年に1度の職場の健康診断。
この日があるから、この日の数値を良くしたいから、主観的判断より厳しい客観的判断を強制的に受けるから、健康により気を使うことができる。
この日は確定申告と並ぶ年に一度のブレッシャーだが、その意味ではありがたいイベントだ。
だから健康診断の前日だけ、すなわち年に1日だけ、私は好きな酒を断つ(普通、一日だけ止めるのを「断つ」とは言わないが、当人にとってはその日は歯を食いしばって”断っている”のだ)。
たった一日の断酒に意味があるかというと、確実にある。
翌日の採血での肝臓のγ GTPの値が全然違うのだ。
すなわちアルコール性肝疾患の疑いを事前に否定できる(慢性化していないということ)。
だが、健康診断の前夜の禁欲(断酒)はそれなりにつらい。
一日の終わりを美酒でのストレス解消で終えることができず、夕食の後は淡々と眠りにつくのを待つだけとは、なんと楽しみ・喜びのないつまらない生活だろう。
といっても第三者的には、こんな思いは、習慣化した行動ができない違和感にすぎないともいえる。
たとえば、一日三食を必然視していた頃は、忙しくて昼食をとる時間を逸すると、午後が異様に苦痛に感じたものだ(昼食を摂らない今ではなんともない)。
今の私は、食を1回抜くことは平気なのだが(食は1日1回でもいいと思っている)、酒を1日抜くことはイヤなのだ。
つまり、酒を毎日たしなみながら健康に気を使う、という芸当をやってのけている。
さて、健康診断を受ける。
検査するのはあちら側で、こちら側はただ言われたことに従うだけで流れ作業の対象となる。
体重は、今週の歩行と粗食の甲斐あってか昨年より1kg近く減った(この値に減ったのは前夜)。
だが、腹囲は昨年と同じ値(メタボ基準超え)。
ということは今年の体重減少分は、腹回りの内蔵脂肪ではないのだ。
いったいどこが減ったのだろう。
減ったといえば、身長が0.1cm減ってしまった。
ダイエット・シェイプアップすると、私の場合は内臓脂肪ではなく背が減るのか?
胃検診(前の晩から絶食絶飲を強いられ、放射線を浴びまくる)は今年もパスしたので、難なく終わった。
あとは後日の血液検査の結果が気になる(尿、胸部レントゲン、心電図は異状ないはず)。
さあ、これで今晩から丸一年の間酒が飲め、粗食からも解放される。