水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

3月30日

2012年03月30日 | 日々のあれこれ

 午前中は課題曲1~4をあらためて一通り合奏してみた。早いとこしぼって、かっちりやり始めた方がいいような気がしてきた。でも、どれにしようか。
 午後は久喜高校さんの定期演奏会に出かける。
 顧問のかねこ先生が転任されることは、先日教えてもらっていたが、部員にどう伝えようかとその時は悩んでらした。今日伝えたのかな。正式に異動発表になったし。
 「星の王子様」「ラピュタ」「グランドマーチ」「マードック」「春になって王たちが戦いに出るに及んで」 … 。
 この曲数をよくこのレベルの仕上がりにもってこれるものだと驚き、同時にここからまた新しい土俵に向かわねばならない寂しさはいかばかりであろうと想像する。
 それに先生はしかたないとしても、おれが久喜高校の2年生だったらショックだな。「いっしょに普門館行こうって目標書いたじゃないですか!」と泣くと思う。
 でもね、「人の世は出会いがあるからすばらしく、別れがあるから美しい(by向山洋一)」。
 別れのつらさをばねにしてがんばってください、久喜高校のみなさん。いい演奏会でした。

 開演前に、新年度の教科書をぱらぱらとめくってた。
 ふつう国語の教科書の表紙をぱらっとめくると、最初に目にするのは、小説の舞台となった土地の風景とか、俳句の季語になる植物の写真とかのイメージがある。
 それが、「インターネットの利用」というタイトルの頁になっていた。
「現代の社会問題についてレポートを書きなさい」という課題が出たとしたら、インターネットを利用して情報を得ようという主旨の頁だ。
 インターネットという言葉の説明とか、検索エンジンを使おうとか、なんていうか、誰に対して説明してるのだろうという素朴な疑問がわく。
 「検索エンジンにはディレクトリ型とロボット型とがあり … 」とか書いてあるのだが、そんなの知らなくても、ふつうにみんなググってるでしょ。
 検索してみた結果の例として環境省や内閣府のホームページが掲載されるにいたっては … 。
 だいたい、何かものを調べようとするなら、安易にネットで検索するな、書物をあたれとまず言うのが国語の先生の仕事なんじゃないかな。
 もちろん、どんな本を読むべきか、どこの本屋や図書館にあるかなどは、ネット検索がほんとに便利になったので、そのためにネットを使うのはいいと思う。使える武器は使うべきだ。
 でも、それは手段だ。「インターネットで情報を収集しよう」といい、役所のホームページから情報を収集させて終わりだったら、どこに頭を使う必要があるのだろう。そういう情報がどれだけウソくさいものかは、小学生さえ知っている時代でもあるのに。
 「そこに書いてあることってほんとなの?」という思考法をもたせることを目標にしないのなら、国語を教える意味なんてないよなと思う。

 信頼出来る情報はやはり人から得るのが一番ではないだろうか。
 もちろんネットでググるけど、その結果、信頼できる人が必要な情報を発信してたなら、それは自分のなかで第一情報になる。
 この人の言うことなら信頼できる、という人物を自分の中にもっているかどうかが大きい。
 直接連絡して教えてもらえるなら尚更いい。たとえば自分が吹奏楽の分野で困ったときには、新天地に向かわれるかねこ先生をはじめ、力になってくれる先生が何人かいらっしゃる。
 もちろん、曲については今バンドをレッスンしてくださる先生に一番助けを求めるし、指揮法なら、イベントなら、曲の情報なら、といろんな分野に応じて、あの方に聞けば大丈夫という存在がある。
 長年顧問をやっているけど、自分の中に増えた情報は微々たるものだ。でも、力になってくれる方々の情報量を総計したなら、ほとんど怖いものはない状態だとも言える。
 それをどう活かすかについては、自分、そしてわがバンドメンバーの力量ということになってくるのだが。
 情報を得るにはどうすればいいか。検索エンジンの説明するのが国語の仕事とは思えない。
 どう人とつながるか。そのためにどういう言葉があるのか。そこを教えたいなあ。

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再開

2012年03月29日 | 日々のあれこれ

 3月28日
 部活再開。課題曲1、2を初見合奏してみる。個人的には一番やってみたい1は、曲作りが難しそうとか以前に、調号がかわったとたん、ぼろぼろとちがう音が出る。八分の六を読めてない子もいる。もっと先の話だが、ソロが多いのもきびしい。
 2は、思っていたよりいい響きがしそうな気がする。でも中間部の高音木管群だけになるところは、うちのバンドにはいじめっぽい。課題曲としてマーチを練習するのは、音楽といいうより苦行のイメージになってしまうけど、でもそれこそ課題曲といえるから、好き嫌いではなくやらねばならない。

 3月29日
 部活の方はなかじま先生、わたなべ先生にお願いし、駿台の教員研修に出かける。
 中野芳樹先生による「難問をどう教えるか」という講座だった。今まで予備校の先生の、それも著名な方の講義をいろいろと受けにいったり、ライブで接することのできなかった出口先生はDVDを買って見たりしたが、今時点で、現代文の最もすぐれた講師はどなたかと尋ねられたなら、この中野先生と答える。
 参考書や問題集もたぶん出しておられないが、そのメソッドの汎用性の高さは群を抜いている。
 先日まで講習で取り組んできた難関大学の、難問と言われる文章の解き方が学べてよかった。
 ただし、難問用の特別な方法があるわけではない。論理的に読もうとする方法を、より緻密に用いて分析していけばいいのだ。
 自分なりに今までやってきたことの方向性が間違ってないことも確信できた。
 春からは、自信をもって一年生に話しはじめられる気がする。
 課題曲5も同じかな。今年の5はさすがにやってみようと簡単には言えない難しさだが、けっして特別な方法論が必要なわけではないはずだ。ゆっくり楽譜を読んで、自分が理解して、構造を教えることができるなら … 、いや、やっぱ厳しいかな。やってみれば楽しくなりそうな気はするのだが。
 講習後学校にもどり、新入生ガイダンス資料の手直しをしていると、いろいろと語りたいことがわいてきたので、たくさんメモをとれた。

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定演後

2012年03月28日 | 日々のあれこれ

  3月25日。指揮レッスンのあと久喜から東京に出てひかり号で浜松に行く。
 今まで定演とかぶったりして一度も聞く機会のなかった吹奏楽選抜大会に初めてでかけた。
 14:30ぐらいに着いて、おわり6団体分見れたのだが、結果的にグランプリを獲得したのもこの6校だった。うちわけが、都立杉並、東海大高輪、福工大城東、鹿児島情報、市立柏、淀川工業という顔ぶれで、吹奏楽関係者なら6こ続けて名前をきくだけでおなかいっぱいになる方がいるかもしれない。
 吹奏楽関係でなくてもテレビ番組を通じてよく知られている学校さんの、演奏というよりパフォーマンスを生で堪能できてよかった。
 演奏だけなら、この6校よりコンクールでいい成績を残すバンドが埼玉県にある。でもステージ上で行われるもののトータルだと、どうだろう。なかなかこの6校をおしのけてグランプリを獲得するのは簡単ではないと思われる。
 たとえば、都立杉並高校さん、「世界一のSHOWタイム」で200万円を獲得したこともあるし、昔から定期演奏会には定評がある。生で観て思ったのは、演奏はもとより一つ一つ動きのきれがはんぱないことだ。埼玉勢でやろうとしたら、伊奈学園さんが演奏しつつ浦和学院さんや秋草学園さんの動きや踊りを補強しないといけないだろう。
 市立柏さんにいたっては、もはやジャンルがちがう。「パイレーツオブカリビアン」のメドレーでは、海賊や船乗りのかっこうをした部員たちが、全身で場面を演技しながら演奏する。動きながら吹く、スタンドプレーで吹くという、吹奏楽の範囲を逸脱している。
 他の学校なら、「先生、海でおぼれたふりしながら演奏なんてできるわけないじゃないですか!」と言うような内容なのだ。とんでもない世界があると思った。
 意外だったのは、客席との一体感があまり感じられなかったことだ。
 もちろん演奏側の問題ではなく、ハコが大きいこと、照明を優先して反響板をつかってないこと、あと客席の年齢層がやたら高いことかな。入っていった瞬間、末広亭か! と思ったくらいだから。
 出演校のご家族の方が多いのだろうが、なぜ若い人がこんなに少ないのか、ちょっと理由がわからない。
 自分の演奏会でなら、一瞬にして手拍子につつまれるようなシーンでも、客席の一部しか手拍子してないみたいな状態。てか、演奏中に後ろで普通に会話するおばちゃん、帰ってくんないかな。そんななかで自分たちの持ち味を出し切るところが、またすごいというべきかもしれない。
 審査発表までのゲスト演奏はヤマハ吹奏楽団である。作曲者保科先生ご自身が指揮される「復興」を聞くことができ(もちろんノーカットで)て、勉強になった。

 3月26日
 日比谷シャンテで「おとなのけんか」を観る。舞台作品を映画化したもので、実質4人だけの登場人物のセリフのみ、しかも一組の夫婦の家の内部だけで描かれた90分弱の映画だ。
 子どものけんかで怪我をした側の親のところへ、させた側の親が謝りにきて、最初おだやかだった4人がだんだんとその本性を現していき、かれら夫婦自身の本質や問題点も露わにしていくという、お芝居ではよくあるパターンの作品だ。また4人それぞれが、現代人の類型にもなっていて、風刺もきいている。
 それを演じるのが、ジョディ・フォスター、ジョン・C・ライリー、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツという、みんななんとか賞を受賞してるような方々で、そのお芝居ぶりはさすがというしかなかった。同じ趣向の日本映画「キサラギ」に匹敵する佳作だ。
 ええもん観れてよかったわと思いながら、新宿に移動し「ゴーストライターホテル」。こちらは、寝てしまった。
 学校にいったん顔を出し、夕方、川越駅西口「海峡」で吹奏楽顧問の反省会。反省はあまりしなかったけど。

 3月27日
 「新入生誓いの言葉」を依頼した生徒さんが登校してくれて、少し言葉を直したり、読む練習をしてもらったり。海外日本人学校からの入学で、先日の説明会に来られなかった生徒さんとお母様が来校し、いろいろ説明する。二人とも明るく知的なおこさんだった。
 午後は課題曲の楽譜を用意したり、新入生に配るガイダンス資料の直しをしたり、春から使う教科書をぱらぱらひらいてみたり、わりとのんびり目にすごし、翌日からの部活再開に備えた一日。

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定演前後

2012年03月27日 | 日々のあれこれ

 3月22日。前日リハーサルは、現地集合組と、学校での積み込み組に分かれてスタートした。コンクールなら4Tトラックで十分だが、楽器やらパンフやら大道具やらもろもろはけっこうな量になる。トラック、キャラバン、中型バスを使って移動する。 
 会館につくと山台やら看板の仕込みは終わってて、音響・照明の仕込みが終わってから、1部のリハーサル。曲を直す練習はしなくてもいいかなと思ってたが、そういうわけにはいかなかった。とくに「復興」のたてが合わず、少し時間をとって直す。
 休憩をはさみ、二部のリハーサル。音響、照明などを担当してくれるOBと打ち合わせしながら、全体の流れを確認する。
 今年初めて取り入れたプロジェクターの取り扱いはちょっと難しかった。映像のon・offは袖のスイッチで行うが、どのタイミングで画を出すかは、客席中央のプロジェクターそばに座るOBが布をめくったり覆ったりするという、実にアナログな仕事をしてもらわなくてはならない。
 それでも、過去に自分たちが経験したことがある企画だからこそ、「このあたりでお願い」的な指示だけで、ほどよいタイミングでいろいろやってもらえる。OBというのはありがたいものだ。これこそ蓄積だろうと思う。
 立ち位置やセリフの聞こえにくいパートを修正したりした後、実際に衣装をつけての通しリハ。
 終えて3部のリハーサル。やる予定のことがきちっとできさえすれば、いい感じになりそうな予感はもてた。

 3月23日。
 結局、4人の一年生がインフルエンザでこれなかった。二部については急遽セリフを割り振り直したり、三年生に入ってもらったり、踊りのフォーメーションをかえて対応した。出られなかった子たちは、来年役者になってもらおうと思いつく。
 午前中に二部を確認。それにしても主役の二人は、まったく演技指導など必要なかった。ピンクがふつうのJKよりかわいく見えてきたし。
 続いて3部、1部のリハ。「陽はまた昇る」のソロパートの修正など微調整だけして終えた段階で15時ころ。時間があまった。曲はもう少しつめたいとこもあるが、顔を見ると、3年生は余裕そうだが、疲れた顔ぶりの下級生も見かけたので、本番まで体力温存しようと伝えリハをおえた。
 雨がふりはじめている。
 そんな中、早々と会館を訪れてくださる方々がたくさんいらっしゃる。
 ありがたいことだ。
 そのおかげで、どの局面でも、心をこめて演奏したり、歌ったり、踊ったりできたと思えた。
 終演後、片づけ、3年生とのお別れ儀式。会館前につどっているOBも含め100人を越える若者たち。
 この騒ぎを非関係者が見たら相当うざいだろうとひやひやだが、幸せな場面だろうと思う。
 この先、彼らのつきあいがどの程度になるかはわからない。
 部活とはぷっつり縁がきれてしまう者ももちろんいるし、いろんな形があって当然ではあるが、この日同じ時間を共有したという経験だけは残る。
 ものすごく充実していた子はもっと楽しい場面をつくるために、不完全燃焼だった子は新しい場所で頑張れるように、これから過ごしていってくれるといいし、川東吹奏楽のことなんて記憶の彼方においやられてしまうほど忙しい暮らしになってくれればなおいいと思う。

 3月24日
 1、2年生で片づけ。新入生に送る書類の封詰めなどを学年の先生方でやっているうちに、あらかた片づいたと連絡をもらう。コンクール課題曲のDVDを見てみようと指示し、その後はみんなで差し入れのお菓子をいただきながら、まったりとすごした。
 アンケートに一通り目を通す。多くのお褒めの言葉のなかに、いくつか貴重なアドバイスもいただいているので、それをいかさねばと思う。
 「開演時間を早くしてほしい」「早すぎて仕事帰りでは間に合わない」「土日にしてほしい」といってご意見はいくつかいただいた。
 抽選で土日がとれなかったため金曜開催となったのだが、となると何時開催にするか。
 保護者のみなさまのお仕事事情を想定し、夕方開催にしてみたが、実際川越のあの場所で18時にお越し頂くには、5時まで会社にはいられない。
 どっちにしろ来ていただける方は都合をつけてくださるわけだから、ふつうに午後二時開演でもよかったかもしれない。
 プロの演奏会のように19時開演に設定すると、さすがに終演時間がおそくなり、高校生にはきびしい時間設定になる。
 駅から遠いしなあ。ああ、人口40数万人の都市に、なぜこのホールしかないのだろう。建物そのものが古いことはあきらめるとしても、駅に近いか、駐車場があるかすれば、もう少しは使い勝手がよくなるのだが。観光地としては一定の知名度を誇るわが川越も、こと文化施設に関しては、人口10万人の多くの地方都市に劣っている。
 来年ももし土日がとれなかった場合は、平日の午後開演にしようかな。学生さんにはその方が気やすいだろう。
 読みながら、いろんなご意見がある、みなさんの希望をかなえるのは難しいなあと思いながら、でもこれを書いてくれた人は、あの雨の夜に、わざわざ駅から遠い川越市民会館まできてくださった方々だと思うと、ほんとうに全員を(おじさんはのぞき)ハグしたくなってきた。
 市民会館に行き、会館使用料、付属施設使用料の支払いを済ませる。夕方指揮レッスンの予習をしてたら急に眠くなってきた。

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第20回定期演奏会

2012年03月23日 | 日々のあれこれ

 定期演奏会におこしいただいたみなさま、ありがとうございました。
 たくさん盛り上げていただきありがとうございます。
 皆様のおかげでいい思い出がつくれました。

 いつも応援いただいているみなさま、ありがとうございます。
 一区切りしましたが、また新たな気持ちをがんばっていこうと思います。
 
 ありがとうございました!

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定期演奏会

2012年03月23日 | 日々のあれこれ

川越東高校吹奏楽部 第20回定期演奏会

日時 3月23日(金) 17:30開場 18:00開演(20:30終演予定)

会場 川越市民会館大ホール

一部 夢への冒険
      復興
       ウィークエンドインニューヨーク
       陽はまた昇る

二部  2011ヒットメドレー ~スイングレンジャー新たな旅立ち~

三部  ディスコキッド
    ディキシーオンパレード
       ディズニーメドレー
       スペイン

     ご来場、お待ちしてます!

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3月21日

2012年03月21日 | 日々のあれこれ

  校内での定演の練習は今日で最後。
 つまり3年生は最後の小講堂合奏だったけど、自分のソロをちゃんとやらなきゃという意識もあるせいか、感慨にひたってる風はなかった。ひたらないか、遊びに来ようと思えばいつでもこれるから。
 現に卒業して十数年経ってふらっと来てくれるOBさえいるくらいだし。
 自分がたとえば定年とか、他の部に移るとかで最後の合奏だったらどうだろう。
 やはり感慨深いものはうまれるような気がする。
 今それが訪れるとしたら、名残惜しさがないといったらウソになるが、自分のやってきたことについてはたくさんの失敗もふくめてそんなに後悔はない。
 その程度でよかったのかと他人からは思われる面もあるかもしれないが、自分にとってはかなりの程度だったから。
 部活にかこつけていろんなところに行った。部活指導の糧になると理由をつけて、コンサートや芝居のけっこう高価なチケットを買ったりもした。
 いろんな人に知り合えた。これがいちばん大きいかもしれない。
 部活をやめても遊んでくれそうな(たぶんだけど)人と知り合えた。
 そう思えば、いろいろ大変だったけど、感謝の思いばかりだ。
 あれ? なんかやめそうな文になってしまった。
 かりにもし自分にとって明後日の演奏会が最後だとしたら、やはりいいものにしたいと思うはず。
 卒業生たちにとっては、一回限りの卒部演奏会なのだから、思い出深いものにしてあげたい。3年生だけでなく他のみんなも、最後の気持ちで取り組めたらいいな。
 そのためには、上手に演奏しようという気持ちより、一生懸命やろうという気持ちの比率を高めておくのがいいような気がする。
 明日は一日リハーサルです。

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3月20日

2012年03月20日 | 日々のあれこれ

 新入生のクラス分けのだんどりをしてから3部の合奏。その間に、なかじま先生に裏プログラムの印刷をしてもらった。
 合奏でスタンドプレーの確認をする。ソロまわしがあるから、やんなくていいんじゃん? と言ったけど「やります」というので、じゃやってみ、と言って少し入れることにした。
 それも含め、だいぶ形になってくると、少し楽しくなってきた。
 午後は、いろいろ仕事やら、踊りやら。自分は十数名を連れて星野高校さんのスプコンに出かける。
 さすがにいろいろ仕事が残っていて全員で伺うのは叶わなかった。
 バスをハーモニーホールの前まで乗り付けてチャリティーコンサートのチケットを購入する。
 OGの方にお金を渡そうとしてしばらくしてから、きづいてもらえた。
 前は、いくとすぐに「きゃ、みずもちせんせ!」的な反応してもらえたときもあったけど … 、ちょっとさびしいけど、しかたないかな。いやいやここでさびしくなるということ自体いい年して枯れてない、そんなことではだめだと言い聞かせながら、一部を鑑賞させていただく。
 星野さんらしい、精密な音楽づくりでありながら、鳴らすところはきっちりと鳴らす、安定感のある演奏だ。見習わねば。
 安定感といえば、司会のまつやま先生の安定したしゃべりは驚きだ。ラフにならいくらでもしゃべれるのに、まじめ系だとかみまくる自分を反省した。
 前半を聞いて失礼させていただき、学校にもどり、自分の練習やら、進行表の直しやらで日が暮れていく。

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卒業メモリーズ

2012年03月18日 | おすすめの本・CD

 今日は入学予定者の説明会。
 校歌の紹介というお役目をいただいているので、いつも通りわたなべ先生の伴奏で朗々と歌う … はずだったが、やや不調だった。アップが足りなかった。どの声質で歌えばいいんだっけ、という迷いもあった。
 秋川雅史さんの歌う「あすという日が」をnack5で何回か聞いたとき、何か違和感を感じた(昨日から疎外感を感じたり違和感を感じたりしてるが、頭の頭痛が痛い的なこの表現てまずいのかな)のを思い出す。
 吹奏楽界のちょーうれっこ八木澤教司先生の作曲されたこの合唱曲は、名曲とまでは言えないと思うが、上手な中学生による合唱を聞くと実に胸にしみる。
 でもオペラの歌い方でごっつり歌われると、楽曲の持ち味が生きてこない気がする。
 川東校歌も、秋川さんふうに歌ってしまうと、聞いている人はひいてしまうかななんていう、アーティストとしての悩みを抱いてしまったのであった。
 そうか、「わたしのお墓のまえに … 」をベルカントで歌うのは、ミートソースうどんのようなものなのかもしれない。
 最近nack5で耳にしてすぐにアマゾンで買ってあたりだったのは、沢井美空さんの「卒業メモリーズ」だ。

 ♪ あなたに会いに学校にいく あなたのために早起きをする … ~

 この出だしでずきゅんとする。一瞬のうちに、数十年前のせつなさにつつまれた。
 歌詞はふつうで、曲調も目新しくはないが、何がいいのだろう。
 声は絶対的かつ圧倒的にいい。現役高校生の歌い手さんらしいが、声はもう少しおねえさんだ。
 持って生まれたものを天分といい、天分は世のため人のために使われてはじめて価値を得るのだとしたら、彼女が歌手になってくれたことを感謝したい。この曲こそ秋川さんのカバーでは難しいな。

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ミートソースうどん

2012年03月17日 | 日々のあれこれ

 午前中は会議やら明日の入学説明会の準備。午後は二部のダメだし、アンコール曲の合奏など。
 卒業生の保護者の方にご不幸があり、お通夜に出かかる。
 今年度は何回かあったなあ。同世代の方なので、身につまされる。
 吹奏楽がとくいそうな宗派の式だったけど、はじめての経験かもしれない。
 記帳をすませ焼香の列に並び、入場されるお導師様の背広姿が意外で、読経がはじまると、親戚縁者の方々もいっしょに経文を唱和される。
 周囲からその声が聞こえてくると、ちょっと疎外感を感じてしまった。
 それはつまり唱和されているご縁の方々にとっては、一体感を獲得するものであるということだ。
 冠婚葬祭でしか接することのない親戚がいる。
 えっと、あの人誰だったっけ? という方はいるものだが、たとえばお経がはじまって声をそろえられれば、たぶんそんな思いも氷解していく。
 宗教は(突然話でか)、個人が何かを信じること自体よりも、同じ目に見えないものを信じる仲間がほかにいるという意識の方が大事なのではなかろうか。
 そんな大層な感慨をいだく必要はまったくないけど、そんなことを思った。
 部活でみんなで声をそろえてあいさつするのは、あいさつすること自体がもちろん大事だけど、同じ場所で同じ意識であいさつする仲間の存在を感じることに意義がある。 
 さらに周囲の誰かに見られながら、その振る舞いをする時に、その意識はより高まる。
 いい意味で一体感が生まれやすい反面、排他的な集団になる危険性ももつ。
 形のないものを信じることが宗教なら、神仏ではなく、愛とか夢とかを信じるのもひとつの宗教と言える。
 神主さんの前で結婚し、クリスマスを祝い、仏さまになっていく日本人には宗教意識はないという人もいるけれど、「恋愛教」とか「自分教」の信者は相当多い。
 「部活」も、ある程度「部活教」になっていかないと、なかなか高い目標に向かっていくのは難しいが、その度合いが強すぎると当然そこに入り込めない子には居づらくなるから、さじ加減がむずかしい。

 昼を食べるタイミングが今日はなかったし、もどってやることがあったので山田うどんさんに寄った。
 「あなたは何をしたいのか」「いったいどこに向かおうというのか」
 多くのなじみ客がそんな思いを抱いたにちがいない「ミートソースうどん」を頼んでみた。
 山田うどんさんの中で最も高いパフォーマンスを誇るメニューの一つ「肉南蛮そば」より10円高い490円である。
 期待はずれだった。いや期待はしてなかった。正直言えば最初から怖いもの見たさのチャレンジだったのだ。
 根本的なところで、ケチャップ味のものが食べたいという思いであのお店に入る人が、いったい何%をしめるのか。 
 そのへんをちゃんとリサーチしたうえでの、新メニューだろうかとの疑念を抱かざるを得ないが、当然ぬかりはないにちがいない。
 だとしたら、一定数の注文はあるのだろうか。ないと思うけどなあ。うどんにかかったミートソース自体がまずいとは思わない。思わないがチーズの香りがしすぎるし、のっている温泉卵の効果にも疑問を感じる。
 スパゲッティがうどんにかわっただけで、こんなに違和感がうまれるなんて。
 クラシックの吹奏楽アレンジにも、がぴたっとはまるのと、うそ? というのとがあるけど、さもありなんと思う。
 それにしても、この新メニューは残っていくのだろうか。
  来月あたり、開発担当者が「くそっ! 10年早かったか」と歯噛みすることになりそうな気がするが、日本人の趣味志向も変化しているから、いつか日の目をみることもあるかもしれない。
 ソース煮込みカツ丼以上に大きな(無謀な)チャレンジをされたことには敬意を表したい。

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