今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

御嶽山噴火

2014年09月27日 | 防災・安全

27日の木曽御嶽の噴火には驚いた。
御嶽山付近を震源とする小さな地震が続いていたので、「またいつかは…」という気がしていたが、

噴火の前には火山性微動や山体膨張が観察されて、かなり正確に予測できると豪語されていたので、すっかりそれに頼り切っていた。

といっても、剣が峰の南側の奥の院付近は、以前から硫黄の臭いがして、
ここが活火山であることを主張していたわけだが(過去3回登った)。

自分が登っている山が突然噴火した登山者は、生きた心地はしなかったろう。

それにしても、本州のど真ん中にある3000m峰(富士に次ぐ高さの火山)が噴火するのだから、
日本は地震国だけでなく、火山国であることも痛感させられる。

木曽御嶽は、1つの山というより、北の乗鞍岳と同じく、火口が北から南へ移動しつつできた複合火山で、
それ自体で小さな火山脈を形成している(山上の池が旧火口)。
今回の噴火は山の南斜面だから、火山脈が順調に南下していることを示している。
御嶽はこれからも南へ拡張するだろう。

濃尾平野を睥睨(ヘイゲイ)する御嶽の雄姿は、南関東を見下ろす富士に相当するが、
噴煙たなびく3000m峰を見上げることができる大都市は名古屋だけだ(岐阜市ならもっと間近)。
ただその御嶽は、噴火のたびに名古屋に接近していく。

以下、追加

被害の全貌が不明で、無事下山した人の情報ばかりだったので、結構気楽な気持ちで上の記事を書いてしまった。
壮絶な状況が明らかになりつつあり、同じ山をやってた者として、改めてゾッとしている。

山に行ってその山が噴火するなんて、雪山で大雪崩に遭うような恐ろしさだ。

今では「死火山」は死語になり、かつての「休火山」の多くが「活火山」に昇格した(御嶽は、死火山からいっきょに活火山へ)。
地殻活動の周期と人間の観察記録の時間スケールが異なるから。
ただ、活火山といってもここしばらく活動していない山が多い(それらは「常時観測火山」の認定外)。

那須岳や阿蘇山など、活動していても気楽に行ける活火山がある。
これらの活火山には緊急時のシェルターが道脇にあるので、備えはしっかしりている。

逆に怖いのは、「常時観測火山」認定なのに、活動していない山。
噴火時の備えが、訪れる者にまずないからだ。

今回の教訓として
水蒸気噴火は前兆が捉えにくいとするなら、すなわち”いつ”噴火が起きるか予測困難とするなら、
せめて”どこで”噴火が起きそうかは予測可能なので、それをルート選定に生かしたい。

たとえば、御嶽なら、南側が噴火するわけだから、王滝口の奥の院から剣が峰の間が問題となる
(王滝口は登山道を変更して、王滝頂上を迂回して剣が峰に行くようにした方がいい)。

富士山なら、山体全体の北西−南東走行が噴火しやすいから、精進口と御殿場口が問題となる。

山体の地震が相次いだ後は、これらのルートは避けた方がいいかも。


私設「本駒気象台」開設

2014年09月27日 | お天気

実家の引越に伴なって閉鎖された私設「ひぐらし気象台」に代わって、
数百mへだてた新居に新たに私設「本駒気象台」が開設された。

測器の調子が悪く、配信用のパソコンも具合が悪いと勘違いしていたので、引越後2ヶ月もたってしまった。
残念ながら、(引っ越す前から)風速・風向計と雨量計が反応しない。
大事な観測項目なので、このままというわけにはいくまい。

でも観測器を買い替えるのは懐が痛すぎる。

幸い、安い機種でそれらが観測できてネット配信できるのが発売されたので、落ち着いた頃に機器をリニューアルするつもり。

それまでは、不充分ながらこのままでいく。

実は同系列の「星が丘気象台 」(名古屋市千種区)も配信用のパソコンの不調で更新が止ったままになっている。こちらもなんとかしなくては…。