合同フレッシュコンサート
日時 8月25日(土)13:30開場・14:00開演
会場 志木市民会館パルシティ
参加校 朝霞西高校 和光国際高校 川越東高校
ご来場ありがとうございました!!
川東セットリスト
1 君の瞳に恋してる(熱帯JAZZ楽団)
2 渡月橋~君想う~
3 I want you back ~ You can’t stop the beat
4 オーメンズ・オブ・ラブ(合同演奏)
合同フレッシュコンサート
日時 8月25日(土)13:30開場・14:00開演
会場 志木市民会館パルシティ
参加校 朝霞西高校 和光国際高校 川越東高校
ご来場ありがとうございました!!
川東セットリスト
1 君の瞳に恋してる(熱帯JAZZ楽団)
2 渡月橋~君想う~
3 I want you back ~ You can’t stop the beat
4 オーメンズ・オブ・ラブ(合同演奏)
いやあ、楽しかった!
話題になるだけのことはある。まもなく南古谷でも上映されることになったようだが、まちきれずイオン板橋に行ってみたら、驚くほどたくさんのお客さん。
映画の後半になると、みんなが楽しんでいるのが伝わってくる幸せな空間。昔の映画館(昔っていつ?)てこんな感じだったんじゃないかと思う。
まずはB級のゾンビ映画が登場する。ゾンビ映画を撮影しているという体で、ほんとうにゾンビが現れるという趣向は、ありがちな設定で、役者さんの芝居や、だんどりの悪さが、さらにB級感を高め、逆に作り物としてのリアルさがうきあがってくる。なるほどね、低予算で少し目先のかわったゾンビ映画つくる感じってこんなものかなと思いながら、前半を終える。
後半、観客に、あらたな視点が与えられる。なるほど、そういう事情だったのか。前半の一つ一つの場面が二重の意味をもって思い出される。
さらに、それを撮っている本作品の監督さんやカメラさんがいることにエンドロールで気づくと、何層にも重ねられたメタ視点が意識され、一瞬にして無数の物語が立ち上がってくる。
B級を楽しもうとしていた身体が、映画愛に満ちあふれた至上の作品を味わっているからだに変わっていた。
ほんとうに描こうとしているのは、ものを創作することへの思いや、家族への愛であることに気づくと、笑いだけでなく、こみあげてくるものがあった。話題になるだけのことはあるし、奇跡的な一本といってもいい。
コンクール北陸大会を聴きに、金沢歌劇座へ。歌劇座って … 、かっこつけちゃって。昔のまま観光会館でいいではないか。外観は昔と変わらないものの、内装がきれいになり、イスも座りやすかった。中に入るのは何年ぶりだろう。大学の卒業式は寝坊して入れなかったから、五輪真弓コンサートを聴いた大学3年以来か。
せり出してる部分が広く、黒っぽいステージを見ながら、普門館みたいだなと、学生のときは知らなかった単語を用いた感慨がおこる。演奏メンバーが入場するとまず座らせて数を確定する、そののち改めて各団体ごとに配置を取り直させるという方式で入れ換えを行っている。15分進行は他支部と変わらないが、よりスムーズにすすんでいるようにみえた。
北陸大会高校の部前半の1番は富山南高校。普通の学校で、普通の生徒が普通の顧問のもとで頑張って、ここまでこれるという、お手本のようなバンドだ。もちろんその「ふつう」の積み重ねがなかなかできないのだが。
4番目の小松明峰高校は、別格というしかないサウンド。最近はほとんど聴かなくなった「フーサ」だが、こんなにいい曲だったのかと思えた。
西関東や東関東に比べると、地方支部は層が薄いと言われることがある。北陸や四国はとくにそう言われやすいし、たしかにそれはある。聴いた6団体のなかには埼玉では県大会に行くのが難しいかなと感じたバンドもあった。しかし、不思議なもので頂点の高さは変わらない。
ちょうど高校野球で百数十校参加する県の代表と、29校しかいない福井県代表とが甲子園で試合したとき、必ず神奈川や埼玉が勝つかというとそうでもないのと同じかもしれない。
小松高校の「イーストコーストの風景」を聴いて、また演奏してみたくなった。
武生商業高校は存在感が別格。演奏自体は曲を完全に手中におさめた感じがなく、あぶなっかしいところが逆に魅力とも言えるようにも聞こえる。全国大会を見据えた日程ですすめてらっしゃるのかもしれない。来月、植田先生には男祭りでまたお世話になる。
ひさしぶりの金沢歩きなので、お隣にある21世紀美術館に初めていってみようと思ったが、さすが年間観客動員数日本3位だ、チケット売り場が大行列だった。無料ゾーンだけふらっとして、片町、竪町に足をのばす。昔はなかったイタリアンバルなる店で休憩したのち、基本にかえろうとターバンカレーでロースカツカレー(小)。金沢カレーという単語も昔はなかったような気がする。変わらない街の空気感は、落ち着くものがあった。
全国高校総合文化祭
吹奏楽部門二日目 8月10日(金)5番 11:05演奏
会場:松本キッセイ文化ホール(入場無料)
曲目「ファンキー・ヘンズ」、ミュージカル「ヘアスプレー」セレクション
応援ありがとうございました!!
8月10日
朝風呂、散歩、朝食。なんと贅沢な朝。
朝食をとって、会場へ。楽器をおろし、余裕をもって準備。早々と駆けつけてくださった保護者の方とお話しする。来年みたく佐賀県とかだとさすがに大変だが、松本は近いといえば近い。
とはいえはるばる応援にきてくださったみなさま、ありがとうございました。
演奏は御覧になられた通りです。すっかりふっきれて、パワー全開でした。
午後の演奏を聴きながら、全国各地にはいろんなバンドがあり、埼玉にいるだけでは知ることのできないものにふれることができた。
演奏の締めくくりは、一年間にわたって準備してきたという長野県選抜バンド。長野県の吹奏楽というと、長野、屋代、美須々といった進学校がひっぱっているイメージがある。福本先生の棒と相まって見事な、思いのこもった演奏だった。ネットニュースなんかで、「○○が号泣!」みたいな記事があって、実際にはちょっと涙をにじませた程度みたいなことはよくある。では号泣とはどんなかんじか。そのお手本を、長野県選抜の「富士山(MontFuji)」を聞いたときに示してみたが誰にも見られなかった。2階最後列でよかった。
アンコールの「宝島」が、上品かつノリがいいという、洗練された演奏。大丈夫かな、彼ら、この大会が終わって勉強など手につかないボーっとした日々を送るのではないだろうか。それもまた、よし。そんな高校生活を手に入れられた幸せはあとになってわかる。
それは本校の生徒さんにも言える。ご縁と巡り合わせのおかげで、埼玉代表として貴重な経験をさせていただいた。運というしかないのだが、運も人としての実力のうちだ。この経験を自分の糧にできる力を、彼らはもっている。力のある人に運はもたらされるのかもしれない。
閉会式の雰囲気にひたりながら、文字通り青春を捧げて準備してきた長野県の高校生たちの思いを感じながら、彼らと同じ空間にいられることの喜びを感じていた。全国から集まった見知らぬ仲間達とつかの間の一体感を感じることができた。コンクールや近場のイベントでは決して得られないものがあったことだけは間違いない。
ほんとうに感謝しかない。
8月9日、信州遠征。
台風で電車が止まらないか心配だった。5時ころ目を覚まし外を見ると、問題なさそうだ。風はあるが、雨はほとんど降っていない。千葉県の方は大変だったのだろうが、スマホで列車運行情報を見ると埼玉を走る電車は平常運行のようだ。6時になって予定通りに集合する連絡を回してもらい、学校に向かう。
学校組4人をのせてウエスタ前に向かうとほとんどみなそろっている。バスをつけようと考えていたところに大型観光バスが二台すでに駐まっていて、なじみのある制服が目に入る。練習に向かうという星野高校音楽部の生徒さんたちだった。顧問の先生にご挨拶し、少し遅れて出発。道路も混んでなくて快調。佐久平で休憩をはさみ松本キッセイホールへ。午前中の後半3団体をきくことができた。
ホールの広さ、音響、その他の施設など、どれをとっても、これまで演奏してきたどのホールよりすぐれていることは間違いないと感じる。さらに客席の温かい雰囲気を知り、みんなも明日は思い切って演奏しようと思えたにちがいない。
お弁当をいただき、移動し、松本城で小一時間休憩し、練習会場へ。
指定されたのは三郷公民館という場所で、大きめの会議室程度を想像していたのだが、小講堂よりもずっと広く、打楽器類、ハモデレ、譜面台などふんだんに用意されている。こんなに至れり尽くせりでいいのかと思うくらいに。
一時間半練習させてもらい、再びキッセイホールへ。
客席いっぱいの女子のなかに、一角だけ男子の集団が存在する形だが、かげうすっ。ていうか、司会が一言話すだけでキャーキャー盛り上がる女子たち。こんな環境で司会してみたいなぁ。一時間の交流会はあっという間だった。バスに乗って駐車場を出るとき、他校の団体に手をふるとみな思い切りフレンドリーにふりかえしてくる。もっと交流の時間をあげたかった。
宿は、昔ながらの温泉旅館で、味わい深く、食事も部屋も大浴場も、これぞ校外合宿という雰囲気を楽しめた。部で校外での宿泊をするなんて何十年ぶりだろう。
埼玉県吹奏楽コンクール
高校B部門県大会 8月8日(水)18番 14:30演奏
会場:所沢市民文化センター
曲目「シャイン・アズ・ザ・ライト」
銀賞をいただきました!!
たくさんの応援ありがとうございました!!
8月8日、県大会。
台風が近づいている。9日の夏期講習、部活動は中止になることが朝のうちに決まった。
出演順は18番目で午後14時半演奏。部長はじつにいいクジをひきあててくれた。
いつもどおり登校し、合奏、積み込み、移動。音の質は、チューニング室より午前の方が少しよかったかな。
本番は、少しハプニングもあったとはいえ、地区大会とはずいぶんちがった演奏をすることができた。
片付けをおえて後半の団体をいくつか聞いて、予想以上にレベルが高いことにおどろく。地区大会以降の一週間で、どの学校さんもずいぶん変わる。ちょうど受験直前の二週間ぐらいで一気に偏差値があがるように。
いただいた銀賞は、二年連続のゴールド金賞をご期待頂いた方々には大変申し訳なかったが、実力を発揮しての結果なので、残念だけど後悔はない。
一年生や中島先生には、翌日にそなえての積み込みのため先に学校にもどってもらったので、一人で航空公園から西武線で帰る。クレアモールでDOCOMOショップ前を通りかかり、最近不調だったのを思い出し相談してみると機種変更を勧められた。旅先でスマホが使えなくなるのも困ると思い、交換することにした。受付のお姉さんの名札から、どうしても知っている人を思い出すので、「お兄さん、いませんか? 川東出身の」と問うと、予想通り妹さんだった。これも何かのご縁だろうか。今日作った新しいゴールドのスマホでこれから過ごしていこう。
学年だより「スタンドアップ!(3)」
今まで自分は逃げてばかりだった。嫌なこと、辛いこと、苦しいことがあるとそこから逃げてばかりいた。そんな自分が嫌いだった。
勝ち負けでもなく、損得でもなく、一度でいいから自分の本気を出し尽くしてみたい。
娘に、そんな姿を見せてみたい。
~ あたしの手を握った唯愛が、ママ頑張ってと囁(ささや)いた。あたしはその場にいた全員の顔を見つめた。
ずっと友達がいなかった。一人きりだった。何にもいいことがない、つまらない人生だと思ってた。
でも、違った。ここにいる人たちはみんな友達で、仲間で、家族だ。
友達ができないのは、人のせいだと思ってた。誰も心を開いてくれないからだって。
そうじゃなかった。あたしが自分の心を閉ざしていたから、友達ができなかったんだ。
みんながあたしを信じてる。そして、あたしもみんなを信じてる。
美闘夕紀はとてつもなく高い山だ。越えることなんて、絶対にできない。だけど、最初から諦めているのと、爪跡だけでも残そうとするのは違う。
何もできないかもしれない。だけど、パンチを一発当てるまで諦めなければ、その先に見える世界は、違った風景になるんじゃないか。
あたしは唯愛、望美ちゃん、会長、そして沖田の顔をもう一度見つめた。信じて、応援してくれる人がいる。ここがあたしのホームだ。
ホームから逃げることはできない。結論はひとつだった。
「やります」
電話するぞ、と会長がスマホの画面にタッチした。10月26日、午後6時、あたしは美闘夕紀とのIBZ世界女子フライ級タイトルへの挑戦を決めた。 (五十嵐貴久『スタンドアップ!』PHP) ~
愛の心のなかに、試合開始のゴングが鳴り響いた瞬間だ。
学年だより「スタンドアップ!(2)」
もとより、女子のプロボクサーは数が限られている。
ライセンスを持ち、試合をしたいと考えている選手は、階級ごとになれば全国で数人レベルだ。
だから、本当に試合に出る気持ちまではなかった愛のもとにも、オファーは次々と届いた。それは逆に男子にくらべて恵まれていることだという。
ジムの会長から頼まれて臨んだ初戦はボクシングにならなかったが、たまたま当たったパンチでポイントをとり、勝つことができた。2戦目はインターハイ優勝経験のある女子大生に、1Rの1分ももたずにKO負けした。
フェザー級の愛より5㎏以上低いフライ級には、美闘夕紀というスター選手がいた。オリンピック準優勝、プロ転向後に五輪決勝で敗れた選手にリベンジしたあとは、もう勢いは止まらない。
あまりの強さに、国外にも相手選手を見つけるのが難しいくらいだった。
その美闘選手から、対戦のオファーが届く。
年末恒例の格闘技イベントの一試合として、美闘のタイトルマッチが予定されていた。
その相手が薬物違反で来日不可能になった。大晦日のイベントの穴をあけるわけにはいかない。
試合だけは成立させないとチケットの払い戻しなど大変な事態になる。しかしそんな急な話で、まして美闘と対戦したい選手などいない。この際、相手は誰でもいい、体重の重いクラスでも … 、というのがそのオファーの実態だったのだ。
「そんなの出れるわけない、第一減量がムリ」と愛は思う。
しかし心のどこかで、どんな事情であれ、有名選手とタイトルマッチができるなんて、誰にも与えられるチャンスではないという声がする。
~ だけどね、と会長が笑みを浮かべた。
「1ミリでもやりたいって言うんなら、おれがセコンドにつく。できることは何でもやってやる。おれの本心を言ってよけりゃ、一発でいいから、美闘夕紀をぶん殴ってほしいって思ってるよ。小暮会長も、美闘本人もそうだけど、あいつらは強けりゃ何でもありだと思ってる。弱小ジムや、そこに所属している選手のことなんか、何も考えちゃいない。そりゃ違うんじゃねえか。なめるのもいい加減にしろよって。もしやるんなら、ジムを挙げて応援するぜ」
練習は自分が全部見てやる、と沖田が言った。
「減量しながらでも、できることはいくらだってある。危険な相手だが、ボクシングってのは、もともとそういうもんだ。まずいと思ったら、すぐタオルを投げる。お前に怪我なんかさせない」 ~
美闘が絶対の王者であることはまちがいない。100%負ける。
でも … 、一発でいい、パンチを当てることができたなら、自分のなかで何か変わる気がする。
学年だより「スタンドアップ!」
夫の暴力が娘の結愛にまで及ぶようになり、沢口愛は逃げることを決意した。
警察に相談した時も助けてはもらえなかった。「民事不介入といって、直接どうこうすることはできない」というのが言い分だった。かわりにと紹介された民生委員が家を訪れた日の夜のことは忘れられない。営業職できたえた口先と笑顔で民生委員を言いくるめて帰らせた後、夫は激変する。このときばかりは死ぬかと思った。限界だった。
看護士をしている愛は、病院で知り合ったソーシャルワーカーに手助けしてもらい、家を飛び出す。まったく土地勘のないところに住み、娘はしばらく学校へ行かせないことにする。そこから居場所が探り当てられるからだ。愛自身も同じ職種につくわけにはいかないし、本名も名乗れない。
新大久保の中古アニメショップでパートをはじめた。
そこで親しくなった同僚のモモコに、近くにあるボクシングジムに行こうと誘われる。ダイエット目的だと言う。会費無料サービス期間だけでいいからと、無理矢理誘われて通い始めたボクシングジムだったが、いつのまにか愛の方が真剣に取り組んでいた。
友達のできなかった愛は、小学校や中学校でドッジボールをバレーボールをした記憶がないし、そもそも運動の経験がない。しかし、親切なジムの人たちにかこまれて、練習に身が入る。
学校に通わせられない娘の結愛をつれてきて、遊ばしておけるのも助かった。
本格的な動きを学びはじめると、プロのライセンスをとってみたいとまで考えるようになった。
~ 動かすのは手だけじゃない、と沖田がコーナーポストを叩いた。
「頭もだ。どこからパンチが飛んできてもいいように、常に見ていろ。フットワークも忘れるな。足を使え」
ボクシングは単なる殴り合いじゃない。体全体を使って、総合的に戦う。本当に使うのは体じゃなくて脳だ、と沖田は繰り返し言っていた。
うまく頭と体を使えば、相手のパンチをすべてガードできる。そうすればダメージはない。その意味で、チェスや将棋のように、頭脳で戦うゲームと近いところがあった。
そして、プロテストのスパーリングの目的は、相手を倒すことじゃない。2ラウンド、4分間をフルに戦える体力があるか、攻撃、防御、それぞれ試合で通用するだけの能力があるかどうか、そこを見極められる。
このひと月半、それだけを考えて練習を重ねてきた。強い弱いじゃない。自分に試合ができる力があるかどうか、それを見せなければならない。その準備はしてきたつもりだ。 (五十嵐貴久『スタンドアップ!』PHP) ~
「○○は、単なる○○じゃない」は、他のスポーツにおきかえても成立する。
受験勉強ならなおさらだ。大学入試は、その先に本格的な学問をする下地ができているかどうかだけを確認するためにある。人並みはずれた能力や、突飛な発想力が求められるのではない。
大前提を理解してはじめて、やるべきことが決まってくる。