夏休み中に読むべき本も読んだので、今日は気分転換に図書館でない所に外出したい。
といっても行き先の候補は、近場なら”築地”しか思いつかない。
移転問題で揺れている築地市場があるから。
11月に移転が予定されているので、その前の姿を見ておきたい。
東京で生まれ育った身だが、築地市場には行ったことがなかった。
だって本来は観光地でないし、普通の生活者には用がないから。
東京の住人なら、むしろ小学校の社会科見学で行っていい所(仕事の邪魔になるだけか)。
最寄の大江戸線の駅「築地市場」で降りると、行き交う人のほとんどが外国人。
立派な東京の観光名所になっているのだ。
まずは場内の「魚がし横丁」に行くと、丁度正午のせいもあり、寿司や肴料理の店はいずれも外国人・観光客の大行列。
私はもともと昼食を摂らないので、こういう定食類は量が多すぎる。
なので、これらの店に入りたいとは思わないが、
せっかく築地に来たのだから、東京で一番新鮮な海産物は味わいたい。
そういうタイプに合っているのが、場外市場に並ぶ小店舗。
歩きながら食べれる。
まず、中トロの寿司を2巻頬張り、越後ビールの缶を片手に、ホタテの串焼きにかぶりつく。
締めは、”アニー伊藤”氏の店で立ち食い用の卵焼き(以上で950円)。
これで満足。
豊洲に移転しない場外市場は寿司店などが軒を連ねているので、寿司を食べるにはいいが、移転後だと「市場で食べた」というありがたみがなくなるのが残念。
市場のメイン会場である水産仲卸業者市場は、午前10時以降は見学者の立ち入りができる。
もっとも、市場としての仕事は終わっているので、閑散とした中を歩いてもしょうがない(写真)。
それでも、築地市場名物のターレ(運搬車)が縦横に走り廻っているので、通行には気をつける。
また市場内の水神社遥拝所と、隣接する波除神社にも参拝。
ここから、隅田川を渡る勝鬨(カチドキ)橋が隣接している。
勝鬨橋は、橋の中央で橋が左右に跳ね上がって、船を通す仕組みで有名だが、その現場を見る事なく、その運行は昭和45年に終わっている。
橋のたもとにその仕組みを説明している資料館がある。
そこを見学して、勝鬨橋を渡る。
隅田川の河口近くなので、川幅が広い。下流側も上流側も高層ビルが建ち並んでいる。
橋の丁度中央に、左右に分れる継ぎ目が残っている(写真)。
橋そのものは重厚な近代建築で、文化財になっている。
橋を渡って月島側にいけば、対岸の築地市場の奥に東京タワーが聳えている。
「昭和の東京」を象徴する風景。
せっかくの勝鬨橋なので、渡り返して 築地に戻り、
築地本願寺前から地下鉄で帰った。