模試でメンバーがそろわないので、練習は午前で切り上げて、午後は、さいたま市文化センターにいってみた。
新河岸に車を駐めて、北朝霞経由で南浦和へ。乗り継ぎがうまくいって早くついた。駅を出てから文化センターまでが、たいした距離ではないのだが、夏はつらい。毎年、会場に向かうまでに汗だくになってしまい、髪がべっちゃりになってしまう。今年もコンクールが来てしまったなあとあらためて思う。
ほんとはさい文を借りてのホール練習をしたかった。してた年もあった。でも、会場の予約がさいたま市内の学校さん優先のため、なかなか借りられない。早い時期なら空いていても、自由曲の譜読みも演奏メンバーも確定できてない状態でのホール練はさすがにお金がもったいない。
どれくらい吹けばどの程度に聞こえるかは、だいぶ蓄積はできているつもりだし、バンドレッスンの先生もプロ中のプロだ。ホール練への移動時間も惜しんで曲をさらう方がうちにとってはベターにちがいないと今年は考えることにした。
実際、今日の響きを聞いてみて、イメージもだいぶ固まった。
演奏は、とくに課題曲のマーチは、一杯のラーメンではないだろうか。
注文したラーメンが「おまちどおさま!」とテーブルに置かれた瞬間のわくわく感が前奏。
まずレンゲで一口すすってみるスープは伴奏。
メロディーは麺。メンマも野菜もチャーシューも、すべてがきっちり仕事のしてある品もあれば、スープをすすった瞬間に微妙だと感じるときがないこともない。
多めに盛られたさらしネギの上にほんの少し柚がのっているときなど、うれしくなる。グロッケんがピタっとはまったときみたいに。
スープはまずいが他はおいしいということはまずない。
ラーメン屋さんの店構えも大事だ。店に入ったときの清潔感、余計なものがごてごて置いてなくて、店員の方のたたずまいがキリっとしてると、食べる前においしく感じるモードが醸成される。
逆だとつらい。大人のバンドは、高校生に比べると各団体の移動がスムーズに見えなくて、若干進行がおしていた。ステージ係の方はひやひやだったのではないだろうか。
そんななかで、伊奈学園OB吹奏楽団さんのきびきびしたふるまいは美しく、予想通り、スープから麺、具、どんぶりの片付けにいたるまで、一分の隙も無い演奏だ。さすがとした言いようがない。
正直、うちはあそこまで緻密な音は出ない。その分は、やけくそではない、ほどよく元気な「いらっしゃいませ!」で演奏しようと思った。