概は、ある。
 なんかの人生の機微で、妙齢の女性とお酒でも呑みましょうかということになったとしたら、たぶんみかどは行かない。「さくら水産」も避けるだろう。「やきとり大(ビッグ)」さえ躊躇する可能性がある。
 
 だいたい、首相が庶民であっては困るのだ。
 だから、新聞記者につっこまれたくらいで、品のない受け答えをしないでほしいものだ。
 自分の国の主には、品はよくあってほしいと願うのが庶民の願いだ。
 新聞記者も、高い給料をもらっているのだから、「庶民感覚」で質問してもらっては困るのだ。
 高い店をあることを批判するのではなく、そうやって呑んでて、なんかあったときだいじょうぶなのかと問うべきだろう。
 クラスの生徒が家出して行方不明だという連絡が入った夜、担任は呑んだくれていられない。
 夜中連絡がきて車を出すようなことになったら、いやだなあくらい想像する。
 今の日本て、どうなんですか。
 金融危機の具合いとかを思うと、よくわかんないけど、クラスの生徒が家出してるよりも危険な状況じゃないのだろうか。
 だいじょうぶですか。
 そんなことだと、また発表の直前に「あ、テロ指定解除するから、いちおう言っておくね」的な扱いしかしてもらえないのではなかろうか。
  



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10月21日

2008年10月21日 | 日々のあれこれ
 中間考査最終日。久しぶりの練習。
 いきなり金管8重奏を聞かせてもらったが、まだ音のとれてないところがけっこうあるので、地道にやっていくことにした。
 専門家にみてもらうまえに、譜面の音はだせるようにしておきたい。
 それから合奏。「民衆を導く自由の女神」は、ただ通すだけならなんとかなる状態だ。
 譜面的に音にするのはそれほど難しくないなと思う。
 もちろんまだ吹けてないけど。
 ただ、そこからどう音楽的にしていくかというと、そう一筋縄ではいかないだろう。
 一昨日の全国での演奏にしても、譜面に書いてないことをどれくらいつめていくかのレベルがちがった。
 譜面に書いてないこととは、行間を読むことなのだ。
 「直接は書いてないけど、そういうことなんだよ、ここは」と授業中に話す。
 それを音楽でもやらないといけないと最近わかってきた。


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シーズン終了

2008年10月20日 | 日々のあれこれ
 シーズン終了ですね。
 中学や高校のとき、文化祭直後は実にしみじみした。祭りのあと。
 もうしばらくこの盛り上がりにひたっていたいと思いながら、そういうわけにはいかないことも自覚せずにはいられない、さみしいけど決して苦痛ではない心のせめぎあい。
 昨日そんな気持ちに近いものを感じたのは、いつのまにかどっぷりと吹奏楽関係者になっているからだろう。
 全国大会の最後は、東海第四高校さんの「トゥーランドット」という、まさに高校の部おおとりにふさわしいラインナップで、事実そのとおりの演奏だった。
 あの演奏を聞き、「今年も終わったね」「最後さすがだね」「丸谷先生おつかれさま」「精華女子さん最高!」「よかったね」「楽しかったね」「春日部共栄の銀だけはおかしいよね」「オリンピックでも不思議な判定があったからね」「審査員も人間だから間違いもおかすよね」「来年はじぶんたちもがんばろうね」とみんながしみじみと家路につき、吹奏楽コンクール高校の部は幕を閉じたのであった。
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プラネタリウム

2008年10月16日 | 日々のあれこれ
 いきものがかりの新曲は、最初のフレーズを聞いただけで、名曲だと思った。
 サビ前のメロディーで胸がキュンとするから(おやじなのに)、サビはもう聞かなくてもいいくらい。
 新曲以上におどろいたのは、3トラック目の「帰りたくなったよ」ライブ音源。
 このボーカルは、もう神だ。
 上手な歌い手さんはいくらでもいる。
 絢香さんとかスーパーフライのお姉さんとかたしかにすごい。
 でも、いきものがかりの吉岡さんに比べたら、たんに上手いだけにとどまるんじゃないかな。
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10月15日

2008年10月15日 | 日々のあれこれ
 アンコン抽選会にでかけた。
 上尾駅前のりそな銀行に振込みに行ったら、警戒が厳しく、振り込め詐欺に注意せよとのチラシももらった。
 これだけ話題になっていても被害者がいるのかと驚きつつ、明日はわが身かもしれないとも思う。
 今は、そんなのにひっかかるなんてバカじゃねーのと思うけど、歳をとった自分が絶対にひっかからないとは断言できないから。
 これまでも、詐欺に近いものはけっこう買ったりしているし。
 ついでに言うと、社会保険庁のやっていることは、結果的に組織的な振り込め詐欺だと言われてもしかたないと思う。
 日本は最も理想的に社会主義国家をつくりあげた国だ、とずいぶん前に誰かが言ってるのを聞いた。
 なるほどと思った。貧富の差の実態や、社会福祉のありようなどを考えると、バブル期前ぐらいまでの日本は、まさしくそう言えたのではないか。
 そしていつのまにか役所が腐敗していたという面でも。
 役人の腐敗はたぶん不治の病だろう。
 役所にかぎらない。
 様々な業界に様々な偽装があり、その氷山の一角が時折ニュースにとりあげられる。
 みんなで目をつむって行ってきた偽装が、限度を超えた状況になったとき、それが表面に出る。
 宮崎県の教員採用も、大相撲の八百長も、こういう大きな流れの一現象だろう。
 早めに気づいて対処できれば、たとえば良い薬をつかったり、患部を摘出したりできれば、本体はなんとかなるはずだが。
  
 
 

 
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海街Diary

2008年10月13日 | 日々のあれこれ
 『海街Diary』の2巻が出た。1を読んだあとこれほど2が待ち遠しかったマンガはない。
 10月だけど、これを今年読んだマンガのベスト1に、ていうかここ数年のベストとさせていただきます。
 漫画史に残る名場面は1巻の最後に生まれる(いま思いついた)。
 根拠として思い浮かぶのは2作品だが、これって、なんとなく言えてそうじゃないですか?
 ひとつは、だれでも「ああ、あれでしょ」って言うシーンだと思うけど、「NANA」ね。ナナがはちに「忘れられない夜にしてあげる」というところ。
 あれは、しびれた。
 かっこいいーー! と叫びたくなった。
 そう、ちょうど昔バッハザールでイーストコーストの3楽章をばりばりテンポあげてジャン! て終わった直後に、客席の女子高生が「カッコイイーッ!」と叫んだように。
 『海街Diary』は、鎌倉を舞台にした四姉妹のお話だ。
 鎌倉の古い屋敷にすむ3姉妹は、幼いころ両親が離婚して父親がでていき、その数年後こんどは母親もよそに男をつくってでていってしまう。
 その父の訃報が届くところから物語ははじまる。
 ほとんど記憶のない父の葬儀に、山形へと向かう3姉妹。
 駅に迎えにきたのは、自分たちの異母妹の「すず」だった。
 しっかりした長女、大酒飲みの次女、マイペースの三女それぞれキャラが立っているし、また葬儀の場で繰り広げられる会話には人生の機微が満載だ。
 そこそこ人生経験のある方の方が楽しめるマンガだと思う(たぶん)。
 で、1巻の最後、鎌倉に帰る三人の見送るすずちゃんに、長女さちが列車のタラップから声をかける。
 「あんた、うちに来ていっしょに暮らさない?」
 ここは、NANA1巻ラストに匹敵するシーンだ。
 待ちに待った2巻では、このすずちゃんの視点にたって、物語が展開していく。

 同じく『アポロンの坂道』も2巻が出た。
 小玉ユキにはずれなしの合い言葉(いま作った)どおり、設定は典型的かつ古典的な少女漫画なのだが、ドキドキしつづける。これもすごい。

 

 
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10月11日

2008年10月11日 | 日々のあれこれ
 昨日から試験休み。
 3年での授業は、新規開拓教材が少ないので、試験もだいたい基本はできているし、この先の予習もそんなに大変ではないように思える。
 昔一生懸命勉強したおかげで、いま余裕がうまれているのだと思うと、昔の自分に感謝したい気持ちだ。
 この先は、小論文、自己推薦書、などの書き物の指導が増えるだろう。
 これも、ひとりひとりの生徒たちに何ができてないのか、だいたいわかるようになってきた。
 ただし、何がだめなのかはすぐわかるのだが、それをどうすれば直せるかがわからない。
 とりあえず、「ここがダメ」と書いて返却し書き直ししてもらうのだが、なかなか聞いてもらえない。
 いちばん苦労するのは、言葉の次元の問題だ。
 具体例としてリンゴとみかんをあげたら、次の段落で一回「くだもの」とまとめておくんだよ、という説明は納得してもらえる。
 でもいざ書いてもらうと、「少子化と二酸化炭素が問題だ」風の文章になってしまうのだ。
 それから、つい安易にまとめてしまうこと。
 「~についてもう一度考え直してみる必要がある」というまとめ。
 テレビのニュースキャスターが言う、これ以上の無責任はないだろうという、あのお約束の言葉である。
 道徳的なまとめも、けっこうみんな好むようだ。
 「地球環境を守るために、世界各国が真の意味で協力していかねばならない」
 的なやつ。
 「環境問題について述べよ」と問われたら、「なんで問題にする必要があるの?」ぐらいに斜にかまえたところから考え始める方が、いいものは書けるのだが … 。
 いい小論文を書くには、本校の生徒たちは素直すぎるのだ。
 幸いこっちは性格が悪いので、ねちっこく指導してあげたいと思う。
 かっこよく言えば、価値の二面性に気づかせたいと思っている。  
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